
その2「オリジナル」
「オリジナル」は「原型、最初のかたち」という意味です。
「オーセンティック」には「正真正銘の、本物の」という意味があります。共通するのは「まねて作ったものではなく本物」というニュアンスです。
有名スニーカーブランド「VANS」に「AUTHENTIC(オーセンティック)」というモデルがあるのを知っていますか。「AUTHENTIC」の名の通りシンプルかつ正統派のデザインが特徴です。1966年に作られた1番最初のオリジナルと比べると、ソールの反りなど改良した部分があるものの、デザインはほぼ変わりません。
最初に作ったものこそオリジナルであり原点ですが、「AUTHENTIC」モデルもまた系譜を引き継ぐものであり、VANSの原点と称されます。「オリジナル」が生まれたのち、原点といえるような正統性をもって君臨するものを「オーセンティック」と表現するのでしょう。
「オーセンティック」の対義語は?
「オーセンティック」の対義語には「フェイク」があります。
「フェイク」
「フェイク」は「にせもの」という意味の言葉です。「本物の、真正の」という意味をもつ「オーセンティック」の対義語にあたります。
「フェイク」を使った言葉には「フェイクニュース」や「フェイクファー」がありますね。「フェイクニュース」は直訳すると「虚偽報道」。一般的に、SNSなどで流されるデマ情報をさします。事実と違うことをあたかも事実であるかのように伝えるもの、それを信じた人が新たにシェアしたもの、残念ながらどちらも虚偽報道です。フェイクニュースによるデマ情報の拡散は、これまでも世間に悪影響をおよぼしてきました。
「フェイクファー」とは、本物の毛皮を使っていない、にせものの毛皮のことです。化学繊維や羊毛などで人工的に作ります。リーズナブルに毛皮ファッションを楽しむことができるのですから、「にせもの」であっても全く問題はありませんね。動物愛護の観点からもベターです。
「authentic」
日本語の「オーセンティック」がもつ「本格的」であることや重厚さのニュアンスは、「authentic」で同じように表現できます。
「本当の」と表すときは「genuine」を使ってもよいでしょう。英語の「authentic」にも「本当の」という意味はありますが、「正真正銘の」「信頼できる」といった、正統性を主張するような気高い雰囲気があります。もう少し単純に「にせものではなく本物」という意味を表したいときは、「genuine」がピッタリです。
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