
端的に言えば揶揄の意味は「からかうこと」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
元予備校校舎長で教育系ライターのみゆなを呼んです。一緒に「揶揄」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/みゆな
元大手予備校校舎長、現在は教育系のライター。国語、特に現代文の指導経験が豊富。難解な言葉や表現を中高生がスラスラ理解できるように解説するのが大得意。
「揶揄」の意味や語源・使い方まとめ

image by iStockphoto
「揶揄」の読み方は「やゆ」です。では語尾に「う」をつけて「揶揄う」と動詞にすると?「揶揄う」は「からかう」と読みます。「揶揄」は相手をからかい、嫌がる行動をして反応を面白がるネガティブなニュアンスを持つ言葉です。難しい漢字をつかっており、日常会話で頻繁に登場する言葉ではありません。主にニュースや書籍など、文章の中で使われます。
それでは早速「揶揄」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「揶揄」の意味は?
「揶揄」には、次のような意味があります。
からかうこと。なぶること。嘲弄 (ちょうろう) 。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「揶揄」
「揶揄」の基本的な意味は「からかう」です。「皮肉めいた言葉や嫌味を使ってわざと相手が反応に困る」からかい方する場合に使い、楽しいからかいかたの時には使いません。「あざける」「はぐらかす」といった意味も含み、ネガティブな印象を与えたいときによく使われます。「揶揄」に使われている漢字は「揶」「揄」のどちらにも「からかう、嘲る、なぶる」という意味があり、同じ意味を持つ漢字を重ねることで意味を強めている言葉です。
「揶揄」の語源は?
日本語の「揶揄」のルーツは中国語ではないかと言われています。中国語にも日本語と同じ漢字を使った「揶揄」という言葉があり、意味も「からかう、あざける」。読み方も「Yéyú(イェーユゥー)」で、日本語の「やゆ」と非常に似通っているからです。
日本の文献において初めて「揶揄」が登場したのがいつかは分かっていません。鎌倉時代に編纂された『平家物語』には「揶揄う」が「抵抗する、争う」という意味で使われており、この言葉が現代の日本語の「揶揄」の元となってのではないかとされています。
「揶揄」の使い方・例文
「揶揄」の使い方を例文を使って見ていきましょう。「揶揄」は通常「揶揄する」「揶揄される」といった表現で使われます。
\次のページで「「揶揄」の類義語は?違いは?」を解説!/