この記事では「続柄」について解説する。

端的に言えば続柄の意味は「親族としての関係」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

国文学専攻の大学を卒業し、日本語教師の資格を持つasukaを呼んです。一緒に「続柄」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/asuka

国文学専攻の大学を卒業。日本文学や日本語学を学ぶうちに、言葉が持つ意味の奥深さに魅了され、在学中に日本語教師の養成講座を修了する。これまで学んだこと、経験を活かし、丁寧に解説していく。

「続柄」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「続柄」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「続柄」の意味は?

「続柄」には、次のような意味があります。

続柄(つづきがら)の俗な言い方。親族としての関係。「戸籍筆頭者との続き柄」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「続柄」

「続柄」という言葉を目にしたとき「ぞくがら」と読まれる方も多いのではないでしょうか。正しくは「つづきがら」と読みます。言葉の音だけ聞くと「つづきがら」より「ぞくがら」という読み方のほうが馴染みがありますね。辞書によっては「ぞくがら」という読み方は誤用だと記されている場合もあるので正しい読み方をしっかりと押さえましょう。

「続柄」という言葉は、話し言葉では使用されることは少なく、公的な書類を書く際に目にする機会があります。例えば住民票を請求する時や確定申告の手続きをする時、あるいは会社などに勤め給与を所得していると、年末調整の手続きの際に作成する「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」などで目にする機会があるのではないでしょうか。「続柄」はこのような書類に血縁関係や婚姻関係を表すために使用され、両親や祖父母または兄弟や子どもなど親族との関係を表す際に「父」「母」「夫」「妻」「いとこ」「おじ」「おば」「長男」「長女」「子」などと記します

「続柄」の語源は?

次に「続柄」の語源を確認しておきましょう。

まず「続柄」という言葉を「続」と「柄」に文字に分けて考えていきます。「柄」という文字の意味からみていきましょう。「柄」は「土地柄」や「時節柄」など他の言葉の後ろに続いて使用でき、そのものに備わっている性質や状態、それにふさわしい性質や状態の意味を表し、「続」という文字は文字通り「つづく」ことを意味しています。

つまり「続柄」とは続きの性質を表す言葉で、どのように親族の血縁関係が続いているか、その性質を表した言葉だと言えますね。自分に起点を置くとして「私」からみてその人はどういう関係なのか、その関係性を表した言葉が「続柄」なのです。

\次のページで「「続柄」の使い方・例文」を解説!/

「続柄」の使い方・例文

「続柄」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.特別養子縁組をし、養子との続柄が戸籍上、長女に変更された。
2.被相続人と相続人との続柄を明らかにする。
3.事実婚をした内縁の妻との続柄を表す表記を知りたい。
4.今年結婚した彼女に姉がいたので、僕からみたその人との続柄は義理の姉となる。

例文ごとに詳しくみていきましょう。

例文1では、養子として迎えた子供の戸籍が、実子と変わらない「長女」と表記されたことを意味し、例文2は被相続人という亡くなった人とその人の財産を受け取る相続人との関わりを明らかにしようという様子が伺えます。また例文3では、法律上で手続きを行っていないがお互いに結婚しているという意志を持ち、共同に暮らしている妻との親族としてのつながりを表す表記を知りたいということですね。更に例文4では、結婚した相手に姉がいたから自分から見たその人とのかかわりができたことを表していて、どの例文でも、親族との関わり合いを表現する時に、使用されているのが分かります。

「続柄」の類義語は?違いは?

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「続柄」の類義語について確認しましょう。

「間柄」

「間柄」と書いて「あいだがら」と読みます。

「間柄」は、親類、血族のつづきあいや人と人との関係を表す使用する言葉です。「親子の間柄」「師弟の間柄」というように使うことができますね。

「続柄」は親族との関係を表す時に限定して使用する言葉ですが、「間柄」は親族とのつながりの他に、人と人との関係を表す時に使用する言葉ということに注意が必要です。違いをしっかり整理しましょう。

「続柄」の対義語は?

続柄」の対義語は、はっきりとした言葉はありません。

「続柄」の英訳は?

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最後に「続柄」の英訳について見ていきましょう。

「relationship」

「続柄」を英語にすると「relationship」と訳されます。「人との結びつきや関係性」「血縁関係」を意味する言葉です。「続柄」は親族との関係を表す言葉で、その対象が「親族」に限定されていましたが「relationship」は「関係」全般を表すことができます。ちなみに類義語で説明した「間柄」という言葉も英訳すると「relationship」になります。

What is your relationship with her?彼女とはどういう関係(続柄)ですか?

Please tell me your relationship with him.彼との関係(続柄)を教えてください。

「続柄」を使いこなそう

この記事では「続柄」の意味・類語・使い方などについて説明しました。

「続柄」とは「親族との関係」を表す言葉です。公的な書類を作成するときやビジネスシーンなど、かしこまった場面で使用する機会が多い言葉ですのでしっかり意味を理解し知識を持った上で対応できるとかっこいいですよ!この機会に、「続柄」の意味や使い方を覚えましょう。

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国語言葉の意味

「続柄」の意味や使い方は?例文や類語を国文学卒Webライターがわかりやすく解説!

「続柄」の使い方・例文

「続柄」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.特別養子縁組をし、養子との続柄が戸籍上、長女に変更された。
2.被相続人と相続人との続柄を明らかにする。
3.事実婚をした内縁の妻との続柄を表す表記を知りたい。
4.今年結婚した彼女に姉がいたので、僕からみたその人との続柄は義理の姉となる。

例文ごとに詳しくみていきましょう。

例文1では、養子として迎えた子供の戸籍が、実子と変わらない「長女」と表記されたことを意味し、例文2は被相続人という亡くなった人とその人の財産を受け取る相続人との関わりを明らかにしようという様子が伺えます。また例文3では、法律上で手続きを行っていないがお互いに結婚しているという意志を持ち、共同に暮らしている妻との親族としてのつながりを表す表記を知りたいということですね。更に例文4では、結婚した相手に姉がいたから自分から見たその人とのかかわりができたことを表していて、どの例文でも、親族との関わり合いを表現する時に、使用されているのが分かります。

「続柄」の類義語は?違いは?

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「続柄」の類義語について確認しましょう。

「間柄」

「間柄」と書いて「あいだがら」と読みます。

「間柄」は、親類、血族のつづきあいや人と人との関係を表す使用する言葉です。「親子の間柄」「師弟の間柄」というように使うことができますね。

「続柄」は親族との関係を表す時に限定して使用する言葉ですが、「間柄」は親族とのつながりの他に、人と人との関係を表す時に使用する言葉ということに注意が必要です。違いをしっかり整理しましょう。

「続柄」の対義語は?

続柄」の対義語は、はっきりとした言葉はありません。

「続柄」の英訳は?

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最後に「続柄」の英訳について見ていきましょう。

「relationship」

「続柄」を英語にすると「relationship」と訳されます。「人との結びつきや関係性」「血縁関係」を意味する言葉です。「続柄」は親族との関係を表す言葉で、その対象が「親族」に限定されていましたが「relationship」は「関係」全般を表すことができます。ちなみに類義語で説明した「間柄」という言葉も英訳すると「relationship」になります。

What is your relationship with her?彼女とはどういう関係(続柄)ですか?

Please tell me your relationship with him.彼との関係(続柄)を教えてください。

「続柄」を使いこなそう

この記事では「続柄」の意味・類語・使い方などについて説明しました。

「続柄」とは「親族との関係」を表す言葉です。公的な書類を作成するときやビジネスシーンなど、かしこまった場面で使用する機会が多い言葉ですのでしっかり意味を理解し知識を持った上で対応できるとかっこいいですよ!この機会に、「続柄」の意味や使い方を覚えましょう。

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