上記の例文は、どちらでも特に間違っているというわけではありません。「正反対」ということは「違う」ということであり、「相違」という言葉にも置き換えられます。しかし、だからといって「相違=逆・正反対」という意味だと捉えるのは間違いです。あくまで「違い」という意味であり、必ずしも「逆・反対」と置き換えられるわけではないと覚えておきましょう。
「相違」とは差があることではない
「相違」の示す「違い」に対して、しばしば「差があること」を意味すると思われている場合がありますが、これも誤解です。以下の例文を見てください。
1.AはBに比べて劣っている。
2.AとBには「相違」がある。
上記の1と2は、一読すると同じ意味に思えるかもしれませんが、違います。「相違」はあくまで「違い」という意味であり、どちらかが優れているという意味は持っていません。そのため、1の例文ではAとBを比べるとBが優れているという意味になりますが、2の例文ではAとBの間に優劣は無いということになります。
「相違」の類義語には何がある?
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「相違」の類義語にはいくつかあり、傾向にも種類があります。基本的には「違い」と置き換えれば問題ありませんが、幅広い活用法を頭に入れておくことで、よりスムーズに読み書き出来るでしょう。ただし微妙に意味が異なる言葉もあるため、それぞれの意味を抑えた上で、置き換えても問題ない場合に置き換えてください。
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