国語言葉の意味

「虚無」はネガティブな言葉?本当の意味や使い方・類語・対義語をニヒリストのwebライターがわかりやすく解説!

よお、ドラゴン桜の桜木健二だ。この記事では、「虚無」について解説する。「虚無」と聞くと、なにか空恐ろしいような寂しいような、とにかく嫌な感じがするな。しかしどうやらこの言葉は、そうしたネガティブな意味合いだけで使われるものではないらしい。
今回は最近ニヒリズムに啓発されているwebライターのぷーやんを呼んだ。「虚無」の意味や使われ方について、説明してもらう。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/ぷーやん

webライター歴6年。鍛えられた語彙と文章力は本業でも発揮され、社内ルールの書き換え担当に。近年哲学に触れはじめ、ニヒリズムに感銘を受けたとか。

「虚無」の意味は?

image by iStockphoto

「虚無」という言葉にはどういった意味があるのでしょうか?まず辞書ではどのように記されているのかと、「虚無」の使い方などをみていきましょう。

「なにもないこと」

「虚無」の意味は、辞書には次のように書かれています。

1 何物もなく、むなしいこと。空虚。

2 この世に存在するすべてのものに価値や意味を認めないこと。「―感」

3 虚心であること。「―自在の心」

4 無限の宇宙。大空。虚空 (こくう) 。

5 古代中国の老子の哲学で、万物の根源・本体は、はかりがたく無であるということ。

出典:デジタル大辞泉  (小学館)  「虚無」

「虚無」の意味が5つ挙げられていますが、共通することは「なにもないこと」です。「虚無」の「虚」には、「むなしい」「中身がない」「実がない」などの意味があります。一方の「無」が「存在しない」という意味であることは、言うまでもありませんね。これら2つの字を合わせると、物質的にも精神的にも「なにもない」という意味が成り立ちます。

「虚無」がつく言葉

「虚無」を含む言葉として代表的なのは、ネガティブな意味をもつ「虚無感」や「虚無主義」でしょう。「虚無感」はすべてがむなしく無価値と思ってしまう感覚を表しています。「虚無主義」は道徳・宗教・倫理など人が広く共有する価値観はもとより、世界すべてが無価値であるとする哲学の思想です。

一方で、ポジティブな意味をもつ「虚無恬淡(きょむてんたん)」「清淡虚無(せいたんきょむ)」という言葉もあります。「虚無恬淡」は心にわだかまりがなく、穏やかであっさりしている状態を表現した言葉です。「清淡虚無」はさっぱりして物欲がないことを示します。

\次のページで「「虚無」の使い方を例文でご紹介!」を解説!/

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