この記事では「アレンジ」について解説する。

端的に言えば、アレンジの意味は「配置」「手配」ですが他にも意味がある。本来の意味と日本独自の使い方を覚えておくと、使いこなせるシーンが増えるぞ。

日本放送作家協会会員でWebライターのユーリを呼んです。一緒に「アレンジ」の意味や例文、類義語などを見ていきます。

ライター/ユーリ

日本放送作家協会会員。シナリオ、エッセイをたしなむWebライター。時代によって変化する言葉の面白さ、奥深さをやさしく解説する。

「アレンジ」の意味・語源・例文など

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「アレンジ」はビジネスシーンでも日常生活でもよく見聞きする言葉ですが、辞書を見るといろいろな意味があることがわかります。英語の「arrange」と何か違いはあるのでしょうか。

「アレンジ」の意味

さっそく辞書で「アレンジ」を調べてみましょう。

1 配置すること。配列すること。
2 手はずを整えること。手配すること。
3 編曲すること。脚色・翻案すること。
4 新しく構成しなおすこと。

出典:デジタル大辞泉「アレンジ」

「アレンジ」がいろいろな意味を持っていることがわかりますね。1は「配置」「配列」という意味。「リビングに応接セットをアレンジする」というような使い方をします。2は「手配する」という意味。「社長との面談をアレンジする」というふうに使われていますね。

3は「編曲する」。「交響曲をピアノ曲にアレンジする」という使い方です。4は「新しく構成しなおす」という意味ですが、「アレンジレシピ」のように「何かを付け加えたり工夫して変化させる」という意味合いで使われることが多いですね。

「アレンジ」の語源

「アレンジ」の語源は古フランス語「arrangier」で、「並べる」という意味です。現代のフランス語では「arranger」、英語では「arrange」というつづりで「配置する」「整える」「手配する」などを意味する言葉になりました。

日本語の「アレンジ」と英語の「arrange」の違いは?

日本語の「アレンジ」と英語の「arrange」で、意味やニュアンスの違いはあるのでしょうか。「arrange」を辞書で見てみましょう。

\次のページで「「アレンジ」を使った例文と使い方」を解説!/

1他〈物を〉(ある形に)配置する
 並べる,整える,配列する;整頓する
2他〈事の〉手はずを整える
 …を準備をする,手配する,〈日時・予定などを〉取り決める,まとめる
3他〈音楽などを〉アレンジする,(…用に)編曲する≪for≫;〈劇などを〉脚色する
4((古))〈争いなどを〉調停する,解決する

出典:小学館 プログレッシブ英和中辞典「arrange」

日本語でも英語でも「配置する」「手はずを整える」「編曲する」などの意味があることは共通しています。英語では争いごとなどを「調停する」「解決する」の意味がありますが、日本語ではあまり使っていませんね。

日本語の辞書には「新しく構成しなおすこと」という意味が載っています。日本では「配置する」や「手はずを整える」という本来の意味より、「料理本に載っていたレシピを自己流にアレンジした」というように、「オリジナルのものに手を加えて一部を変化させた」という意味合いで使われることが多いのです。

「アレンジ」を使った例文と使い方

次に「アレンジ」を使った例文を見てみましょう

1.自分には美的センスがないので、インテリアコーディネーターに家全体のインテリアのアレンジを依頼した。
2.部長の東京出張のアレンジを課長に頼まれた。
3.ホルストが作曲した組曲「惑星」の「木星」は、ジャズ風、弦楽四重奏などいろいろにアレンジされている。
4.彼がSNSに投稿したコンビニ総菜のアレンジレシピが、簡単でうまいとネット上で話題になっている。

最初の例文では「アレンジ」を「配置する」という意味で使っています。2番目の例文は「手配する」という意味。宿や電車の下調べや予約をして、出張の手はずを整えることです。

3番目の例文は「編曲」という意味ですね。音楽での「アレンジ」はクラシックからジャズ風というように曲のジャンルや曲調を変えたり、楽器編成を変えたり、主旋律に伴奏をつけたりすることです。4番目は、「新しく構成しなおす」という意味。コンビニ総菜に何か付け加えたり、工夫したりして変化させるという意味です。

「アレンジ」の類義語

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次に「アレンジ」の類義語を見てみましょう。

\次のページで「「整える」「調える」:arrange」を解説!/

「整える」「調える」:arrange

辞書で「整える」の意味を見てみましょう。

1 必要なものをすべてそろえる。間に合うように用意する。また、買ったりしてとりそろえる。
2 乱れのないように形をきちんとする。
3 交渉・相談を成立させる。まとめる。
4 点検して望ましい状態にしておく。

出典:デジタル大辞泉「整える」

「整える」には「手はずを整える」「配置する」という意味と、英語の「arrange」にある「争いごとを解決する」の意味があることがわかりますね。「ととのえる」は「調える」という字もあり、引用2の「乱れのないように形をきちんとする」では「整える」と書き、それ以外は「調える」と書きます。

「設える」:配置すること

「設える」「しつらえる」と読みます。「こしらえ設ける」「備えつける」「部屋を整えて飾りつける」という意味です。「居間を洋風に設える」「リビングに飾り棚を設える」の「設える」を「アレンジする」に変えても意味が通じますね。

「膳立て」「手回し」:手はずを整える

「膳建て」は膳を並べて食事の用意をするという意味ですが、転じて「準備を整える」という意味でも使われます。「手回し」「手配」「用意」という意味で、手配が抜かりなくできていることを「手回しがいい」と表現しますよ。

「リメイク」:編曲、新しく構成しなおす

「リメイク」「新たに作り直す」こと。過去の映画作品を作り直して映画化することを意味していましたが、現在では、音楽、アニメ、ゲーム、ファッションなどいろいろなジャンルで使われている言葉です。「アレンジ」が一部を変化させて再構成するのに対し、「リメイク」全体を一から作り直すというニュアンスになります。

「ひと手間」「ひとひねり」:新しく構成しなおす

「ひと手間」「通常のやり方に、よりよく仕上げるためのちょっとした工夫を付け加える」こと。また、「ひとひねり」「趣向を少し変えて工夫する」という意味です。いずれも「新しく構成しなおす」という意味の類義語ですね。

\次のページで「「アレンジ」の反対語」を解説!/

「アレンジ」の反対語

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次に「アレンジ」の反対語を見てみましょう。

「オリジナル」:原型、原曲

「オリジナル」には「原型」「原本」などの意味があり、音楽では「原曲」文学では「原作」という意味があります。「オリジナル」は「アレンジレシピ」など「新しく構成しなおす」ことの反対語です。また、「編曲」の反対語は「原曲」、「脚色」の反対語は「原作」ですね。

 

「アレンジ」の英訳

次に「アレンジ」の英訳を見てみましょう。

「arrange」

「アレンジ」は英語では「arrange」です。「配置する」という意味では「arrange books on a shelf」(棚に本を並べる)、「arrange flowers」(花をいける)のように使います。

「arrange piano music for the violin」は「ピアノ曲をバイオリンのために編曲する」という意味。「arrange a meeting」は「会合の手配をする」で、「手はずを整える」という意味ですね。

シーンに応じて「アレンジ」を使い分けよう!

この記事では、「アレンジ」についての意味、語源、類義語から英訳などを説明しました。

「アレンジ」には「配置する」「手配する」「編曲」するなどの意味があります。ビジネスシーンでは「手配する」という意味合いで使われることもありますが、一般には「アレンジ」は「料理本に載っていたレシピをわが家風にアレンジした」というように「オリジナルのものに一工夫して新しく構成しなおす」という意味合いで使われることが多いですね。

「アレンジ」の意味と使い方をマスターして、シーンに応じて適切に「アレンジ」を使い分けられるようになってくださいね。

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国語言葉の意味

「arrange」と違う?日本語の「アレンジ」の意味・例文・類義語などを日本放送作家協会会員がわかりやすく解説

この記事では「アレンジ」について解説する。

端的に言えば、アレンジの意味は「配置」「手配」ですが他にも意味がある。本来の意味と日本独自の使い方を覚えておくと、使いこなせるシーンが増えるぞ。

日本放送作家協会会員でWebライターのユーリを呼んです。一緒に「アレンジ」の意味や例文、類義語などを見ていきます。

ライター/ユーリ

日本放送作家協会会員。シナリオ、エッセイをたしなむWebライター。時代によって変化する言葉の面白さ、奥深さをやさしく解説する。

「アレンジ」の意味・語源・例文など

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「アレンジ」はビジネスシーンでも日常生活でもよく見聞きする言葉ですが、辞書を見るといろいろな意味があることがわかります。英語の「arrange」と何か違いはあるのでしょうか。

「アレンジ」の意味

さっそく辞書で「アレンジ」を調べてみましょう。

1 配置すること。配列すること。
2 手はずを整えること。手配すること。
3 編曲すること。脚色・翻案すること。
4 新しく構成しなおすこと。

出典:デジタル大辞泉「アレンジ」

「アレンジ」がいろいろな意味を持っていることがわかりますね。1は「配置」「配列」という意味。「リビングに応接セットをアレンジする」というような使い方をします。2は「手配する」という意味。「社長との面談をアレンジする」というふうに使われていますね。

3は「編曲する」。「交響曲をピアノ曲にアレンジする」という使い方です。4は「新しく構成しなおす」という意味ですが、「アレンジレシピ」のように「何かを付け加えたり工夫して変化させる」という意味合いで使われることが多いですね。

「アレンジ」の語源

「アレンジ」の語源は古フランス語「arrangier」で、「並べる」という意味です。現代のフランス語では「arranger」、英語では「arrange」というつづりで「配置する」「整える」「手配する」などを意味する言葉になりました。

日本語の「アレンジ」と英語の「arrange」の違いは?

日本語の「アレンジ」と英語の「arrange」で、意味やニュアンスの違いはあるのでしょうか。「arrange」を辞書で見てみましょう。

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