この記事では「レスポンス」について解説する。

端的に言えばレスポンスの意味は「応答」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

国立大で国語学を学んだライターのタケルを呼んです。言葉の解説を得意としていて、大学時代はクイズサークルに所属していたので雑学にも詳しい。一緒に「レスポンス」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/タケル

某国立大で日本語学を専攻。若い頃にメールやLINEがなかった世代からすれば、仕事以外でレスポンスを急ぐことに戸惑いを感じている。「便りのないのはよい便り」だと思っているのは私だけだろうか。

「レスポンス」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「レスポンス」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「レスポンス」の意味は?

「レスポンス」には、次のような意味があります。

《「リスポンス」とも》
1.応答。反応。対応。返事。「問い合わせにすぐレスポンスがあった」
2.自動車やコンピューターなどで、操作に対する反応。「レスポンスのいい車」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「レスポンス」

もともとの「レスポンス」の意味は辞書の1にある「返答、反応」です。他人とのやり取りで相手から返ってくる返事などを「レスポンス」と呼んでいました。今ではその相手が機械などにもなり、辞書の意味2のように現代では「操作に対する反応」にも「レスポンス」を使用するようになっています。

「レスポンス」の使い方・例文

「レスポンス」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

\次のページで「「レスポンス」の類義語は?違いは?」を解説!/

1.彼女は異様にレスポンスが早いから、チャットを送るときは気が抜けないね。
2.そのメーカーの自動車は総じて操作のレスポンスがいいので、ずっとそこの車で通している。
3.会社のパソコンはレスポンスタイムが長いので、仕事の効率を上げるために買い替えてほしいとお願いしているが、いつも予算がないからと断られてばかりだ。

例文1の「レスポンス」の使われ方が、最も日常で見掛けるものではないでしょうか。しかし、「レスポンス」と言うよりは「レス」と略されることが多いはずです。ネットスラングと呼ばれるインターネット上で使われる言葉は、短く略されることがもはやお決まりですよね。「お疲れ様」が「乙」、「誰が得するんだ」が「誰得」などと言うのは、知っている人も多いでしょう。

「レスポンス」を略さないで使うケースの一例として、例文2にある自動車やバイクが挙げられます。前掲した辞書にもありますよね。「ブレーキのレスポンスがイマイチだから目一杯踏み込まないとダメ」といった具合です。

ITビジネスの分野では、例文3の「レスポンスタイム」という使われ方が多く見られます。システムに命令などを入力した際の応答や出力があるまでの時間のことです。短ければ短いほどいいのは言うまでもありません。

「レスポンス」の類義語は?違いは?

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ところで「レスポンス」の類義語は何でしょうか。違いとともに見ていきましょう。

「アンサー」「リアクション」

「レスポンス」には「応答」や「反応」という意味があると前述しました。であるならば、「レスポンス」の類義語としては「アンサー」や「リアクション」がふさわしいでしょう。「アンサー」には「答え、回答」、「リアクション」には「反応、反動」といった意味があります。

しかし、「アンサー」と「リアクション」には、「レスポンス」のように「応答」と「反応」という両方の意味があるわけではありません。「このPCのアンサーが遅い」「問い合わせへのリアクションが来ない」ではやや違和感がありますよね。それを「PCのレスポンス」「問い合わせへのレスポンス」に替えればしっくりくるはずです。ただし、「リアクション」を「レスポンス」と同様に「相手への返答」という意味で使うケースも見られます。若干ではありますが、「レスポンス」よりは反射的にすぐ返答するといったイメージを含ませているのではないでしょうか。

「レスポンス」の対義語は?

さらに「レスポンス」の対義語も見ていきましょう。

\次のページで「「コール」」を解説!/

「コール」

「レスポンス」が答えることですので、その対義語は呼びかけたり問いかけたりすることです。なので、対義語として考えられるのは「クエスチョン」や「コール」などとなります。

中でも「コール」は「レスポンス」とセットで使われることが多い言葉です。「コールアンドレスポンス」と言うものを聞いたことがあるでしょうか。ライブコンサートで歌い手が呼びかけたものに対して、観客がみんなでそれに応えることがあります。クイーンのボーカリストだったフレディ・マーキュリーさんが、大人数の観衆に対して得意のハイトーンで発声したものを、大勢が真似をして返すというシーンがとても有名です。 また、同じ音楽で言えば、グループのメインボーカルとコーラスがする掛け合いのような歌い方も「コールアンドレスポンス」と言います。人気どころで言えば、フィンガー5や小泉今日子さんが歌っていた「学園天国」の冒頭部分を思い浮かべると良いでしょう。

「レスポンス」の英訳は?

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念のため「レスポンス」の英訳を確認しておきましょう。

「response」

レスポンスは英語で「response」です。これを発音記号で表すと〔 rispɑ́ns 〕で、無理矢理カタカナに直せば「リスパンス」となります。アクセントは「パ」の部分に付けましょう。

ちなみに「response」の動詞形は「respond」です。「応答する、反応する」以外にも、「牧師に応唱する」という意味もあります。

「レスポンス」を使いこなそう

この記事では「レスポンス」の意味・使い方・類語などを説明しました。

現代は何かと忙しく、常に何かに追われて急いでいるような状況です。「レスポンス」が遅いと注意されたり、無ければ無いで逆に心配されたりします。そんなに急がなくてもいいのに、などと思いたくもなりますが、今は情報化社会です。あらゆることが加速して進んでいる以上は仕方ありません。「レスポンス」を早くすることは大事ですが、物事には限界があります。私たちが出来るのは、「レスポンス」を急ぐ必要があるものとそうでないものを的確に判断することではないでしょうか。

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国語言葉の意味

「レスポンス」の意味や使い方は?例文や類語を雑学大好きwebライターがわかりやすく解説!

この記事では「レスポンス」について解説する。

端的に言えばレスポンスの意味は「応答」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

国立大で国語学を学んだライターのタケルを呼んです。言葉の解説を得意としていて、大学時代はクイズサークルに所属していたので雑学にも詳しい。一緒に「レスポンス」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/タケル

某国立大で日本語学を専攻。若い頃にメールやLINEがなかった世代からすれば、仕事以外でレスポンスを急ぐことに戸惑いを感じている。「便りのないのはよい便り」だと思っているのは私だけだろうか。

「レスポンス」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「レスポンス」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「レスポンス」の意味は?

「レスポンス」には、次のような意味があります。

《「リスポンス」とも》
1.応答。反応。対応。返事。「問い合わせにすぐレスポンスがあった」
2.自動車やコンピューターなどで、操作に対する反応。「レスポンスのいい車」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「レスポンス」

もともとの「レスポンス」の意味は辞書の1にある「返答、反応」です。他人とのやり取りで相手から返ってくる返事などを「レスポンス」と呼んでいました。今ではその相手が機械などにもなり、辞書の意味2のように現代では「操作に対する反応」にも「レスポンス」を使用するようになっています。

「レスポンス」の使い方・例文

「レスポンス」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

\次のページで「「レスポンス」の類義語は?違いは?」を解説!/

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