
「布石」の使い方・例文
それでは「布石」の使い方を実際の例文で見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.最近、老後のために布石を打つつもりで資産運用を始めた。
2.君が得意先をまわっていたのは、新事業展開を有利にするための布石だったんだろう。
3.布石は陣地を取るように、大きく打った方が良いと注意された。
例文1は、「布石を打つ」と言う言い方ですね。もともとが囲碁の用語ですから、「打つ」を接続して使われることが多いです。そして、例文1、2の「布石」は、将来のために準備をしておく、と言う意味ですね。
例文3は、囲碁で使われる「布石」の例文です。囲碁をたしなんでいる人はこちらの意味もよく耳にするでしょう。
また、「布石を投じる」と言う使い方を目にすることがあるのですが、これは誤用と言って良いでしょう。「一石を投じる」と言う別の言葉と混同してしまった誤用例ですね。「布石」は囲碁の用語ですから、「布石を打つ」が正しいとと覚えておいてくださいね。
「お膳立て」
「お膳立て」は「おぜんだて」と読みます。漢字で「御膳立て」と書く事もありますね。もともと江戸時代から「膳立て」と言う言葉があり、膳に食器や料理を並べること、それを準備することを指します。これに接頭語の「お」がついて「お膳立て」となり、意味も転じて、ある事柄に備えて準備を整えること、と言う意味を持つようになったのです。
「布石」の類義語と言えますが、「布石」が自ら考えて将来のために行動することに対して、「お膳立て」は、物事を成功させるために裏方で準備をする、と言う意味合いを持ちます。「お膳立て」をするのは周囲の人で、その事柄の中心人物は「御膳立て」される側なのですね。使い方には注意しましょう。
それでは「お膳立て」の使い方を例文で確かめてみましょう。
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