
この言葉の代表的な英訳は「It is hard for me to say this, but…」ですが、幅広い意味やニュアンスを理解すると英語でも使いこなせるシーンが増えるぞ。
個別指導塾の元講師で、受験生の指導経験が豊富なライターさとみあゆを呼んです。一緒に「申し上げにくいのですが」の英訳や使い方を見ていきます。

ライター/さとみあゆ
個別指導塾で多くの受験生を指導してきた経験を持つ。そのノウハウを駆使し、受験生だけでなく社会人にも「使える英語」を伝授する。
「申し上げにくいのですが」の意味と使い方は?
それでは、「申し上げにくいのですが」の意味と使い方をまずは見ていきましょう。
「申し上げにくいのですが」の意味
「申し上げにくいのですが」の「ですが」は、逆接の接続詞です。「ですが」の後ろには、「ですが」の前とは対比するような内容が続きます。
そこで「申し上げる」と「にくい」の意味について調べてみました。
1. 「言う」の謙譲語。うやうやしく言う。古くは、身分格差のある目上に言上する意であったが、現在では、改まり丁重にいう「申す」に対し、言う対象を敬う語として一般に用いられる。「謹んで初春のお慶びを―・げます」
2. 「お」や「御(ご)」の付いた自分の行為を表す体言に付けて、その行為の対象を敬う。…してさしあげる。「お答え―・げます」「御相談―・げたく参上致しました」
出典:デジタル大辞泉(小学館)「申し上げる」
動詞の連用形に付いて、…することがむずかしい、…しづらい、…しがたい、などの意を表す。「見―・い」「読み―・い」「書き―・い」
出典:デジタル大辞泉(小学館)「にくい」
「申し上げにくいのですが」の使い方・例文
「申し上げにくいのですが」とは、言いづらい内容を伝える際に前置きのようにして用いる言葉です。クッションのような役割を果たすので、相手にとって都合の悪い内容を伝える場合でも、ソフトな印象を与えることができます。
次に「申し上げにくいのですが」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.申し上げにくいのですが、試験の結果は不合格でした。
2.申し上げにくいのですが、その募集は昨日で締め切りとなっております。
3.申し上げにくいのですが、毎年恒例のピアノコンサートの開催を、今年は見送ることになりました。
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