この記事では「ベンダー」について解説する。

端的に言えばベンダーの意味は「販売業者」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

塾講師歴5年のれお先生を呼んです。一緒に「ベンダー」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/れお先生

教壇に立って、授業をすること5年。今も現役塾講師として、中学生・小学生を指導している。塾での経験を活かし、子供でも分かりやすい記事の作成を心がける。

「ベンダー」の意味や使い方まとめ

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「ベンダー」という言葉は、よくIT業界などのビジネスシーンで使われています。聞きなじみのない言葉かもしれません。実は身近なものにも「ベンダー」という言葉を使います。

それでは早速「ベンダー」の意味や使い方を見ていきましょう。

「ベンダー」の意味は?

「ベンダー」には、次のような意味があります。

ベンダー【vendor】
1 売り主。売り手。また、販売会社。特に、OA機器・ソフトウエアなどの販売納入業者。システムの開発会社をさすこともある。

2 ⇒ベンディングマシン

出典:デジタル大辞泉(小学館)「ベンダー」

日本で「ベンダー」という言葉は、IT関連の商品を販売している業者に対してよく使います。IT関連とは、コンピューターやソフトウェア、ネットワーク機器などです。また、IT関連の商品をを扱う販売業者という意味が派生し、システム開発まで行う会社「ベンダー」と言われるようになりました。勿論、IT関連以外でも、販売業者「ベンダー」ということがあります。「ベンティングマシーン」とは、自動販売機のことです。略して「ベンダー」ということもあります。

また、「ベンダー」は金属などを曲げる道具にも使われる言葉です。ただし、英語の綴りが異なります。売り手という意味の「ベンダ-」は「vendor」。曲げる道具を表す「ベンダー」は「bender」となっており、まったく異なる単語です。

「ベンダー」の使い方・例文

「ベンダー」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.コンピューターの部品を大手ベンダーに注文した。
2.ここのコインランドリーはベンダーマシーンが多い。

1.の例は、IT関連の販売業者として「ベンダー」を使っています。日本でよく使う方法です。また、2.の例は、自動販売機として「ベンダー」を使っています。

\次のページで「その1「ハードウェアベンダー」「ソフトウェアベンダー」」を解説!/

その1「ハードウェアベンダー」「ソフトウェアベンダー」

IT関連商品は多岐にわたってあります。販売業者が何を専門に販売しているのかが分かるように「ハードウェアベンダー」「ソフトウェアベンダー」という言葉が出来ました。

その2「シングルベンダー」「マルチベンダー」

IT関連の「メーカー」は多くあります。例えば、富士通やNECなどが有名です。「シングルベンダー」という言葉は、特定の「メーカー」や製品だけを取り扱う販売業者に対して使うことや、特定の「メーカー」だけでコンピューターシステムを構築することに使います。「マルチベンダー」は、「シングルベンダー」とは反対に、複数の「メーカー」の機器を合わせてコンピューターシステムを構築することです。

その3「ベンダー資格」「ベンダーコード」「ベンダーコントロール」

「ベンダー資格」とは、自社製品の知識・技能が問われる民間資格の1つです。IT業界で働く人の中には、自分のスキルの証明として、「ベンダー資格」を目指す人も多くいます。

「ベンダーコード」とは、IT関連の機器には、どの会社が製造した商品なのかがわかる識別番号のことです。また、「MACアドレス」とは、この「ベンダーコード」とその後に続く「ベンダー管理番号」を合わせた番号を指します。

「ベンダーコントロール」とは、IT業界における役職の1つです。システムを開発するためのエンジニアの確保を行い、エンジニアを取り仕切るマネージメント業を行います。この仕事は、自分自身が開発をするわけではありませんが、幅広いスキルが必要です。

「ベンダー」の類義語は?違いは?

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「ベンダー」の類義語には、「メーカー」「サプライヤー」があります。

1.「メーカー」

「メーカー」には、次のような意味があります。

メーカー【maker】
《「メイカー」とも》

1 製造業者。製造元。特に、名の通った製造会社。

2 物事をつくりだす人。「ヒット―」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「メーカー」

「ベンダー」と「メーカー」の違いは、商品が消費者までに届くまでの流れを見ると分かりやすいです。まず、「メーカー」で商品が製造されます。その商品を「ベンダー」が買い、「ベンダー」は消費者に売ることにより商品が消費者に届くという流れです。ただし、インターネットの発展に伴い、「メーカー」から直接商品を買う消費者や商品開発を行う「ベンダー」も出てきているので、注意して使い分けましょう。

\次のページで「2.「サプライヤー」」を解説!/

2.「サプライヤー」

「サプライヤー」には、次のような意味があります。

サプライヤー【supplier】
商品などの供給者。商品製造業者。また、原料供給国。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「サプライヤー」

「サプライヤー」を日本で使うときは、2通りあるので注意が必要です。1つ目は、「メーカ―」が商品を作るときに必要な部品を「サプライヤー」から買います。つまり、「メーカー」が商品を作るうえで、必要となる原料や部品を買う相手のことを「サプライヤー」というのです。

2つ目は、「ベンダー」と同じく販売業者という意味で使います。IT関連の商品を販売する企業では「ベンダー」という場合が多く、IT関連以外の商品を販売する企業では「サプライヤー」を使うことが多いです。取り扱う商品によって区別しましょう。

「ベンダー」の対義語は?

「ベンダー」の対義語は「ユーザー」です。

「ユーザー」

「ユーザー」には、次のような意味があります。

ユーザー【user】
商品の使用者。利用者。「―車検」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「ユーザー」

「ベンダー」の元々の意味は売り手です。売り手に対する対義語が買い手なので「ユーザー」が対義語になります。

「ベンダー」の英訳は?

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「ベンダー」は英語の「vendor」語源になっています。

\次のページで「「vendor」」を解説!/

「vendor」

「vendor」には次のような意味があります。

vendor

1.売り歩く人、行商人

2.売主

3.vending machine

出典:新英和中辞典(研究社)「vendor」

英語の「vendor」は日本語と同じように販売業者を指す場合もありますが、a popcorn vendor(ポップコーン売り)や a flower vendor(花売り)のように個人を表すこともあります。 また、3.の意味の「vending machine」 とは、日本語の「ベンティングマシーン」と同じく、自動販売機です。「vending」売ることを、「machine」機械が自動でするので、「vending machine」となりました。

「ベンダー」を使いこなそう

この記事では「ベンダー」の意味・使い方・類語などを説明しました。日本で「ベンダー」を使うときは、IT関連の販売業者として使うことが多いです。類義語には、「メーカー」「サプライヤー」がありますが、商品を製造しているのか、何の商品を取り扱っているのかに着目して、使い分けをしましょう。「ベンダー」の語源は英語の「vendor」からきています。英語でも同じように販売業者を表すことがありますが、個人の売り手を表すこともあるので注意しましょう。

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国語言葉の意味

「ベンダー」の意味や使い方は?例文や類語を現役塾講師がわかりやすく解説!

「vendor」

「vendor」には次のような意味があります。

vendor

1.売り歩く人、行商人

2.売主

3.vending machine

出典:新英和中辞典(研究社)「vendor」

英語の「vendor」は日本語と同じように販売業者を指す場合もありますが、a popcorn vendor(ポップコーン売り)や a flower vendor(花売り)のように個人を表すこともあります。 また、3.の意味の「vending machine」 とは、日本語の「ベンティングマシーン」と同じく、自動販売機です。「vending」売ることを、「machine」機械が自動でするので、「vending machine」となりました。

「ベンダー」を使いこなそう

この記事では「ベンダー」の意味・使い方・類語などを説明しました。日本で「ベンダー」を使うときは、IT関連の販売業者として使うことが多いです。類義語には、「メーカー」「サプライヤー」がありますが、商品を製造しているのか、何の商品を取り扱っているのかに着目して、使い分けをしましょう。「ベンダー」の語源は英語の「vendor」からきています。英語でも同じように販売業者を表すことがありますが、個人の売り手を表すこともあるので注意しましょう。

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