「ネグレクト」の使い方・例文
「ネグレクト」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.ネグレクトが子どもに与える影響は大きく、トラウマとなって大人になっても苦しむことがある。
2.ひとり親世帯の母親・父親を困窮や孤立から救い支援することで、ネグレクトの悪化を防ぐことができる。
3.ネグレクトに関する相談件数は10年で約2倍に増加している。
ネグレクトは家庭内という「閉じられた空間」で行われるため、周囲が気づかず悪化することも少なくありません。乳幼児の場合、ネグレクトは死に直結する虐待です。その兆候を見つけたら早期発見につなげる必要があります。予防接種や乳幼児健診を受けていないことや、幼稚園や保育園を長期にわたって休むこと、学校の無断欠席が多いことなど、医師や教師、ソーシャルワーカーの気づきが命を救うこともあるでしょう。
一方、ネグレクトはそれを行う保護者に問題があると考えがちですが、支援が必要な場合もあります。パートナーからDVを受けている場合、保護者自身が子ども時代にネグレクトを経験している場合、若くして出産したため養育者として未熟な場合など、事情はさまざまです。苦しい状況におかれている家庭を救う社会の仕組みが必要とされています。
「放置」
「放置」とは、かまわずほうっておくこと。ネグレクトは、まさしく「子どもを放置すること」です。
「放置子(ほうちご)」という言葉があるのを知っていますか。インターネット上で生まれた言葉で、親にきちんと監視されていない子どものことです。迷惑を考えず友達の家に入りびたるなど、できればかかわりたくない、というのが代表的なイメージ。その親に対し「子どものことをもっとしっかり見ろよ」という含みをもった言葉です。しかし、やっかいに見える放置子ですが、ネグレクトを含む虐待を受けている可能性もないとはいえません。冷静に観察できる大人の目が必要です。
ちなみに、放置と似て異なる言葉に「放任」があります。放任というと自由な感じがあり、むしろ肯定的なイメージになりますよね。子ども本人の意思を尊重するというニュアンスが、ネグレクトと全く違うところです。
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