「一目置く」(いちもくおく)
「一目置く」とは「相手が勝っていることを認め、敬意をはらう」という意味です。例えば「私は彼に一目置いているのだよ。彼には先を見る目がある」という使い方をします。「たいしたことはない」という意味をもつ「何するものぞ」と反対の意味になっていますね。
1.Rival companies have made and announced new products at the lowest prices in the industry, but we thought there was nothing to fear because of their poor performance.:ライバル会社は業界最安値を武器に新製品を製作し発表したが、その性能の低さからたいしたことはないと我々は思った。
2.”The actor clinging to the glory of the past can’t do anything,” said the theater manager.:「過去の栄光にしがみついている役者は何もできない」と劇場支配人は言った。
例文1の「nothing to fear」は直訳すると「恐れることは何もない」という表現になりますが「恐れることは何もない」ということは「たいしたことはない」ということで「何するものぞ」が「nothing to fear」になりますね。
例文2の「can’t do anything 」は直訳すると「何もすることができない」になりますが「何もすることができない」ということは「何ができようか(いや、できはしない)」ということになり「何するものぞ」が「can’t do anything」という表現になるのです。
「何するものぞ」を使いこなそう
この記事では「何するものぞ」の意味・使い方・類語などを説明しました。
「なにができようか」「たいしたことはない」という意味をもつ「何するものぞ」は日常生活ではあまり使うことはありません。しかしそんな言葉だからこそ、上手く使いこなせれば、周りから「なかなかやるな」と思ってもらえます。
若いみなさんはお父さんやお母さん、周りの大人と意見が合わずに口論しますよね?高校生になる私の息子も自分勝手で生意気なことを言うのです。そんな息子に腹を立てながら…たまに「おっ!」と思う反論をされると少し感心したりすることも…。自分の考えを理解してもらうには正しく伝えることが大切で、そのためには論理的な思考とそれを正確に表す言葉が必要です。
大人たちにいつまでも「何するものぞ(たいしたことはない)」と思われないようにいろんな知識を身につけていきましょう。