化学有機化合物無機物質理科

5分でわかる「アレーニウス」と「ブレンステッド」!酸・塩基の定義変遷の歴史を理系ライターがわかりやすく解説

酸 :水溶液中で電離して水素イオン(H+)を生じる物質(A)
 一般式:HA  →  H+  +  A
  例 :HCl  →  H+  +  Cl

塩基:水溶液中で電離して水酸化物イオン(OH)を放出する物質(B)
 一般式:BOH  →  B+  →  OH
  例 :NaOH  →  Na+  →  OH

2-2. アレーニウスの定義に残された課題

アレーニウスの定義は多くの水溶液の酸・塩基について論理的に説明できるため画期的なものでしたが、それでもまだ大きく3つの欠点が残されていました。

1. 対象が水溶液中に限定されており、溶媒が水以外では定義ができない。

2. ほとんど水に溶けない、例えばFe(OH)3・Al(OH)3の塩基性が定義できない。

3. ヒドロキシ基(OH)もたないアンモニア(NH3の塩基性が定義できない。

それらの欠点を補うために提唱されたのが、ブレンステッド・ローリーの定義です。

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次はブレンステッド・ローリーの定義について見ていこう。

3. ブレンステッドとローリー

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Peter ElfeltBritannica, パブリック・ドメイン, リンクによる

ヨハンス・ニコラウス・ブレンステッド(Johannes Nicolaus Brønsted、1879-1947)はデンマークの物理化学者で、コペンハーゲン大学で無機化学と物理化学の教授をしていました。触媒の研究でも実績を残した人物です。

一方トマス・マーティン・ローリー(Thomas Martin Lowry、1874-1936)はイギリスの物理化学者で、ケンブリッジ大学で物理化学の教授をしていました。

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