端的に言えば「色を変える」の意味は「違う色に変わる」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンは増えるぞ。
編集経験もあり、言葉のマニアライターに10年従事したコトバアソビを呼んです。一緒に「色を変える」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/コトバアソビ
保存ボタンのクリックを押し忘れて、書いていた完璧と自負する完成間近の文章は、見事に削除された。色を変えるように、仕事の締め切りの作業に追われるライター。
音色やリズムを言葉に込めて大事にすると豪語する。ライフスタイルはかなりの変わり者で、今は本と睡眠時間が欲しい。
今回は「色を変える」について、いろいろと解説する。
「色を変える」の意味は?
「色を変える」には、次のような意味があります。
1.怒り、不安、喜びなどのために顔色を変える。
2.色を違える。
3.いろ(色)を易え品を易う〔日葡辞書(1603‐04)〕
出典:精選版 日本国語大辞典(小学館)「色を変える」
「色を変える」とは、喜怒哀楽の感情により、顔色が変わるさまを言い表します。慣用句の「顔色を変える」とは、怒りや憤りに変わるに限定して使いますが、この「色を変える」とは、全ての表情の変化を伝える言葉です。
色を違えるとは、色を変化させる意味を示しますね。またこれまでの持っている、自分の状況や居場所を変える意味合いもあり、現状からの脱却や人生を変えるなどの意味も含みます。さらに政治や社会・思想などとも密接に関わっており、ただ単に「色を違える」というだけで、たくさんの意味を含む言葉です。部分的な意味合いでは「意見の対立」を含みますね。
3の意味は、さまざまな品をそろっているところを表した古い言葉です。昔は購入価格の値札がついた、品がそろっている雑貨屋を、表現したものになります。
「色を変える」の使い方・例文
「色を変える」の用法について、例文を使いみていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
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