「ヘイトスピーチ」の対義語は?
「ヘイトスピーチ」の対義語には「公平無私」があげられます。
「公平無私」
「公平無私(こうへいむし)」とは、自分の主観や感情にもとづいて判断することなく、公平である態度や生き方のことです。「ヘイトスピーチ」が主観にもとづいた一方的な表現であることから、対義語にあがります。
「ヘイトスピーチ」は「差別的表現」と表しますが、「差別」とは主観による偏ったものの見方をすること。「公平」とは偏りなく平等に扱うことであり、この意味において「差別」と「公平」は対義語同士です。
「無私」とは私心や私欲がないこと。つまり「私のため」という気持ちがないことです。人がヘイトスピーチを行うとき、その差別心や憎悪には「われわれの利益を奪いやがって」という感情がかくれているのではないでしょうか。「無私」の気持ちがあれば、ヘイトスピーチは止むはずです。
「hate speech」
「hate speech」の言葉は、日本語の「ヘイトスピーチ」とほぼ同じ意味で使われます。人種や民族など自力で変えることが困難なことについて侮辱する発言は、英語圏でも「hate speech」です。
あえて違いをいえば、日本語の「ヘイトスピーチ」は「差別」のニュアンスに重きをおくことでしょうか。英語の「hate speech」は「憎悪表現」と和訳されることが多く「憎しみの感情をかりたてる」ことを表す言葉といえます。対して日本語の「ヘイトスピーチ」は「憎悪表現」よりも「差別的表現」と言い換えるほうがしっくりきますね。
「hate-filled speech」で「憎悪に満ちた演説」となります。ヘイトスピーチを受けた人の心は憎悪でいっぱいになりますが、発言することで発信者の憎悪も盛り上がるのです。
「ヘイトスピーチ」を使いこなそう
この記事では「ヘイトスピーチ」の意味・使い方・類語などを説明しました。
「ヘイトスピーチ」は、一方的な差別的表現のことです。意思をもって相手を攻撃する、言葉の暴力といえます。あおられて自分の中にも差別意識が芽生えてしまわないよう、客観的な判断力をもっていたいですね。