今日は「コア」について説明する。

「コア」という言葉、最近よく耳にするようになったが正しく使えているでしょうか?

今日は元外商出身のねことすなを呼んです。「コア」の意味や使い方を解説してもらおう。

ライター/ねことすな

ホテル・百貨店で多くのお客様と接してきたライター。現在も言葉を最大のコミュニケーションツールとして日々活動をしつづけている。元外商の経験から「相手の気持ちを創造する」言い回しが得意。

「コア」の意味・語源は?

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「コア」の意味・語源を知っていますか?カタカナ表記なので英語なのか日本語なのか戸惑いますね。さらに語源となると知らない人のほうが多いのではないでしょうか。

ここではまず「コア」の意味と語源について順番に見ていきましょう。

「コア」の意味はたくさんある!

「コア」には実はたくさんの意味があり、最近ではビジネスシーンなどで頻繁に使われるようになってきました。ビジネスシーンではとっさに質問することがはばかられることも多いですね。そのようなことがないようにまずは辞書でその意味を確認していきましょう。                                   

1 物の中心部。中核。核心。
2 地球の核。
3 鋳物の中地層空部分をつくるための鋳型。中子。
4 物の芯に鉄を入れたもの。鉄心。
5 コアシステムの建築物で、共用施設をまとめた部分。
6 地層をドリルなどでくり抜いて採取した、堆積土のサンプル。過去に発生した地震・津波、気候変動などを研究する。
7 磁心
8 体の主要部分。胴体のこと。また、その部分にある筋肉。体幹。「コアマッスル」

(出典 小学館 デジタル大辞泉 「コア」)

驚くほどたくさんの意味がでてきました。大まかな意味は「中心」「中核」など物や体の中心部分を指す意味が多いようです。「地層をドリルなどでくり抜いて採取した、堆積土のサンプル」という意味があるとは予想外ですね。

他にパソコンのスペックを表す言葉としても用いられています。「core i7」などと表記されますがこちらの「コア」もCPUの中心部分を指すのに使われている言葉です。

「コア」は英語で「core」と書きますがこちらも名詞で日本語の意味とほぼ同じ。他動詞で「(果物の芯を)取る、抜く」という意味があるのは日本語と違うようですね。

「コア」の語源はラテン語から!

「コア」の語源は英語の「core」からきています。意味は日本語とほぼ同じですが英語の場合は「(果物の芯を)取る、抜く」という意味があることはすでにお話しましたね。

語源をさらに辿るとラテン語のcorからきていると言われています。「心」という意味ですが、人間の中心になるものという意味合いから「コア」の語源になっているということにつながりますね。

\次のページで「「コア」どんなふうに使う?」を解説!/

「コア」どんなふうに使う?

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「コア」にはたくさんの意味があることがわかりましたが、ではいったいどのように使うのでしょうか。例文や他の言葉との比較を参考にして「コア」の理解を深めていきましょう。

「コア」を使った例文

「コア」はカタカナ表記ですので意味を理解して自分の中に落とし込むまで少し時間がかかるかもしれません。ですが例文を何度も見たり、自分で新しい例文を作ったりすることで「コア」を自由に使える言葉にしていくことができますね。

例文は言葉の理解を深めてくれます。早速見ていきましょう。

1 この商品のコア層は40代だ。
2 彼はあのアイドルグループのコアなファンだ。
3 日本のサッカーチームのなかで彼はコア的な存在だ。

1の「コア層」は「その物やことのターゲット層」のこと。例文の場合はこの商品が好きだったり実際に購入している年代の多くは40代です、という意味を表します。2の「コアなファン」は「熱狂的なファン」のこと。彼はあのアイドルグループの熱狂的なファンです、という意味になります。3は「中心的な」の意味。日本のサッカーチームの中で彼は中心的な存在だ、となりますね。

「コア」には非常にたくさんの意味があるのでどの意味があてはまるのかわからないことがありますね。文章を何度か繰り返し読むことで「コア」の意味をある程度限定したり、推測することができます。少し難しく感じるかもしれませんがパズルのような感覚であてはめてみるとおもしろいですね。

「コア」と「マニアック」は違うの?

「コア」にはたくさんの意味があることはすでにお話しましたね。「コア」と「マニアック」は似ているように感じる場合がありますが意味は違うのでしょうか。

「コア」には「ひとつのことに熱中しつづける様子、または熱中しつづける人」、「マニアック」は「ある事に極端に熱中しているさま」の意味が。あることに熱中しつづける、という意味ではほとんど同じですが言葉のニュアンスが少し違うようです。「マニアック」の「極端に熱中しているさま」は多くの人は見過ごしてしまうようなことに熱中する、もしくはそのことに熱中する人は少数だという内容も含んでいるので使い方によってはネガティブにとらえられてしまうこともあります。

「コア」と「マニアック」のニュアンスの違いをしっかりと理解して使っていけるといいですね。

\次のページで「「コア」の類義語・対義語は?」を解説!/

「コア」の類義語・対義語は?

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「コア」の類義語・対義語にはどのようなものがあるのでしょうか。「コア」は英語でもその意味を表すことができますが、ここでは日本語の意味としての類義語・対義語を中心にあげてみました。一緒に確認していきましょう。

類義語:「中心」「中核」

「コア」の類義語として「中心」「中核」などがあげられます。これらは「物事の中心、重要な部分」の意味。ちなみに英語では「main(メイン)」になりますが「コア」は単体のものを表すのに対し、「main」はある程度まとまったものに対しても使われますので少し違う意味合いになります。例文にもあげた「コア層」には「熱心な」という意味もあるので「熱心な」「熱狂的な」なども類義語になりますね。

この他にも「中枢」「中軸」「基中」「心臓部」などもあげられます。

対義語:「周辺」「末端」

「コア」の対義語には「周辺」「末端」などがあげられ、こちらの意味も容易に想像できますね。また「重要ではないから排除する」という意味で英語の「cut」も対義語に。「コア」は「中心」とか「体の主要部分」など物事の中心・重要な部分を表しており、「cut」を対義語に用いることでそれは重要ではない(重要であればcutされることはない)という意味を含むため対義語になります。

少し回りくどい言い回しですが「cut」は英語表現らしさを感じる対義語ですね。

「コア」を理解して積極的に使おう!

「コア」にはたくさんの意味があることがわかりましたね。ビジネスシーンで使われる場合はわからないまま次の話に進んでしまった、ということもあるのではないでしょうか。たくさんの意味がある言葉は文章や会話の前後からどのような意味なのかを推測することもできます。カタカナ表記は少し抵抗があるかもしれませんが積極的に使っていくことで慣れていきますし、何といっても会話のエッセンスになりますね。

「コア」を理解して積極的に使っていきましょう!

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国語言葉の意味

「コア」の意味と使い方は?「マニアック」とは違うの?語源・類義語など元外商の筆者がわかりやすく解説!

今日は「コア」について説明する。

「コア」という言葉、最近よく耳にするようになったが正しく使えているでしょうか?

今日は元外商出身のねことすなを呼んです。「コア」の意味や使い方を解説してもらおう。

ライター/ねことすな

ホテル・百貨店で多くのお客様と接してきたライター。現在も言葉を最大のコミュニケーションツールとして日々活動をしつづけている。元外商の経験から「相手の気持ちを創造する」言い回しが得意。

「コア」の意味・語源は?

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「コア」の意味・語源を知っていますか?カタカナ表記なので英語なのか日本語なのか戸惑いますね。さらに語源となると知らない人のほうが多いのではないでしょうか。

ここではまず「コア」の意味と語源について順番に見ていきましょう。

「コア」の意味はたくさんある!

「コア」には実はたくさんの意味があり、最近ではビジネスシーンなどで頻繁に使われるようになってきました。ビジネスシーンではとっさに質問することがはばかられることも多いですね。そのようなことがないようにまずは辞書でその意味を確認していきましょう。                                   

1 物の中心部。中核。核心。
2 地球の核。
3 鋳物の中地層空部分をつくるための鋳型。中子。
4 物の芯に鉄を入れたもの。鉄心。
5 コアシステムの建築物で、共用施設をまとめた部分。
6 地層をドリルなどでくり抜いて採取した、堆積土のサンプル。過去に発生した地震・津波、気候変動などを研究する。
7 磁心
8 体の主要部分。胴体のこと。また、その部分にある筋肉。体幹。「コアマッスル」

(出典 小学館 デジタル大辞泉 「コア」)

驚くほどたくさんの意味がでてきました。大まかな意味は「中心」「中核」など物や体の中心部分を指す意味が多いようです。「地層をドリルなどでくり抜いて採取した、堆積土のサンプル」という意味があるとは予想外ですね。

他にパソコンのスペックを表す言葉としても用いられています。「core i7」などと表記されますがこちらの「コア」もCPUの中心部分を指すのに使われている言葉です。

「コア」は英語で「core」と書きますがこちらも名詞で日本語の意味とほぼ同じ。他動詞で「(果物の芯を)取る、抜く」という意味があるのは日本語と違うようですね。

「コア」の語源はラテン語から!

「コア」の語源は英語の「core」からきています。意味は日本語とほぼ同じですが英語の場合は「(果物の芯を)取る、抜く」という意味があることはすでにお話しましたね。

語源をさらに辿るとラテン語のcorからきていると言われています。「心」という意味ですが、人間の中心になるものという意味合いから「コア」の語源になっているということにつながりますね。

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