この記事では「訃報(ふほう)」について解説する。

端的に言えば訃報の意味は「死の知らせ」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

国語力だけでこれまでの社会人生活を乗り切ってきたライター、ヤザワナオコに、「訃報」の意味や例文、類語などを説明してもらおう。

ライター/ヤザワナオコ

コールセンターの電話応対指導やマナー講師、テレビ番組の字幕製作経験もあるライター、ヤザワナオコ。

毎年寒くなると有名人の訃報に接する機会が多いように感じ、もはや訃報が増えると「冬本番だな」と感じるとか。訃報とはどんなときに使う言葉なのか、よくある読み間違いや類義語も含めて解説してもらう。

「訃報(ふほう)」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「訃報」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「訃報」の意味は?

「訃報」には、次のような意味があります。

死去したという知らせ。悲報。訃音。訃。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

人が亡くなった際、親戚や仕事の関係者、友人などにそれを知らせなくてはなりません。この知らせのことを「訃報」といいます。

ニュースなどでも、「訃報です。○○で有名な△△さんが…亡くなりました。○歳でした」と使われています。若い人が日常でよく使う言葉ではないからか、テレビでアナウンサーや芸能人が読み間違えたという話題を時々聞きますよ。多いのは「とほう」「けいほう」という間違い。

人の死という悲しい出来事にまつわる言葉だけに、おかしな間違い方をすると不謹慎と非難される可能性もあります。ぜひこの機会に、正しい読み方を覚えておきましょう。

「訃報」の語源は?

次に「訃報」の語源を確認しておきましょう。

「訃」は普段あまり見かけない字ですね。訓読みは「つげる・しらせ」となり、「人の死を急いで伝える」という意味を持つ漢字です。「報」は「報告」などで使うようにこれも「知らせる」の意味。この2文字が合わさった「訃報」には「人の死を急いで知らせる」という意味があります。

\次のページで「「訃報」の使い方・例文」を解説!/

「訃報」の使い方・例文

「訃報」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

・お昼のニュースが「訃報」という言葉で始まり、おのずと耳を傾けた。

・深夜に電話が鳴り、何事かと思ったら恩師の訃報が届いた。

・古新聞を片づけていたら、懐かしい知人の訃報に接した。

・祖母の訃報をいとこたちにメールで流すのは私の役割になった。

例文の1つ目のように、知らせそのものの表題として「訃報」を使うこともあります。

また、亡くなった知らせを受け取ることは「訃報が届く」とか「訃報に接する」、こちらが知らせる立場になる場合は「訃報を流す」という使い方をしますよ。

間違いと目くじらを立てるほどではありませんが、「訃報」自体に「お知らせ」という意味があるので、「訃報を知らせる」ではくどくなることに注意しましょう。

「訃報」の類義語は?違いは?

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「訃報」と似た意味の言葉にはどんなものがあるのでしょうか。

「悲報(ひほう)」

文字どおり「悲しい知らせ」を指すのが悲報です。人が亡くなった場合に限定せず、残念な連絡一般を指す言葉なので、訃報も悲報に含まれます。

訃報を受けて書くお悔やみ(おくやみ)の手紙などで「悲報に接し、悲しみにたえません」と使うことが多い言葉ですよ。筆者は若いころ、喪中はがきで恩師の訃報に接し、返信の手紙になんと書こうか迷ったことがあります。対面なら「この度はご愁傷さまでした」などと言うのでしょうが、手紙だと…と悩んでいた時にこの「悲報に接し…」という表現を知りました。「訃報」とセットで覚えておくといいでしょう。

\次のページで「「訃報」の対義語は?」を解説!/

「訃報」の対義語は?

では「訃報」の反対の意味を表す言葉はどんなものがあるのでしょうか。

「朗報(ろうほう)」

厳密な意味で「訃報」の対義語と言うと、「人が生まれた知らせ」になりそうです。とはいえ誕生の知らせに限定した用語は存在しないので、ここは嬉しい知らせ一般を表す「朗報」を反対の意味と捉えてもいいでしょう。

また、単に嬉しいことというよりも「おめでたいこと」というニュアンスを表すには「吉報(きっぽう)」という言葉もありますよ。

「訃報」の英訳は?

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英語で「訃報」の意味を表す方法をご紹介します。

「obituary」

名詞で新聞の訃報記事、死亡記事のことを指したり、「死亡の、死者の」を意味する形容詞として「obituary notice(死亡告知)」のように用いることも。記事というほどではなく単に誰かが亡くなった知らせを表したいときは、「news of one\'s death」などとします。

・I read about her death in the obituary.(私は死亡記事で彼女の死を知った。)

・The news of his death astounded me.(彼の訃報に驚いた。)

訃報の連絡手段や内容について

せっかく「訃報」の説明をしたので、自分が身近な親族の訃報を流す立場になった場合に備えて概要をお伝えします。

まず訃報を知らせる連絡手段について。急を要する親族などには電話で知らせます。仕事関係の知人に広く知らせるにはメールも有効ですが、年配の方には「メールは失礼」と思われることもあるので注意しましょう。また、最近では家族葬など近親者だけで葬儀を済ませ、かつての関係者に広く知らせるのは葬儀後に手紙で、ということもあります。さらに今どきらしい連絡手段と言えばLINEなどのSNSで知らせる方法ですが、メール以上に正式な連絡方法とは思わない人も多いものです。若いいとこ同士の連絡程度にとどめる方が無難でしょう。

訃報で伝える内容は個人の名前や逝去(せいきょ)日(亡くなった日)と、必要なら死因。もし通夜や葬儀の情報が決まっていれば、日取りや場所もこの段階で伝えましょう。喪主やその連絡先、また家族葬の場合にはその旨を伝えることもあります。

近親者を失った遺族が、悲しみの中で滞りなく訃報を流すのは難しいことです。葬儀社のスタッフはそうした状況にも慣れていますので、分からないことはなんでも相談してみるといいでしょう。

「訃報」を使いこなそう

この記事では「訃報」の意味・使い方・類語などを説明しました。自身が身内の訃報を知らせる立場になることは多くありませんが、仕事上で関係者の訃報に接する機会は避けられません。正しく読めるように、そしてお悔みの連絡や通夜・葬儀の参列なども一般的なマナーを身につけておくといざというときに恥ずかしい思いをしなくて済みますよ。

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国語言葉の意味

「訃報」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説!

この記事では「訃報(ふほう)」について解説する。

端的に言えば訃報の意味は「死の知らせ」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

国語力だけでこれまでの社会人生活を乗り切ってきたライター、ヤザワナオコに、「訃報」の意味や例文、類語などを説明してもらおう。

ライター/ヤザワナオコ

コールセンターの電話応対指導やマナー講師、テレビ番組の字幕製作経験もあるライター、ヤザワナオコ。

毎年寒くなると有名人の訃報に接する機会が多いように感じ、もはや訃報が増えると「冬本番だな」と感じるとか。訃報とはどんなときに使う言葉なのか、よくある読み間違いや類義語も含めて解説してもらう。

「訃報(ふほう)」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「訃報」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「訃報」の意味は?

「訃報」には、次のような意味があります。

死去したという知らせ。悲報。訃音。訃。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

人が亡くなった際、親戚や仕事の関係者、友人などにそれを知らせなくてはなりません。この知らせのことを「訃報」といいます。

ニュースなどでも、「訃報です。○○で有名な△△さんが…亡くなりました。○歳でした」と使われています。若い人が日常でよく使う言葉ではないからか、テレビでアナウンサーや芸能人が読み間違えたという話題を時々聞きますよ。多いのは「とほう」「けいほう」という間違い。

人の死という悲しい出来事にまつわる言葉だけに、おかしな間違い方をすると不謹慎と非難される可能性もあります。ぜひこの機会に、正しい読み方を覚えておきましょう。

「訃報」の語源は?

次に「訃報」の語源を確認しておきましょう。

「訃」は普段あまり見かけない字ですね。訓読みは「つげる・しらせ」となり、「人の死を急いで伝える」という意味を持つ漢字です。「報」は「報告」などで使うようにこれも「知らせる」の意味。この2文字が合わさった「訃報」には「人の死を急いで知らせる」という意味があります。

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