化学原子・元素理科量子力学・原子物理学

物質は何でできている?結合の仕方で性質が変わる?構成粒子を理系ライターがわかりやすく解説

2-2. 同位体

2-2. 同位体

image by Study-Z編集部

さて、原子の中心には陽子と中性子からなる原子核がありますね。陽子の個数によりその原子名前が決まり、陽子が1個の原子は原子番号Z=1の水素(H)、陽子が2個の原子は原子番号Z=2のヘリウム(He)ということになります。しかし同じ陽子数をもつ原子でも中性子の数が異なることがあるのですね。それを同位体と呼びます。

ここでは水素原子を考えてみましょう。陽子と中性子を合計した数を質量数Aとすると中性子を全く持っていないA=1の水素を(軽)水素(記号H)A=2の水素を重水素(記号D)A=3の水素を三重水素(記号T)と表現します。中性子数が異なる同位体はそれぞれの原子に存在し、中でも放射線を放出する同位体を放射性同位体と呼びます

意外と理解されていることが少ないのですが、これら同位体を含む原子番号の等しい原子の集団のことを「元素」と呼ぶことをしっかり理解しておいてください。

3. 陽子と中性子が更に分けられる?

Standard Model of Elementary Particles.svg
MissMJ, Cush – Own work by uploader, PBS NOVA [1], Fermilab, Office of Science, United States Department of Energy, Particle Data Group, パブリック・ドメイン, リンクによる

陽子、中性子そして電子によって原子が構成されることをみてきました。しかしながら現代の学問では陽子、中性子ともに更に小さな粒子に分けられることが分かっています。現代において物質は何で構成されているか?という問いに対する最終的な答えは「素粒子」です。

陽子はアップクォーク(u)2個とダウンクォーク(d)1個中性子はアップクォーク(u)1個とダウンクォーク(d)2個というそれぞれ3つの素粒子で構成されているのですね。

物質を構成する上述のクォークに加えてレプトン、相互作用を媒介するゲージボソン、クォークの複合粒子であるハドロン、そして電荷の反転した反粒子等々様々な素粒子が素粒子物理学という最先端の学問の中で研究されています。

ノーベル物理学賞の時期になるとよく話題にあがる内容ですので、ぜひ興味を持ってみて下さい。

物質の分類は大きく分けて4種類

全ての物質は金属原子により構成される金属結晶、陽イオンと陰イオンからなるイオン結晶、非金属元素が電子対を共有することによる共有結合結晶、そして分子間力により結合する分子結晶の4種類について見てきました。それぞれ融点や硬さ、脆さ、電気・熱伝導性に関して大きな違いがあることが分かりました。

そして原子がどのように構成されているのかというのも非常に大切な化学の基本です。陽子・中性子が更に小さな粒子から構成されているということも頭の片隅におきながら、更に興味をもって化学を学んでいってみて下さいね。

1 2 3
Share: