この記事では「コンテンツ」について解説する。

端的に言えば「コンテンツ」の意味は「内容物・中身」です。この記事を読むと、ビジネスやオタクといった他分野の新しい知識と教養を身につけながら「コンテンツ」の奥深さを堪能できるぞ。

小学校教諭として言葉の授業を何度もしてきた「こと」と一緒に、「コンテンツ」の意味や使い方・関連語などを見ていこう。

ライター/こと

元小学校教諭のwebライター。先生や子どもたちから「授業が分かりやすい!」との定評があった教育のプロだ。豊富な経験を活かし、どんな言葉も分かりやすく解説していく。

「コンテンツ」の意味と使い方

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では早速「コンテンツ」の意味と使い方を見ていきましょう。

「コンテンツ」の意味をまずは辞書で確認

まずは「コンテンツ」の意味を辞書で確認します。

1.内容物。中身。
2.書籍の目次。
3.インターネットやケーブルテレビなどの情報サービスにおいて、提供される文書・音声・映像・ゲームソフトなどの個々の情報のこと。デジタルコンテンツ。

出典:コトバンク(デジタル大辞泉)

元々の「コンテンツ」は1の「内容物・中身」の意味です。「コンテンツ」という言葉が使われ始めたのは1964年のことであり、この頃はスマホやタブレットはもちろんパソコンも無い時代でした。

また2のように「書籍の目次」という意味もあります。ネット上の情報以外にも使われており、雑誌やテレビなどの項目に対して使われることが多くありました。

また3はカタカナ語で主にネット上のものに使われることが多くなっています。デジタルツールが普及した今日では、この3の意味で使われることをイメージする人が最も多いのではないでしょうか。

「コンテンツ」を使った例文を紹介

次に「コンテンツ」を使った例文を紹介します。

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A:会議の資料の1ページ目にコンテンツが示されていた。
B:私が最近とくにハマっているのは、この動画コンテンツです。
C:このサイトのコンテンツは良質で役に立つものばかりなので、気に入って利用している。

Aは「目次」の意味で使っています。BとCは「文書・音声・映像・ゲームソフトなどの個々の情報」を指していますね。

ちなみにAの例文のように目次をカタカナで「コンテンツ」と書いている書類はあまり見かけないかもしれません。英語資料には「contents」か「table of contents」と示されていることが多いでしょう。

ビジネス用語としての「コンテンツ」

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さて、ネットワーク社会の現在ではビジネス用語として「コンテンツ」はよく使われる言葉です。詳しく言うと「文字・音声・映像などを介して提供される創作物」という意味になります。ここではビジネス用語にしぼった「コンテンツ」について見ていきましょう。

「コンテンツ」の種類

コンテンツの種類にはさまざまなものがあります。ここでは代表的なものを3つご紹介しましょう。

まずはデジタルコンテンツ。これは、作品をデータ化したコンテンツで、特にキャラクターの個性が出てくるようなものを指します。例えば、映画・楽曲・アニメ・テレビ番組などです。テレビや雑誌などに対して使われることも多く、ネット主体の社会であってもそうした対象については未だに多く使用されています。

次にモバイルコンテンツ携帯やスマートフォンから見ることができるものを指します。例えば、写真加工アプリ・スマホゲーム・地図アプリなどです。現在カタカナ語として使われるコンテンツを指す時に、もっとも多い対象がこのモバイルコンテンツでしょう。

そしてWebコンテンツインターネット上で公開されるものを指します。例えば、まとめサイト・ブログ・SNS・通販サイトなどですね。

「コンテンツ」を作るときに大切なこと

次に、ビジネスにおいてコンテンツを作るときに大切なことを考えてみましょう。ビジネスは需要する相手がいて成り立つものです。必要とされる性能の良いコンテンツを制作するためには、世の中の流れに敏感になってユーザーのニーズを把握し、ユーザーの役に立つことを重視しなければなりません。またオリジナルの価値を付け、高いクオリティを保つことも大切です。

\次のページで「オタク用語としての「コンテンツ」」を解説!/

オタク用語としての「コンテンツ」

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さて次はオタク用語としての「コンテンツ」です。以前はアニメやマンガ好きな人などを「オタク」に分類していましたが、最近では裾野が広がり「特定のものごとに熱狂的する人」を指しています。ここではオタクと呼ばれる人たちの間で使われる「コンテンツ」について見ていきましょう。

オタクの中の「コンテンツ」

オタクの間でも「コンテンツ」 とは「メディアの中身」「媒体の内容」 といった意味の言葉です。映画やゲーム、音楽、テレビ番組、アニメ 、漫画、小説などを指して使われますが、一枚ものの写真やイラスト などメディアに入る創作・創造性のあるもの全てをあらわす概念となります。

オタクが言葉を作っていく

ネット社会においてオタクと呼ばれる人たちが放つ言葉は、大きな影響力を持っています。オタクの間でだけ使われていた言葉がいつしか世間に浸透していくことは、今や珍しいことではありません。「コンテンツ」もあらゆるものが電子化され媒体に記録できるようになった 1990年代中頃からは、ビジネス用語ではなく一般でも広く使われる言葉として広がりました。オタクが新しい言葉を作っていくと言っても過言ではないでしょう。

新語「オワコン」との関係

「オワコン」という新語を知っていますか。三省堂国語辞典が約8年ぶりに全面的に改訂され、「オワコン」が掲載されることになりました。ここでは「コンテンツ」と「オワコン」の関係を見ていきたいと思います。

「オワコン」の意味と例文

「オワコン」は「終わったコンテンツ」を略した言葉です。ブームが去ってしまったり、時代に合わなくなったりしたことを意味しています。「オワコン」はもともとアニメファンのオタクの間で使用されていましたが、その後インターネット上で広まりました。また「オワコン」はコンテンツだけでなく人に対して使われることもあります。

「オワコン」の例文を紹介しましょう。

A:ガラケーはもうオワコンになるかもしれない。
B:このアニメーションはもうオワコンだよね。
C:昨日オワコン芸能人がテレビに出ていたよ。

なんだか悲しい気持ちにもなりますが…。辞書に掲載されるということは、それだけ一般的に使われているということです。まさに、オタクが言葉を作ったのですね。

「オワコン」の元ネタは?

「オワコン」の由来は、電子掲示板「2ちゃんねる」(現在は5ちゃんねる)で、アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』シリーズに対する「ハルヒは終わったコンテンツ」という書き込みからといわれています。その後「終わったコンテンツ」という部分だけが他でも使われ出したということです。

パソコンが苦手でもOK!「コンテンツ」の関連語

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「コンテンツ」という言葉が一般化する前は、「ソフトウェア」という言葉がよく使われていました。しかし、ソフトウェアの解釈は人によって異なるためやや不便な言葉です。その点「コンテンツ」には比較的明確な定義があったため、さかんに使われるようになりました。

コンテンツはビジネスのなかで重要なポイントとなっています。例えば「コンテンツ産業」はコンテンツを提供する有料または無料のサービスのことです。「コンテンツマーケティング」はコンテンツを発信することで顧客を増やす手法という意味になります。

また「コンテンツ」の対義語は「形式」です。コンテンツが中身や内容のことを指しているのに対して、形式は「外からみた」という意味を持つ言葉となります。

「コンテンツ」の奥深さに感動!現代の言葉の定義とは?

この記事では「コンテンツ」の意味・使い方・関連語などを説明しました。「コンテンツ」という言葉はコンピュータ時代以前からあったものの、近年の使われ方の多種多様さには驚きですね。現代の言葉の定義は、由来や意味などの良し悪しは関係ありません。実際に生活の中で多くの人が使っているか、そして今後も使われる可能性が高いか、などの判断が重要なようです。今後も臆せず「コンテンツ」という言葉を使っていきましょう。

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国語言葉の意味

「コンテンツ」って?ビジネス用語としての意味や「オワコン」との関係・使い方・関連語などを元小学校教諭がわかりやすく解説

この記事では「コンテンツ」について解説する。

端的に言えば「コンテンツ」の意味は「内容物・中身」です。この記事を読むと、ビジネスやオタクといった他分野の新しい知識と教養を身につけながら「コンテンツ」の奥深さを堪能できるぞ。

小学校教諭として言葉の授業を何度もしてきた「こと」と一緒に、「コンテンツ」の意味や使い方・関連語などを見ていこう。

ライター/こと

元小学校教諭のwebライター。先生や子どもたちから「授業が分かりやすい!」との定評があった教育のプロだ。豊富な経験を活かし、どんな言葉も分かりやすく解説していく。

「コンテンツ」の意味と使い方

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では早速「コンテンツ」の意味と使い方を見ていきましょう。

「コンテンツ」の意味をまずは辞書で確認

まずは「コンテンツ」の意味を辞書で確認します。

1.内容物。中身。
2.書籍の目次。
3.インターネットやケーブルテレビなどの情報サービスにおいて、提供される文書・音声・映像・ゲームソフトなどの個々の情報のこと。デジタルコンテンツ。

出典:コトバンク(デジタル大辞泉)

元々の「コンテンツ」は1の「内容物・中身」の意味です。「コンテンツ」という言葉が使われ始めたのは1964年のことであり、この頃はスマホやタブレットはもちろんパソコンも無い時代でした。

また2のように「書籍の目次」という意味もあります。ネット上の情報以外にも使われており、雑誌やテレビなどの項目に対して使われることが多くありました。

また3はカタカナ語で主にネット上のものに使われることが多くなっています。デジタルツールが普及した今日では、この3の意味で使われることをイメージする人が最も多いのではないでしょうか。

「コンテンツ」を使った例文を紹介

次に「コンテンツ」を使った例文を紹介します。

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