
端的に言えば「手を煩わす」は「面倒をかける」という意味合いですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
情報誌系のライターを10年経験した柊 雅子を呼んです。一緒に「手を煩わす」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/柊 雅子
イベントの司会や記事作成のためのインタビュー等…「的確な言葉を選ぶこと」を仕事としてきたライター。仕事で出会った人々の中には個性的な人が多く…周りの人の手を煩わすタイプも多かったという。
「手を煩わすとはどういう意味か?」「手を煩わすはどんな場面で使われるのか?」…言葉の中で生きてきたライターが日常生活での生きた言葉として解説する。
「手を煩わす」の意味は?
「手を煩わす」には、次のような意味があります。
他人の世話になる。
やっかいになる。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「手を煩わす」
「手を煩わす」は「他の人に)わざわざ何かをしてもらう」「(他の人に)面倒をかける」という意味で使われる慣用句です。
後の「例文」で詳しく説明するのですが…何かをしてもらいたい時に用いられると「申し訳ないのですが、お願いしたいのです」という依頼の意味合いで使われ、面倒をかけてしまった時に用いられると「すみませんでした」という謝罪の意味をもちます。また「手を煩わす」という慣用句は少しは感謝や謝罪の意味をもちながら目上の人との人間関係を築くために役に立つ言葉でもあるのです。
そうは言っても、普段友達に何か頼み事をする時などは例えば「手を煩わせてすみませんが、ついでにメロンパンを買って来て下さい」などメロンパンを買って来てもらった時に「手を煩わせてすみませんでした」…とは言いませんよね?一般的に「手を煩わす」という言葉は丁寧な言葉を使って話す相手との会話、つまり敬語表現として使われることが多い慣用句なんですね。
「手を煩わす」の使い方・例文
それでは「手を煩わす」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
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