国語言葉の意味

「漸く」の意味や使い方は?例文や類語をことばマニアのライターが解説!

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では「漸く」について解説する。

端的に言えば漸くの意味は「やっと」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

編集経験もあり、情報誌系のライターを10年経験したコトバアソビを呼んだ。一緒に「漸く」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/コトバアソビ

漸く彼女からプロポーズの返事がきたライター。結果は公表できるのか定かではない。生活はパターン化をしており、ライフスタイルは自称大人の男としている。今回は[漸く]についてわかり易く解説をする。

「漸く」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「漸く」(漢字の読み方はようやく)の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「漸く」の意味は?

「漸く」には、次のような意味があります。

1.長い間待ち望んでいた事態が遂に実現するさま。やっとのことで。
2.苦労した結果、目標が達成できるさま。かろうじて。何とか。
3.物事がしだいに進行して、ある状態になるさま。だんだん。
4.   ゆっくりと。おもむろに。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「漸く」

[漸く]とは、副詞で、ものごとの事象の大きさや苦労を語る言葉です。「漸く」を端的に示すと[やっと(叶った)]というニュアンスが強いですね。文脈でそのまま用いるときは大体、苦労の末ものごとを成し遂げるさまを言い表しており、感情をもつ言葉です。

「漸く」をものごとのその前につけると、次第に進行していき、段々と変化をしているさまも言い表しています。この場合には変化の様子をストレートに表現をしていますね。ゆっくりとやおもむろにという意味でも使われて、ものごとの長期的な変化を言い表す言葉です。

一番使われるシーンは、スピーチが多いですね。とくに成果を強調するときには、長期間の苦労を表現できることから、使い勝手の良いフレーズです。ようやくとひらがな表記で使われることも多く、認知度が低いため読めない人も多い漢字になりますね。

「漸く」の語源は?

次に「漸く」の語源を確認しておきましょう。

[漸く]の語源は、さんずいに斬ると書きます。このさんずいはを言い表しており、水を斬るような不可能な出来事を成し遂げたという言葉から、スピーチなどにて重宝をされていました。

水を斬るような、不可能を可能にした努力が言葉の影に潜んでいます。また清流の流れを表現していると言われ、水によって石が削り取られることから、長い年月をかけてと表現されるようになりました。特別な表現ではありませんが、淡々と語るスピーチに、漸くという言葉は目立って使われることも多いです。

古典では「やうやく」と使われており、夜がゆったりとあける様を言い表していて、頻繁に登場をしています。夜明けの語句とまちがって使われて意味の誤解をしている人も多いです。それぐらい夜明けを表現する短歌などに好まれて使われていました。

なぜならやっと闇が開けて、朝が来て光が指すという意味と、時間の経過を言い表すさまの両方が合致をしているからです。したがって念願かなってなどの使われ方をしますね。古くからの意味を知っている人は、両方の意味を含ませつつ、文脈に織り込んで作品自体に深みをもたせています。

「漸く」の使い方・例文

「漸く」の使い方を例文に習い見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.諸君、我々は漸く新しい扉の入り口に立った。これからも一致団結をして物事に取り掛かるようにお願いをする。
2.開発中の無料配信アプリですが、漸く弱点が直りつつあり、今月末にはローンチができそうです。
3.   夜がめぐり闇が訪れ、それから漸く夜が開けるとき目の前に太陽とともに光が指しこみ、辺りは明るく照らされる。
4.漸くのところで試験には合格をして、A君は胸をフッと撫で下ろしていた。

意味に併せて例文も用意しました。1の例文は筆者の昔努めていた社長のスピーチです。漸くには「努力の甲斐があり」などの意味も含められるため、結果報告や経過報告のスピーチにて用いられることが多いですね。

2の例文は、次第になどと訳せる[漸く]の使い方です。経過を端的に言い表されており、長文を嫌うビジネスシーン(とくに会話やメール)では、重宝をされている言葉ですね。漸くと付けると、長い期間の研究という背景が浮かびます。

3の例文は、時間の経過を示す「漸く」です。夜明けに使われることが多く、文学作品ではこの[漸く]が好まれています。とくに夜明けや、戦争などのよる苦労を一言で言い表せる言葉の効率の良さが多くの作家に好まれているのでしょうか。ちなみに夕暮れで「漸く」とは使われないことが多いです。

「漸く」は、4の例文のかろうじてギリギリという意味を含みます。

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[漸く]とは、時間や努力を表現できる副詞だ。言葉の経済効率がよく、長年の努力や長年の影の積み重ねを言い表せるために、スピーチなどに重宝をされている。文学作品も多いが、大抵は闇から光へとの変化の表現をする。

「漸く」の類義語は?違いは?

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[漸く]の類義語を見てみましょう。

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