「適宜」の使い方・例文
「適宜」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.大手企業では仕事が締切りまでに完了すれば、空き時間のタイミングを利用して適宜小休憩をとることが出来る。
2.開催日時と場所に関しては、秘書が適宜対応します。
3.ビジネスマナー講座の募集に関して、お申込み人数が上限に達した場合適宜締切らせていただきます。
例文の1番は、状況に応じて自分の判断で行動するという意味での「適宜」を用いた表現です。「適宜」はビジネス用語として用いられることが多いですが、この場合に関しても休憩を自分の好きなタイミングで取ってよいというビジネス用語になります。
例文の2番と3番はもう一つの意味である、その状況にふさわしい適当な行動をとるという方の用い方です。自分の好きなタイミングや正しいと思うタイミングを自由に選択する1番目の例文と違って、2番と3番は誰にとっても正しいと思える行動を選ぶ必要があるというニュアンスが含まれているということがお分かりいただけるでしょうか。
「適宜」の使用例として、2番目の例文の「適宜対応」の他にも、「適宜確認」や「適宜変更」、「適宜調整」など他の熟語と組み合わせて用いられることも多くあります。この様に後に続く熟語も一緒に覚えておくと、誤った使い方をするリスクを減らすことが出来ますね。
「適宜」の類義語は?違いは?
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「適宜」には、「その状況にふさわしい様」を表現する場合と「各自状況に合わせて対応すること」を表現する場合の二つの意味があることが分かりました。この二つの意味に対するそれぞれの類義語を見ていきましょう。
「適切」
まず初めに、「その状況にふさわしいこと」の類義語は、「適切」です。
「適切」は、少しのずれもなく物事に対して丁度良く当てはまっている様子を表現する言葉。「適宜」がビジネスシーンで多く用いられるのに対して、「適切」は日常的に用いられることが多い、なじみ深い言葉です。
「適切な判断」、「適切な対応」、「適切な場所」など、「適切だ」を「適切な」に変えることによって他の術語を組み合わせることが出来ます。
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