化学原子・元素理科量子力学・原子物理学

物質は何でできている?結合の仕方で性質が変わる?構成粒子を理系ライターがわかりやすく解説

1-2. イオン結晶

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H. Hoffmeister – first upload in de wikipedia on 17:21, 14. Okt 2005 by Lanzi, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

次にイオン結晶について説明していきましょう。イオン結晶の構成粒子はずばり「陽イオン」と「陰イオン」で、それらがイオン結合することで成り立っています。最も身近な例としては塩として毎日摂取している塩化ナトリウム(NaCl)が代表的ですね。

陽イオンと陰イオンとなった原子がそれぞれのクーロン力で結びついているため結合がとても強いため硬く、高い融点をもちます。しかしながら一度強い衝撃が加わり陽イオンと陰イオンの結合がずれてしまうと陽イオン同士、陰イオン同士の反発がおこり一瞬で崩れてしまう、つまり硬いが脆いという性質があるのです。

また固体の状態では電気伝導性はありませんが、液体もしくは溶質として水に溶けると電気伝導性をもつようになります。水中で電離する物質を電解質と言いますね。

陽イオンは金属元素陰イオンは非金属元素から成り立つという特徴も覚えておきましょう。

1-3. 共有結合結晶

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共有結合結晶は原子同士で電子対(価電子)を共有する共有結合によってできる結晶ですね。物質としては炭素の共有結合でできたダイヤモンドや二酸化ケイ素と酸素からなる石英(水晶)等が挙げられます(ガラスは非晶質もしくはアモルファスと呼ばれ構造が異なります)。

共有結合は4種類の結合の中で最も強力な結合で硬く、融点も極めて高いという特徴があります。逆に共有結合で電子が固定されているため電気伝導性や熱伝導性は低いのですね。

非金属元素が共有結合結晶を形成します。

1-4. 分子結晶

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分子結晶というのは構成粒子である分子同士が分子間力によって結びつくことで分子が規則的に配列してできる結晶になります。物質の例としては二酸化炭素分子が結びついてできたドライアイスにヨウ素、氷、ナフタレン等が有名です。

分結晶には結合エネルギーが小さく不安定なため柔らかく、融点が低いという特徴があります。分子間力が弱いことから常温で固体から気体に状態変化する昇華しやすい傾向があるのですね。

また、分子間力は更に極性引力、水素結合にファン・デル・ワールス力と細かく分けられることも覚えておきましょう。

2. 原子は何でできている?

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さて原子により構成される物質の分類にフォーカスして解説をしてきましたが、原子自体はどのように成り立っているのでしょうか。原子の成り立ちを見ていきましょう。

2-1. 原子の構成要素

2-1. 原子の構成要素

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原子は原子核と原子核外に存在する電子とで成り立っています。そして原子核は更に陽子と中性子で構成されていますね。ちなみにこの原子、高校化学ではボーアの原子模型を使って学習するため円もしくは球形をしていると多くの人が考えていますが実はそうではありません。実際には雲でできた球のようなものなのです。

20世紀初頭アーネスト・ラザフォード、続いてニールス・ボーアが提唱した原子核の回りを電子が軌道運動を行うとするモデルでは電子が回転しながら光(エネルギー)を放出することで最終的に原子核に衝突してしまうことになるのですが、実際にはそうはなりません。

大学で学ぶ量子力学という学問において、電子は電子雲(電子軌道)の範囲内に確率的に存在するという考え方をするようになります。興味があれば調べてみて下さいね。

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