
1.何もなくむなしいこと。空虚であること。空(くう)。皆無(かいむ)。
2.心にわだかまりがないこと。何物にもとらわれず虚心であること。
3.(何もないの意から)はてしなく広がる大空。空中。虚空(こくう)。
4.中国で、老子の説いた説。天地万物の本体は認識を越えた形状のないものであるとする、有無相対を超越した境地。
5.世の中の真理や価値、また、人間存在そのものを、空虚で無意味なものと考えること。
出典:日本国語大辞典 第二版(小学館)「きょ-む」
上にあるように、古代中国の哲学者である老子は、「虚無の学」を考えました。また、18世紀ごろに生まれた、「今生きている世界には、本質的な価値などはない」という考えは「ニヒリズム」と言い、日本語では「虚無主義」と言い換えることができます。
「虚無感」の使い方・例文
「虚無感」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.朝起きると、何の前触れもなく虚無感に襲われることがある。
2.愛する恋人が亡くなり、虚無感に苛まれる日々を送っていた。
3.弟は学校に行けず、虚無感に囚われてしまった。
4.私は虚無感に堪えかねて、旅に出ようと決意した。
「虚無感」は、感情を表す名詞です。そのため、虚無感を抱いたということを伝えたいときには「虚無感に襲われる」「虚無感に苛まれる」「虚無感に駆られる」など、虚無感を「持った」という意味の動詞と使うようにしましょう。
「襲われる」は、予期せぬ様子を表します。「苛まれる」は心身がちくちくと苦しめられ、むしばまれる様子を表現することが可能です。自分が表現したい様子にちょうど合った動詞を用いるようにしてください。
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