地学地球地質・歴史岩石・鉱物理科

岩石にはどんな種類があるの?地球科学専攻卒が5分でわかりやすく解説

泥岩

16分の1mm以下の粒子でできている岩石を泥岩と呼びます。粘土鉱物が主成分で、層状にぺりぺりはがれるようにして割れるそうです。砂岩との互層になっていることも多く、砂泥互層とも呼ばれます。

石灰岩とチャート

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遠洋には放散虫や有孔虫という微生物が住んでおり、これらの遺骸が降り積もってできる岩石が石灰岩やチャートです。放散虫が堆積してケイ素に富んだ岩石はチャート、有孔虫が堆積することで炭酸カルシウムに富んだ岩石を石灰岩と呼びます。チャートと石灰岩はどちらも見た目が似ていますが、塩酸をかけて発砲するかどうかで見分けることができるのです。石灰岩は主成分が炭酸カルシウムであるため、塩酸をかけると二酸化炭素が発生します。

変成岩

一度できた岩石が再び高温・高圧条件下にさらされて一時的に溶融し、再度固結してできた岩石を変成岩と呼びます。

接触変成岩

マグマが上昇して地層に接することで岩石が再結晶化され、形成される岩石を接触変成岩といいます。マグマが上昇してくるため地下の浅い場所で再結晶化する場合が多く、高温にさらされるため特殊な鉱物で構成されることもあるんですよ。代表的な岩石はホルンフェルスです。ホルンフェルスは泥質の堆積岩が熱変性したことによりできた岩石なんですよ。黒雲母が再結晶したことにより岩石全体が赤紫色を帯びています。ホルンフェルスはマグマから直接熱を受けてできる低圧高温型の接触変成岩です。

広域変成岩

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プレートが沈み込むときのプレート同士の境界に生じる変成岩です。プレート同士の境界なので広域かつ強い圧力が加わっていることが特徴とされています。代表的な岩石は片岩です。強い圧力により岩石がへし曲げられて片理という構造が特徴的なんですよ。片理からはがれるようにして割れ、この割れた面を片理面と呼びます。片理が線のようにくっきり見えるため独特の模様です。変成作用によりもともと含まれていた鉱物が有色鉱物と無職鉱物に分離して縞模様のようにみえる岩石もあります。

身近にはどんな岩石が眠っているのか探しに行こう

岩石とはマグマが冷却されることにより結晶化した鉱物が集合したものです。マグマはマントルが溶融することで生成され、地下で固まることもあれば地表に吹き出して固まることもあります。岩石は形成方法により火成岩・堆積岩・変成岩に分類されるんですよ。大きく3つに分類されたあとは構成鉱物や粒度などによって更に細分され、名前がつけられます。日本は特殊な地形なので産出する岩石が限られていますが、日本特有の岩石も多くあるのです。

地域によっては活火山が多くある場所、地層がよく見られる場所など環境が様々ですね。自分が住んでいる地域にはどんな特徴の地形があるでしょうか。自分の住んでいる地域にしかない岩石を探しに外を歩いてみるのも面白いですね。

イラスト使用元:いらすとや

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