この記事では「センシティブ」について解説する。

端的に言えばセンシティブの意味は「扱いに注意が必要」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

国立大で国語学を学んだライターのタケルを呼んです。言葉の解説を得意としていて、大学時代はクイズサークルに所属していたので雑学にも詳しい。一緒に「センシティブ」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/タケル

某国立大で日本語学を専攻。自称「センシティブなオヤジ」で、かつ近頃のセンシティブなニュースに敏感なため、この記事を作成するのに適していると自分では思っています。

「センシティブ」の意味や語源・使い方まとめ

image by iStockphoto

それでは早速「センシティブ」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「センシティブ」の意味は?

「センシティブ」には、次のような意味があります。

1.感じやすいさま。敏感。「センシティブな性格」
2.微妙で慎重を要するさま。「センシティブな問題」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「センシティブ」

センシティブ」とはもともと1の「感じやすいさま、敏感」という意味の言葉です。他にも「鋭敏」「過敏」「繊細」などと訳されることがあります。

しかし、最近は2の「微妙で慎重を要するさま」という意味で「センシティブ」が多く使われるようになりました。今の人間社会は多様化の一途をたどり、一元的なものの見方では価値を判断することができません。人種差別やLGBT、個人情報やコンプライアンスなど、極めて取り扱いに気を付けなければならない問題が増えています。さらに、新型コロナウイルスなどの医療関連についても、個人のプライバシーにかかわるということなどから諸般の事情を配慮して議論すべきこととなりました。今や「微妙で慎重を要するさま」をいろいろ場面で見かけることになっています。

「センシティブ」の使い方・例文

「センシティブ」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

\次のページで「「センシティブ」の類義語は?違いは?」を解説!/

1.彼女はセンシティブだから、ものの言い方には気を付けろよ。
2.このゲームソフトにはセンシティブな場面があるので、年齢制限が設けられることとなった。
3.あの国とは戦争が終結してから何十年も経ったが、依然としてセンシティブな問題を解決出来ずにいるため、今度の首脳会談でもどこまで突っ込んだ議論が出来るかがカギだ。

例文1の「センシティブ」が前掲した辞書の1の意味、例文2と3が辞書の2の意味です。「センシティブ」はもともと形容詞の英単語ですが、後ろに「~な」や「~だ」が付いて日本語の形容詞のように使われることが多く見られます。もともと日本語には外国語由来の言葉が多いですが、これも外国語をうまく取り込んできた日本語の柔軟さであると言えるでしょう。

「センシティブ」の類義語は?違いは?

image by iStockphoto

ところで、「センシティブ」の類義語は何でしょうか。違いとともに見ていきましょう。

「ナイーブ」「デリケート」

繊細な感情を表す言葉として「ナイーブ」と「デリケート」があります。「センシティブ」との比較もあわせて、それぞれの言葉について見ていきましょう。

まず、「ナイーブ」は「純粋で傷つきやすい、素直」という意味があります。ただし、英語の「naive」には「世間知らずの、単純な、だまされやすい」という意味もありますので、特に英会話ではいい意味で使われないことに注意しましょう。

また、「デリケート」は「感受性が強い、繊細」という意味を持ちます。「センシティブ」との違いは、「delicate skin」(柔らかな肌)や「delicate hue」(ほのかな色)というように、「優雅な、柔らかな、ほのかな、美味な」などといった広い意味があることです。

「センシティブ」の対義語は?

さらに、「センシティブ」の対義語は何でしょうか。

\次のページで「「インセンシティブ」」を解説!/

「インセンシティブ」

「センシティブ」の対義語には「インセンシティブ」という言葉があります。和訳すると「無感覚な、感受性のない、無神経な」といった具合です。「用心深い」の反対が「不用心」みたいなものですよね。

英語には、センシティブに「in~」を付けるとインセンシティブになるというように、ある接頭辞を付けると対義語になるという法則があります。たとえば、「possible」(ポッシブル、可能な)に「im~」が付いて「impossible」(インポッシブル、不可能な)、「legal」(リーガル、適法の)に「il~」が付いて「illegal」(イリーガル、不法の)などです。

「センシティブ」の英訳は?

image by iStockphoto

念のため、「センシティブ」の英訳も確認しておきましょう。

「sensitive」

「センシティブ」は英語で「sensitive」とつづります。「sense」(感覚、意識)に「~itive」という接尾辞が付いた形です。前項では接頭辞について説明しましたが、ここでは接尾辞について見ていきましょう。

接尾辞はいろいろなパターンがありますが、大まかに言えばもととなる単語の後ろに付いて、意味や品詞を変えるものです。接尾辞の種類はとても多いのですが、一例を挙げますと、動詞の「avail」(利用する)に「~able」が付くと形容詞の「available」(利用できる)になるということがあります。これ以上の説明は長くなるので控えますが、ここでは「楽しい」(形容詞)と「楽しむ」(動詞)と「楽しさ」(名詞)のような変化が英語でもあるという認識でかまいません。

「センシティブ」を使いこなそう

この記事では「センシティブ」の意味・使い方・類語などを説明しました。

以前はもっと社会がおおらかで寛容だったと記憶しています。しかし、人々の生活様式や趣味嗜好が多様化した結果、繊細にして些細なことに敏感な社会となりました。これも世の中の流れですので仕方がないのでしょう。ともかく、「センシティブ」なことには注意が必要です。日々の行動や言葉遣いには「センシティブ」にならなければいけません。他人が聞いて不快に感じるであろうことは、口に出すのをやめるべきですよね。

" /> 「センシティブ」の意味や使い方は?例文や類語を雑学大好きwebライターがわかりやすく解説! – Study-Z
国語言葉の意味

「センシティブ」の意味や使い方は?例文や類語を雑学大好きwebライターがわかりやすく解説!

この記事では「センシティブ」について解説する。

端的に言えばセンシティブの意味は「扱いに注意が必要」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

国立大で国語学を学んだライターのタケルを呼んです。言葉の解説を得意としていて、大学時代はクイズサークルに所属していたので雑学にも詳しい。一緒に「センシティブ」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/タケル

某国立大で日本語学を専攻。自称「センシティブなオヤジ」で、かつ近頃のセンシティブなニュースに敏感なため、この記事を作成するのに適していると自分では思っています。

「センシティブ」の意味や語源・使い方まとめ

image by iStockphoto

それでは早速「センシティブ」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「センシティブ」の意味は?

「センシティブ」には、次のような意味があります。

1.感じやすいさま。敏感。「センシティブな性格」
2.微妙で慎重を要するさま。「センシティブな問題」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「センシティブ」

センシティブ」とはもともと1の「感じやすいさま、敏感」という意味の言葉です。他にも「鋭敏」「過敏」「繊細」などと訳されることがあります。

しかし、最近は2の「微妙で慎重を要するさま」という意味で「センシティブ」が多く使われるようになりました。今の人間社会は多様化の一途をたどり、一元的なものの見方では価値を判断することができません。人種差別やLGBT、個人情報やコンプライアンスなど、極めて取り扱いに気を付けなければならない問題が増えています。さらに、新型コロナウイルスなどの医療関連についても、個人のプライバシーにかかわるということなどから諸般の事情を配慮して議論すべきこととなりました。今や「微妙で慎重を要するさま」をいろいろ場面で見かけることになっています。

「センシティブ」の使い方・例文

「センシティブ」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

\次のページで「「センシティブ」の類義語は?違いは?」を解説!/

次のページを読む
1 2 3
Share: