
「お高くとまる」の使い方・例文
「お高くとまる」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
・「彼女はきれいだからとお高くとまっている」と女性ならではの同性間の皮肉や嫌味はよくあるだろうけど、男性間だって見えにくいだけでそういうことは意外とある。
・会員登録していたランキングサービスで、評価の操作を断ったらお高くとまっていると内部でウワサになったらしく、月間人気で最下位に表示されるようにされてしまった。ひどい話だ。
・一流企業に就職したら、忙しくて遊びの誘いの返事もできずにいたら「あいつはお高くとまっている」と友人から反感を買ったらしく、飲み会の連絡まで来なくなってしまい大きく失望した。
「プライドが高い、そのような様子」といったニュアンスが伝わりますでしょうか。イメージとしては、つんと上を向いて周りを顧みずにスタスタと歩いているような姿を連想させるでしょうか。
ただ語源の項でも解説したように、この言葉自体がやや嫌味な言い方です。「お高くとまっている」のが事実かどうかはこれだけでは判断できず、その人に対する話し手の感情表現が主体の場合であることも押さえましょう。
どういうことかと言うと、「美しさを鼻にかけている」「成功したことを自慢している」人に対して使った場合、そう言っている人の「うらやましい」「逆恨みしている」感情が表れているだけかもしれません。
わざわざ「お高く~」などと言うくらいですから、その言葉の裏には複雑な感情が含まれていることも考えられます。このように色々なことが推測できるため、見かけた際には注意して読み取りたい表現です。
「取り澄ます」「上品ぶる」
「取り澄ます」は「わざとすました風をする、気取る」と言う意味の慣用句。「取り」は「取り仕切る」「取りつくろう」などと同じ接頭語で「ちょっと~する」と動作を強める働きがあり、これが「わざと~」という意味合いを加えています。
「上品ぶる」も、「上品」なのではなく「ぶる=な風を装う、ふりをする」という表現。本当は上品ではないということがわかります。
どちらの表現も、「お高くとまる」と同様に他者に対して使った場合は皮肉・嫌味な感じになりますので、やはり注意が必要です。
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