

ライター/R175
とある国立大の理系出身。理科の教員免許持ち。共通テストでも重視される「日常の身近な現象との関連性」を重視した解説を強みとする。
1.物質と比熱

image by iStockphoto
冒頭で述べた通り、物理の問題で通常出てくるのは質量あたりの比熱で、これは物質ごとに異なるため、「物質ごとに比熱は異なる値」というイメージを持ちがちです。しかし実は、比熱は体積一定化の変化でかつ原子の物質量(モル)あたりで見ると理論上、原子の種類によらずどの物質も一定ということが導かれます。この比熱は定積モル比熱と呼ばれ、定積モル比熱が一定という法則が本記事のテーマである「デュロン=プティの法則」です。
これを解説するにあたり、登場する種々の物理法則についても説明していきましょう。
こちらの記事もおすすめ

簡単でわかりやすい!比熱と熱容量の違いと共通点!例題も理系ライターが詳しく解説
定積変化とは?どんな性質があるか?
定積、
ちなみに、一字違いで「定圧」変化がありますが、こちらは文字通り圧力が一定という意味です。外部にする仕事量は圧力と体積の掛け算PVの各タイミングでの値を足し合わせたもの(積分値)ですが、定圧変化なら圧力一定なのでP(一定) ・ ΔV(体積変化)というシンプルな形で表せます。
比熱とは?

image by iStockphoto
比熱の定義もおさらいしておきましょう。温度1℃
しかしこれを1モルあたりに換算すると、
モル比熱

image by iStockphoto
\次のページで「2.温度と内部エネルギー」を解説!/