
他にもある「五月」のつく言葉
「五月雨」で使われている「五月」。 「さつき」という響きがとても耳に心地よいですね。 「五月」がとつく言葉としては他に「五月晴れ」「五月雲」など。 「五月晴れ」は梅雨の時期に見られる晴れ間のこと、「五月雲」は「さつきぐも」と読みこれも梅雨の合間に見られる晴れ間のことを指します。
もうひとつ難読ですが「五月蠅い」。 「うるさい」と読みますが梅雨のころに飛び始める蠅(はえ)がうるさく耳障りに感じたことが由来で意味は読みのとおり。 昔の人が蠅を手やうちわなどではらう仕草が目に浮かぶような言葉ですね。
「五月晴れ」「五月雲」「五月蠅い」を見てきましたが、「五月」が表す言葉は非常に趣があり日本語の美しさを感じさせてくれるということが伝わってきます。
「五月雨」類義語・対義語は?

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「五月雨」の類義語・対義語にあてはまる言葉にはどのような言葉があるのでしょうか。 「五月雨」は季節や物・事の様子を意味する言葉なので類義語・対義語をあげても漠然としたものに感じるかもしれません。 まず順番に見ていきましょう。
類義語:「空梅雨」「断続的」
類義語として「空梅雨」「断続的」があります。 「空梅雨」は「からつゆ」と読み梅雨の時期にあまり雨が降らないこと、「断続的」は途切れたり続いたりしながらその状態は続いている、という意味が。
ひとつのことが途切れることもあるけれどもだらだらと長く続いている状態が「五月雨」と似ていますね。
対義語:「通り雨」「間欠的」
対義語としては「通り雨」「間欠的」があげられます。 「通り雨」はさっと降って上がってゆく短時間の雨、「間欠的」は一定の時間をおいて物事が起こっては止む様子を指しますので「五月雨」とは反対の意味を表しますね。 また類義語の「断続的」と対義語の「間欠的」は似た意味を持つイメージがありますが「断続的」はその状態が途切れることがあってもずっと続いていること、「間欠的」はひとつの状態が起こったり止まったりを繰り返すことを指すので相対する関係ということになります。
「五月雨」の使い方を理解して日常の会話で使ってみよう!
「五月雨」について理解できましたか? 季節そのものを表す場合とひとつの状態がだらだらと長く続くことの2つの意味があることがわかりました。 ビジネスでは「五月雨式に」を使うことで申し訳ない気持ちを柔らかく伝えることができ、さりげなく使うことができたら周りに一目置かれてしまうこと間違いなし! ということもお話ししましたね。
日本語特有の美しさを持つ「五月雨」。 ビジネスや日常の中で積極的に使ってコミュニケーションを楽しみましょう!