この記事では「顕著」について解説する。

端的に言えば顕著の意味は「はっきりしている」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

大手大学受験予備校の校長など、教育業界での経験豊富なwebライターの「maruC」を呼んです。一緒に「顕著」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/maruC

大手予備校で校長など教育業界での経験が豊富なwebライター。学生の小論文や社会人向けの履歴書の添削指導に定評があり、選考通過率に顕著に表れている。

「顕著」の意味や語源・使い方まとめ

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“顕”と“著”はそれぞれ「顕す」「著す」のようにあらわすという訓読みができる漢字です。同じ読み方をする漢字を並べた「顕著」という言葉には、どのような意味があるのでしょうか。

それでは早速「顕著」の意味や使い方を見ていきましょう。

「顕著」の意味は?

辞書によると、「顕著」には次のような意味があります。

際立って目につくさま。だれの目にも明らかなほどはっきりあらわれているさま。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「顕著」

あらわすという意味の漢字を重ねることでなる顕著という言葉ですが、それぞれの漢字の持つ意味をもう少し詳しく見ていきましょう。

“顕”という漢字は“露”という漢字と同義で「隠れておらずはっきりと見える」ということを表現しているものです。これに対して“著”は著しい(いちじるしい)という訓読みもありますが、これは「目立つ」という意味となります。

隠されることなく目立つようにあらわされている。すなわち上記の通りとてもはっきりしているという意味で用いられます。

「顕著」の使い方・例文

「顕著」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.地道な勉強の甲斐あって、営業成績は顕著に伸びていった。
2.前年からの大幅な問題傾向の変化による正答率の低下がデータに顕著に表れている。
3.二人の生徒の差は顕著であり、その要因は帰宅後の学習時間にあると思われる。

いずれの例文も成績やデータ、時間といった数値として目に見える形ではっきりと見て取ることができる。そうした意味で顕著という言葉が使われています。

例文1は上昇・増加が著しい、という文です。結果に結びつくのなら地道な努力にも注力できそうなものですが、こればかりはやってみないとわからないですよね…。

例文2は逆に低下がはっきり分かる、という文章です。「問題傾向の変化」と「正答率の低下」の因果関係が明らかだ、ということで顕著が用いられています。例文3はその逆で、開きがあるという事実が顕著でありその原因を推察する文が後に続いていますね。

以上のように、顕著は定量的なものを材料として論理的に説明する文章で頻繁に用いられることが多い“相性のいい”表現と言えるでしょう。

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「顕著」の類義語は?違いは?

顕著に代わる言葉は多くありそうです。早速見ていきましょう。

「明確」

2024年開催のパリオリンピック出場という明確な目標がある。

はっきりと確かな、という意味で用いられる言葉です。顕著と異なり、人の意志が感じられる表現のように思えます。「確固たる目標」という表現もよく目にするかもしれませんね。対照的に「顕著な目標」とすると少し違和感を感じますので使い分けに注意しましょう。

「如実」

監督の表情が選手たちへの失望を如実に物語っている。

如実はもとは仏教用語で「真実の如く」、すなわち事実ありのままという意味となります。ありのままではあるものの直接言葉に出すのではなく、それに代わる別の表現から感じ取れる、といったように情景描写の一つとして用いられることが多いのではないでしょうか。

\次のページで「「鮮明」」を解説!/

「鮮明」

昨晩の夢は妙にリアルで、鮮明に思い出すことができる。

これも顕著と同じく同義の漢字を並べた熟語となります。はっきりと鮮やかにという意味です。顕著との違いを挙げるとすれば、漢字の通りきれいに・美しいというニュアンスが鮮明には付け加えられています。

「顕著」の対義語は?

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はっきりしていることの対義語となると、「不明確」「不明瞭」といった言葉が挙げられます。こうした否定の接頭語のつかない対義語を見ていきましょう。

「漠然」

10年後に何をしているかと急に聞かれても、自分には漠然としたイメージしか湧いてこない。

漠然は顕著の対義語なのではっきりしていないことを表す言葉です。特に感情がぼんやりしているというニュアンスを含みます。確かに「明確」の項目で挙げた例文と比較すると、まるっきり真逆だということが容易に見て取れますね。

「曖昧」

\次のページで「「顕著」の英訳は?」を解説!/

今回のプロジェクトの結果に関して、成功か失敗かどうも曖昧になっている気がしてならない。

これもはっきりしない様子を表現するのに多用されますが、より正確に説明すると2つ以上の解釈ができてしまうという意味が備わっています。例文だと成功かしっぱいかという二者択一にも関わらずそれがはっきりしない。成功と言えば成功だし、一方で見方を変えれば失敗という風に見ることもできる。こういった場面に遭遇すること、皆さんも経験があるのではないでしょうか?

「顕著」の英訳は?

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顕著を表す英語にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。

「remarkable」

remarkとは「言う」という意味で、それに可能を示す接尾語のableが合わさった単語となります。言う・声に出す価値のある→目立ったという意味の形容詞です。シンプルに素晴らしい、良いという意訳をされることもしばしばあります。

「conspicuous」

これもはっきりと目立つという意味の形容詞です。ニュアンスとしては他と違う、異彩を放つというような表現で、少しくだけた言い方をすれば「ド派手な」と言い換えられるでしょうか。

「striking」

strikeは打つ・叩くという動詞で、strikingはその現在分詞です。「the sound of striking=(物を)叩く音」のような直訳以外にも「striking difference=目立った違い」といった具合に日本語の顕著と同じような意味でも使われることがあります。

「顕著」を使いこなそう

この記事では「顕著」について説明しました。「国会での曖昧な答弁が散見され、それが支持率低下に顕著に表れている」といったように、対義語とセットで意味や使い方を覚えておきましょう。「はっきりしている」を「顕著に表れている」と言い換えると、少し格式高い印象を与えることができますのでぜひ使いこなしてみてください!

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国語言葉の意味

「顕著」の意味や使い方は?例文や類語を元予備校校長がわかりやすく解説!

「顕著」の類義語は?違いは?

顕著に代わる言葉は多くありそうです。早速見ていきましょう。

2024年開催のパリオリンピック出場という明確な目標がある。

はっきりと確かな、という意味で用いられる言葉です。顕著と異なり、人の意志が感じられる表現のように思えます。「確固たる目標」という表現もよく目にするかもしれませんね。対照的に「顕著な目標」とすると少し違和感を感じますので使い分けに注意しましょう。

監督の表情が選手たちへの失望を如実に物語っている。

如実はもとは仏教用語で「真実の如く」、すなわち事実ありのままという意味となります。ありのままではあるものの直接言葉に出すのではなく、それに代わる別の表現から感じ取れる、といったように情景描写の一つとして用いられることが多いのではないでしょうか。

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