この記事では「進捗」について解説する。

端的に言えば進捗の意味は「進み具合」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

接客業で鍛えられた語学力を持つAYAを呼んです。一緒に「進捗」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/AYA

長年接客業で培った「正しい敬語」を武器に、新人教育の経験も豊富なライターAYAが「進捗」について読み方から使い方、よくある読み間違いも含めて、分かりやすく解説していく。

「進捗」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「進捗」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「進捗」の意味は?

「進捗」には、次のような意味があります。

1.進み具合・捗り具合
2.物事の進んでいる程度

出典:デジタル大辞泉(小学館)「進捗」

まず読み方ですが「シンチョク」と読みます。読み間違いに多いのが「シンショウ」。見慣れない漢字なのでこの機会に正確な読み方を覚えましょう。

意味は文字通り「物事の進み具合」を表す言葉です。よく使われるのは「進捗状況」「進捗報告」などがありますね。

「進捗」の語源は?

次に「進捗」の語源を確認しておきましょう。

「進」はそのまま「前へ出る」「自分が向かっている方向に動く」の意。「捗」は「はかどる・仕事が速やかに進む」という意味の漢字です。手偏(テヘン)に歩くという組み合わせから「手が次々進む」という意味も含まれますよ。この2つを合わせて「はかどり速やかに前進する」というのが語源になります。

\次のページで「「進捗」の使い方・例文」を解説!/

「進捗」の使い方・例文

「進捗」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.プロジェクトの進捗報告を各部署お願いします。
2.プロジェクトの進捗状況をご教示いただけると幸いです。
3.建設中の商業施設の進捗率は60%です。

「進捗」は主にこの3パターンの使い方をしますよ。1つずつ見ていきましょう。

まず例文の1つ目は、上司や先輩など部署の上のポジションにいる人がよく使う言葉です。特にプロジェクトなどの大がかりな仕事において、各セクションでの進行具合を管理するために進捗状況の把握は必須。進捗状況を報告することで、リーダーは作業速度のズレなどを早めに修正できます。

例文2つ目は、取引先などに聞く場合を想定した例文で、ポイントはお伺いを立てる言い回しにすること。先方に仕事の進み具合を聞くわけですから、「急かしている=信用していない」といった誤解を与えないためにも、ビジネスマナーとして丁寧な言い方を心がけましょう。

例文の3つ目は、「全体に対する進行具合の割合」を指します。「進捗率」は「実績÷目標×100」で計算しますよ。例文の場合、目標の100に対して60%の実績という意味になります。もう少しかみ砕いて言うと「進捗率=進行具合を割合で表現するもの」と覚えておくといいでしょう。

「進捗」と単独で使うよりも「進捗+〇〇」と連語にする事が多いのもポイントです。

「進捗」の類義語は?違いは?

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では、次に「進捗」と同じ意味を持った言葉を3つ紹介します。

「進行」

「進行」は、「あらかじめ考えていた線に沿って作業などが進む」こと。ほかにも乗り物などが目的地に向かって進むことや病状などが悪化する時などのも使われます。

「進捗」とは「計画している物事の作業の進み方」という意味で同義語になりますね。

\次のページで「「前進」」を解説!/

「前進」

「前進」は、「前へ進むこと」「物事がよい方向へ向かう事」の意。たとえば「今回の打ち合わせで一歩前進した。」のような使い方をしますよ。

「漸進」

「漸進」とは、 「順を追ってだんだんに進むこと・少しずつ進歩する事」といった意味があります。「あの上司は漸進主義だ。」という時は「あの上司は、着実に物事を進める」といった意味になりますよ。

「進捗」の対義語は?

では「進捗」の対義語には、どんな言葉があるでしょうか。

「停滞」

「進捗」の対義語は、「停滞」です。「停滞」とは、「物事がとどこおること」「調子よく進行しないこと」の意。ただし、ビジネスシーンにおいて作業が滞っている報告はマイナス要素でしかありません。なので、もし作業に遅れが生じている場合は「作業に遅れが生じています。」と端的に伝えるよりも、プラスαをつけるといいでしょう。「納期を2日延ばしていただけたら、確実に納品いたします。」や「現在予定より若干の遅れはありますが、納期には間に合いますので問題ありません。」など具体的に伝える事が大切なポイントですよ。

「進捗」の英訳は?

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次に「進捗」を英訳してみましょう。社内で使う場合と社外の人に使う場合の2パターンの例文を挙げてみます。

「progress」

「進捗」を英語で言うと「progress」です。「The current progress status」などが一般的ですよ。「current」は「present」「latest」という単語でも言い換えられます。

次に挙げる例文は、取引先など社外の人に向けて、丁寧に伺う英文として覚えておきましょう。

\次のページで「「進捗」を使いこなそう」を解説!/

Could you inform us about the current progress status?(進捗状況について教えて頂けますでしょうか?)

Could you report us about the current progress status?(進捗状況について報告して頂いてもよろしいでしょうか?)

次に社内で使う英文を見ていきましょう。上司やチームリーダーが部下に、またはチームのメンバーが報告するという設定で例文を挙げてみました。

How is the project going?(プロジェクトの進捗状況はいかがですか?)

Give me an update on the project?(プロジェクトの最新状況を教えてください。)

I will report on the progress of the project.(プロジェクトの進捗状況を報告します。)

「進捗」を使いこなそう

この記事では「進捗」の意味・使い方・類語などを説明しました。ビジネスシーンにおいて「進捗」の報告と状況把握はとても大切な事です。大がかりな仕事なら余計に連携が必須ですし、スムーズに進める上でビジネスマナーとして知っておく必要がありますね。

「進捗率」の計算方法、遅れている時の対処法など参考にしていただいて、仕事をする相手との信頼関係にも繋げていただけたら幸いです。

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国語言葉の意味

「進捗」の意味や使い方は?例文や類語を読書好きWebライターがわかりやすく解説!

この記事では「進捗」について解説する。

端的に言えば進捗の意味は「進み具合」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

接客業で鍛えられた語学力を持つAYAを呼んです。一緒に「進捗」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/AYA

長年接客業で培った「正しい敬語」を武器に、新人教育の経験も豊富なライターAYAが「進捗」について読み方から使い方、よくある読み間違いも含めて、分かりやすく解説していく。

「進捗」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「進捗」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「進捗」の意味は?

「進捗」には、次のような意味があります。

1.進み具合・捗り具合
2.物事の進んでいる程度

出典:デジタル大辞泉(小学館)「進捗」

まず読み方ですが「シンチョク」と読みます。読み間違いに多いのが「シンショウ」。見慣れない漢字なのでこの機会に正確な読み方を覚えましょう。

意味は文字通り「物事の進み具合」を表す言葉です。よく使われるのは「進捗状況」「進捗報告」などがありますね。

「進捗」の語源は?

次に「進捗」の語源を確認しておきましょう。

「進」はそのまま「前へ出る」「自分が向かっている方向に動く」の意。「捗」は「はかどる・仕事が速やかに進む」という意味の漢字です。手偏(テヘン)に歩くという組み合わせから「手が次々進む」という意味も含まれますよ。この2つを合わせて「はかどり速やかに前進する」というのが語源になります。

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