
端的に言えばつつがなくの意味は「無事であること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
接客業で鍛えられた語学力を持つAYAを呼んです。一緒に「つつがなく」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/AYA
長年接客業で培った「正しい敬語」を武器に、新人教育の経験も豊富なライターAYAが「つつがなく」について読み方から使い方、よくある読み間違いも含めて、分かりやすく解説していく。
「つつがなく」の意味や語源・使い方まとめ

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「つつがなく」という言葉、聞いた事あるでしょうか?若い人はまず知らない言葉じゃないかと思います。普段の生活でもほぼ耳にすることはないかと思いますが、そんな「つつがなく」という言葉は、どういった意味でどんな時に使うのでしょうか。
それでは早速「つつがなく」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「つつがなく」の意味は?
「つつがなく」には、次のような意味があります。
1.恙ないこと
2.無事であること
3.特に問題などがないこと
出典:デジタル大辞泉(小学館)「つつがなく」
「つつがなく」とは、「何の問題もなく、無事であること」の意。漢字では「恙なく」と書きます。形容詞の「恙なし」の連用語で、「恙」がポイントとなる言葉のようですね。
「つつがなく」の語源は?
次に「つつがなく」の語源を確認しておきましょう。
「つつがなく」は、「恙」が無いことが語源とされています。「恙」とは、病気や災いを意味することから「病気や災いが無い」=「無事である」という事になりますよ。「つつが」の動詞である「つつむ」にも「病気になる」という意味が含まれています。
また「ツツガムシ」というダニの一種がいるのですが、古代の日本では、原因不明の病などが流行した時に「ツツガムシに噛まれた」と言っていたという一説がありますよ。これは後に、その病がダニ媒介感染症だという事が解明されているのですが、感染源であるダニに「ツツガムシ」と名付けたというエピソードも残っていますよ。
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