この記事では「インスパイア」について解説する。

「インスパイア」は比較的知名度の高い言葉です。ですが、読むことは難なくできても、使うとなると自信がないという奴も多い。それは、「インスパイア」のことについてきっちりと理解していないからです。

元建築系企業社員、現言葉大好きライターのsasaiを呼んです。一緒に「インスパイア」の意味や語源、言い換えなどを見ていきます。

ライター/sasai

元会社員の現役フリーライター。言葉が好きで文章が好き。読むのも書くのも大好きで、海外小説からビジネス書まで何でも読む本の虫。こだわりをもって言葉の解説をしていく。

「インスパイア」の意味と使い方って?

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「インスパイア」の意味は下記のとおりです。

感化、啓発、鼓舞、または奮い立たせたり、ひらめきや刺激を与えたりすること。

出典:Wikipedia「インスパイア 意味」

主な意味としては、「ひらめきを与える」「考えの手掛かりとなる」ということになります。上記に「刺激を与える」とありますが、これももちろん精神的に・思想的に刺激を与えるという意味です。対象に触ったり叩いたりなど、物理的な刺激を与える行為は「インスパイア」とは表現しませんので、区別してください。

「インスパイアされる」「インスパイアする」とはどういうこと?

「インスパイアする」というのは、自分がひらめきや刺激を与える側であるということ。「インスパイアされる」とは、自分がひらめきや刺激を与えられる側になっている、ということです。混同しがちなポイントの一つなので、読み書きの際はどちらがどちらに「インスパイア」しているのか、きちんと押さえた上で話を進めましょう。

「インスパイア」の使い方

「インスパイア」の使用例としては、下記のとおりです。

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1.あの作品に「インスパイア」されて、自分の作品を仕上げられた。
2.企業の成長には、社員同士で互いに「インスパイア」できる環境が必要だ。
3.行き詰ったときには、何かが自分を「インスパイア」してくれないかと思う

上記のトピックの記載通り、「インスパイア」という単語には、「インスパイアする」という動詞であるという意味を内包しています。「する」「される」「できる」などが後ろに続くのは、その表れです。また、「インスパイア」という単語に「する」という言葉を続けると、厳密には意味の重複となります。しかし、「する」という言葉を続けた方が伝わりやすいのも確かなので、拘りすぎない方が良いでしょう。

「インスパイア」はビジネスの世界でどう使われる?

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「インスパイア」はビジネスの世界でしばしば用いられる言葉です。もちろん通常の文章の中にも「インスパイア」は登場しますが、それだけに限っているわけではありません。「ひらめきを与える」「鼓舞する」という意味を持つ「インスパイア」は、概念の表現という意味でとても有用な言葉です。

ビジネス用語としての「インスパイア」

「インスパイア」という言葉は「ひらめきを与える」「思いつかせる」という意味もありますが、「奮起させる」「鼓舞する」という意味もあります。いずれもとても前向きであり、何かの事業やプロジェクトの目的として、「インスパイア」という言葉がキーワードとして用いられることも少なくありません。仕事中に「インスパイア」という言葉に出会う可能性もありますので、狼狽えないように意味を押さえておきましょう。

標語としての「インスパイア」

上記で述べたように「インスパイア」という言葉はとても前向きであり、意味する所も、仕事において重要です。そのため、プロジェクトのキーワードのような一時的なものではなく、会社全体の標語として「インスパイア」を掲げている企業もあります。クリエイティブな仕事は特に「インスパイア」を必要とするため、会社全体として目標とされていても不思議ではありません。

\次のページで「固有名詞としての「インスパイア」」を解説!/

固有名詞としての「インスパイア」

商品の名前にも「インスパイア」は度々使用されます。自社の商品を使うことで、顧客に対して「ひらめきを与えたい」「奮起させたい」という思いが伝わるようです。企業の名前に「インスパイア」が登場することもあります。両者ともに、分かりやすい名前とはやや言いづらい部分があるものの、ひらめきやアイディアを重用しようとする企業側の姿勢がよく見て取れるでしょう。

インスパイアの語源について

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「インスパイア」の語源は以下の通りです。

ラテン語の「in-(中へ)」+「spirare(息、息吹)」

出典:Wikipedia「インスパイア 意味」

イメージとしては、自分の中に何かが吹き込まれるような感覚です。その吹き込まれたものが刺激となり、精神的に新しいアイディアを呼び起こすという意味となりました。記載にある通り、元々はラテン語でしたが、現在は英語として定着しています。

「インスピレーション」とどう違う?

「インスピレーション」という言葉があります。これは「インスパイア」の類語です。「インスパイア」が英語において動詞であることに対して、「インスピレーション」は名詞になります。語感がある程度違うため、混同されることはあまりありませんが、意味としては同じです。そのため、前後の文脈によって「インスパイア」を使うか、「インスピレーション」を使うかが変わってきます。

\次のページで「「インスパイア」の類義語は?」を解説!/

「インスパイア」の類義語は?

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「インスパイア」の類義語は以下です。

1.感化する/ひらめかせる/刺激を与える
2.鼓舞する/奮起させる

1は主にアイディアを与えるという意味の類義語です。現在日本で「インスパイア」というと、大体はこちらの言葉で置き換えることになるでしょう。2は「気持ちを奮い起こさせる」という意味の類義語です。「インスパイア」は2つの違うニュアンスを持つため、置き換えのさいはどちらの意味で使用されているのか十分確認してください。

「インスパイア」の対義語は…?

「エクスパイア」という言葉があります。英単語であり、綴りは「expire」です。「インスパイア」と語感が似ており、「ex」という言葉には出る、出力するというニュアンスが入ります。そのため、「インスパイア」の対義語としばしば思われますが、これは実は間違いです

「エクスパイア」という言葉には、「〆切が終わる」「期間が満了する」という意味があります。しかしこれは「インスパイア」の意味と全く関係がなく、「インスパイア」の逆の意味とも言えません。そのため「エクスパイア」は対義語ではないということになります。

仕事に欠かせない「インスパイア」

「インスパイア」はビジネスにおいてとても重要と言えます。言葉の知名度そのものの話ではなく、世の中の仕事は皆、多かれ少なかれ創造性が要求されるためです。私達は、日々何かに「インスパイア」して、「インスパイア」されて過ごしているといっても過言ではありません。「インスパイア」は確かにビジネスにおいて使用されることが多いですが、意味合いとしては、それほど特別な言葉ではありません。むしろ身近かつ大切なことを一言で表せる言葉とも言えるでしょう。

そのため、ひょんなことでいつ見かけてもおかしくない言葉でもあります。意味を押さえて、いつどのように出てきてもわかるようにしておきましょう。

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国語言葉の意味

「インスパイア」ってするもの?されるもの?意味・使い方・類義語を言葉大好きライターがわかりやすく解説!

固有名詞としての「インスパイア」

商品の名前にも「インスパイア」は度々使用されます。自社の商品を使うことで、顧客に対して「ひらめきを与えたい」「奮起させたい」という思いが伝わるようです。企業の名前に「インスパイア」が登場することもあります。両者ともに、分かりやすい名前とはやや言いづらい部分があるものの、ひらめきやアイディアを重用しようとする企業側の姿勢がよく見て取れるでしょう。

インスパイアの語源について

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「インスパイア」の語源は以下の通りです。

ラテン語の「in-(中へ)」+「spirare(息、息吹)」

出典:Wikipedia「インスパイア 意味」

イメージとしては、自分の中に何かが吹き込まれるような感覚です。その吹き込まれたものが刺激となり、精神的に新しいアイディアを呼び起こすという意味となりました。記載にある通り、元々はラテン語でしたが、現在は英語として定着しています。

「インスピレーション」とどう違う?

「インスピレーション」という言葉があります。これは「インスパイア」の類語です。「インスパイア」が英語において動詞であることに対して、「インスピレーション」は名詞になります。語感がある程度違うため、混同されることはあまりありませんが、意味としては同じです。そのため、前後の文脈によって「インスパイア」を使うか、「インスピレーション」を使うかが変わってきます。

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