
「忸怩たる思い」の使い方・例文
それでは、「忸怩たる思い」の使い方を、実際の例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.部下がこのような不祥事をおこしたことは、上司である私の不徳のいたすところで、忸怩たる思いでいっぱいです。
2.卒業までに成果を残せなかったこと、皆さまの期待を裏切った自分がふがいなく忸怩たる思いです。
3.大学側にも迷惑をかけてしまったことに対する後悔で、内心忸怩たる思いだった。
例文1、2のように「忸怩たる思い」は、相手に謝罪の気持ちを伝えたい時に使われることが多いでしょう。「忸怩たる思い」は日常会話で使う言葉ではありませんが、漢語表現で重々しさがありますから、自分のことを恥じて、申し訳なく思う気持ちを伝えるのにふさわしいと思います。手紙や文章で、恥じ入る思いを表現するのにも良い表現ですね。
「汗顔の至り」
「汗顔の至り」は「かんがんのいたり」と読みます。なかなか日常生活では耳にしない言葉かも知れませんが、小説などで見かけたりしますね。「汗顔」とは顔に汗をかく様子ですから、「汗顔の至り」とは、顔に汗をかいてしまうほどに恥ずかしい、と言う意味です。「忸怩たる思い」と同じく、謝罪の時に使われることが多いでしょう。例えば、「未熟さから失敗してしまい汗顔の至りです」などと使います。「忸怩たる思い」と違う点は、恐縮して恥じいる時にも用いる事ができる点です。例えば「身に余るほどお褒めいただき汗顔の至りです」などと使えるでしょう。
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