
「拙速」の使い方・例文
「拙速」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.昨年赤字になったばかりの事業を撤退するという判断は拙速過ぎると批判が集中した。
2.憲法改正は、国会では拙速を避け、十分に議論することが求められる。
3.ベンチャー企業が勝ち抜くためには、世の中に出ていない商品やサービスを拙速にでも提供することも必要だ。
「拙速」は、下手でも出来あがりが早いことを意味する用語でしたね。例文では、「拙速過ぎる」、「拙速を避ける」、「拙速に」という使い方を紹介しました。もう少し詳しく例文を解説していきます。
例文1と2は、どちらも「拙速」であることをネガティブな意味で使用。拙速であることが将来に及ぼす影響を悲観的に捉えています。一方、例文3では、「拙速」であることはポジティブな意味で使用。「巧遅拙速」で、クオリティよりもスピードを重視しています。これらから、「拙速」は、ポジティブとネガティブどちらの意味でも使用できることが理解できますね。
その1「性急」
「性急」は、「せいきゅう」と読み、「気が短くてせっかちなこと」と「物事の進みかたが急であること」という意味。「性急な結論を避ける」、「性急に事を進める」のように使い方があります。「性急」は人の性格や気持ちを表すものと、「物事の進み具合」を表すものがあることがわかりますね。「拙速」と同様に、進み具合が速いことを意味しますが、「下手で出来あがりがよくない」という意味は持ちません。
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