この記事では「ハイライト」について解説する。

「ハイライト」の意味は、と聞かれて答えられるか?色を示す言葉だとか、ダイジェストみたいな意味だとか、誤認されている上に、誤認に気づかれないことの多い単語です。ですが、正しくはそうではないとちゃんとわかっているか?

元建築系企業社員、現言葉大好きライターのsasaiを呼んです。一緒に「ハイライト」の意味や使い方、言い換えなどを見ていきます。

ライター/sasai

元会社員の現役フリーライター。言葉が好きで文章が好き。読むのも書くのも大好きで、海外小説からビジネス書まで何でも読む本の虫。こだわりをもって言葉の解説をしていく。

「ハイライト」の持つ基本の意味は読んで字の通り?

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「ハイライト」は、明るさを示す単語です。

英語で表記するとhighlightとなります。「high=高い」と、「light=明るさ」が組み合わさった単語です。高い明るさというと、日本語としてはやや不思議な感じがしますが、大意は十分掴めるでしょう。明るさの程度が高い部分、強い部分と言い換えることもできます。

「ハイライト」は光を示す言葉

「ハイライト」の意味を検索すると、以下のように出てきます。

ハイライト【highlight】

絵画・写真などで、最も明るく見える部分。

出典:Weblo辞書 「ハイライト 意味」

“最も”とついてはいるものの、「ハイライト」に当たる部分は何か所かある場合もあります。あくまで、相対的に明るい、特に明るいというニュアンスでの使われ方が多いです。また、光に当たっている部分という意味もあります。

ここが要注意ポイントですが、光に照らされている部分を「ハイライト」というのであり、光そのもののことではありません、整理しましょう。

光としての「ハイライト」の使い方

「ハイライト」は以下のように使用します。

1.目に「ハイライト」を入れようと思う。
2.この位置に「ハイライト」があるのは不自然だ。
3.「ハイライト」を効果的に使うと、この絵はもっと良くなる。

\次のページで「「ハイライト」の持つもう一つの意味」を解説!/

主に絵や映像など、視覚的表現に対して使用されます。ヘアカラーやメイクなど、美容的なことに使われることも多いです。光の加減に対する言葉なので、自然と使われる場所もグラフィック関連に限定されていく傾向があります。

「ハイライト」の持つもう一つの意味

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「ハイライト」にはもうひとつ、以下の意味があります。

ハイライト【highlight】

最も興味を引く部分・場面。映画・演劇の見せ場や、行事・催し物などの呼び物。

出典:Weblo辞書 「ハイライト 意味」

スポーツやニュースなどに使用される「ハイライト」は上記の見せ場的な意味です。どちらかというとこちらの方が、聞いたことのある人が多いかもしれませんが、あくまでこちらが副次的な意味合いとなります。

「ハイライト」は目立つ場所?

「ハイライト」が目立つポイントという意味合いを持つのは、元々の「最も明るい部分」という意味から派生した結果と言えるでしょう。「最も明るい部分」が転じていき、「最も重要な部分」「最も目立つ部分」など、事象に対して使われるようになっていきました。

見どころとしての「ハイライト」の使い方

見どころとしての「ハイライト」は以下のように使用します。

1.この映画の「ハイライト」は、なんと言っても終了5分前の部分だ。
2.何度見直しても、この試合の「ハイライト」は素晴らしい。
3.この企画の「ハイライト」はこの部分になります。

\次のページで「誤用に注意!勘違いされやすい「ハイライト」」を解説!/

いずれも、見逃してはいけない重要な部分という意味合いになっています。スポーツでよく使用される言葉ですが、ビジネスにもしばしば登場する言葉です。

誤用に注意!勘違いされやすい「ハイライト」

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「ハイライト」は、非常に誤解されやすい言葉でもあります。本来「ハイライト」の意味はほぼ上記の2つに限定されますが、誤った使われ方をしている場合もよく見受けられるのです。代表的な例を見ていきましょう。

「ハイライト」と「ダイジェスト」ってどう違う?

「ハイライト」はよく「ダイジェスト」と混同されますが、それは誤解です。誤解の原因は、使われる場面や分野が非常に近いことにあります。双方、スポーツ番組やビジネスなどでよく使用されているため、似たような意味と思われがちなのです。

しかし、「ハイライト」はあくまで山場、佳境という意味を持っています。対して「ダイジェスト」は、あらすじ、短くまとめるという意味です。

「ハイライト」って色を示す言葉なんじゃ?

「ハイライト」は白い色、明るい色という誤認は多いです。ハイライトを入れる=白を入れるという意味、と思う人も居ますし、「ハイライト」カラー=薄い色と思う人も居ます。

しかし、あくまで「ハイライト」は光の加減を示す単語です。明るく見えれば白である必要はありませんし、「ハイライト」カラーというのは、部分的に「ハイライト」を持つ色という意味で、明るい色を指しているわけではありません。

「ハイライト」は強さを表す言葉?

「ハイライト」は強弱を表す言葉だという人も、しばしば見受けられます。

確かにグラフィックの分野などで、「ハイライト」が少し弱いね、という言い回しをすることもあるでしょう。しかし、「ハイライト」はあくまで明るさや、輝かしさに言及する言葉です。「強い」「最も」の部分だけが出てくることはないので、注意しましょう。

「ハイライト」の言い換え・対義語

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「ハイライト」は、類義語、対義語に面白味のある言葉です。とはいっても難しい言葉ではないので、順に見ていき理解を深めましょう。

意味が偏る「ハイライト」の類義語

ハイライトの類義語としては、以下のようなものがあります。

\次のページで「あまり知られてない?「ハイライト」の対義語」を解説!/

山場/名場面/見どころ/盛り上がり
クライマックス/佳境/ピーク等

実は上記で分かる様に、「ハイライト」の言い換えとしては主に「見どころ」としての類義語が挙げられます。対して、「最も明るい部分」としての「ハイライト」には、言い換えがありません。「光ってる部分」「明るい所」程度の言葉ですが、これも厳密には「ハイライト」と意味が異なります。

あまり知られてない?「ハイライト」の対義語

「ハイライト」には対義語があります。それが「ローライト」という言葉で、これは「暗い部分」という意味です。「暗い色を入れる」という、入れる行為まで含んだ意味を持ちます。

ただし、ニュース番組などで「ローライト」という言葉は使われません。あくまで光の加減を指す言葉であり、暗いという事実を示しているので、「地味である」「目立たない」という意味合いは「ローライト」にはありません。

「ハイライト」は使いやすい、でも誤用に気を付けて

「ハイライト」は比較的意味を掴みやすく、使いやすい言葉と言えます。しかし、実はそんな言葉こそ誤用されることが多々あるのです。自分の中でしっかり知識を持っていないと、いざというときに間違ってしまいます。

特に「ダイジェスト」との混同は起きやすいミスです。ですが、混同したままにしていると、人と話をしているときに会話が食い違ってしまう原因になります。しっかり意味を押さえて、正しく使っていきましょう。

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国語言葉の意味

「ハイライト」って光のこと?ダイジェストとの違いは?意味・対義語・類語を言葉大好きライターが徹底わかりやすく解説!

いずれも、見逃してはいけない重要な部分という意味合いになっています。スポーツでよく使用される言葉ですが、ビジネスにもしばしば登場する言葉です。

誤用に注意!勘違いされやすい「ハイライト」

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「ハイライト」は、非常に誤解されやすい言葉でもあります。本来「ハイライト」の意味はほぼ上記の2つに限定されますが、誤った使われ方をしている場合もよく見受けられるのです。代表的な例を見ていきましょう。

「ハイライト」と「ダイジェスト」ってどう違う?

「ハイライト」はよく「ダイジェスト」と混同されますが、それは誤解です。誤解の原因は、使われる場面や分野が非常に近いことにあります。双方、スポーツ番組やビジネスなどでよく使用されているため、似たような意味と思われがちなのです。

しかし、「ハイライト」はあくまで山場、佳境という意味を持っています。対して「ダイジェスト」は、あらすじ、短くまとめるという意味です。

「ハイライト」って色を示す言葉なんじゃ?

「ハイライト」は白い色、明るい色という誤認は多いです。ハイライトを入れる=白を入れるという意味、と思う人も居ますし、「ハイライト」カラー=薄い色と思う人も居ます。

しかし、あくまで「ハイライト」は光の加減を示す単語です。明るく見えれば白である必要はありませんし、「ハイライト」カラーというのは、部分的に「ハイライト」を持つ色という意味で、明るい色を指しているわけではありません。

「ハイライト」は強さを表す言葉?

「ハイライト」は強弱を表す言葉だという人も、しばしば見受けられます。

確かにグラフィックの分野などで、「ハイライト」が少し弱いね、という言い回しをすることもあるでしょう。しかし、「ハイライト」はあくまで明るさや、輝かしさに言及する言葉です。「強い」「最も」の部分だけが出てくることはないので、注意しましょう。

「ハイライト」の言い換え・対義語

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「ハイライト」は、類義語、対義語に面白味のある言葉です。とはいっても難しい言葉ではないので、順に見ていき理解を深めましょう。

意味が偏る「ハイライト」の類義語

ハイライトの類義語としては、以下のようなものがあります。

\次のページで「あまり知られてない?「ハイライト」の対義語」を解説!/

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