
端的に言えばアウトローの意味は「法ではなく自分のルールに基づき行動するはずれ者」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
語学好きで歴史好き、名古屋出身で6年間のライター経験を持つeastflowerを呼んです。一緒に「アウトロー」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/eastflower
今回の記事を担当するのは語学好きで英語、中国語が得意な6年目のライター、eastflower。「アウトロー」の言葉の起源やどんな場面で使えるのかをわかりやすく解説していく。
「アウトロー」の意味は?
では、「アウトロー」の辞書の意味から見ていきましょう。
1. 法律上の恩典と保護を奪われた者,法益剥奪を受けた者をいうが,法律のみならず,社会慣習から追放された者をも含む。みずからを主観的にアウトローとして認識し,ふるまおうとする傾向の者もある。
出典:国際大百科事典 小項目事典(ブリタニカ)「アウトロー」
2. 法の保護や秩序の外にある者。無法者。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「アウトロー」
3. (outlaw) 無法者。無頼漢。社会ののけもの。
出典: 日本国語大辞典(精選版)「アウトロー」
「アウトロー」は、元々、英語からできたカタカナ語で辞書で説明されている通り、「わかっていながら自ら法に違反する行動を起こす人」や「自身の意向に関わらず、法による恩恵や保護を奪われた人」のことです。
一般的には、先の例の「わかっていながら自ら法に違反する行動を起こす人」という意味で使われている場合が多いかもしれませんね。「アウトロー」の場合、否定的な意味で使われる場合もありますが、肯定的な意味で使われる場合も少なくありません。
「アウトロー」の語源は?
次に「アウトロー」の語源を確認しておきましょう。
「人の数だけ考え方がある」と言われますが、実際にその通りで近親者であっても同じ地域の人たちであっても、同じ国の人であっても、考え方や感じ方はそれぞれ違うものですね。
「法」と言われる国家が定める「きまり」以外でも学校であれば「校則」、会社であれば「社則」とあらゆるところに「規則」や「制限」の類(たぐい)はありますよね。
紀元前3000年ころには、古代エジプトでは12編に分けられた民法があったと言われていますし、歴史の教科書に出てくるように紀元前1780年代にハンムラビ王はバビロニア法典を制定して国民が閲覧できるようにしたと伝えられています。
いつから「アウトロー」という言葉が使われ始めたのかは不確かですが、どんな法律が制定されたとしても必ず反対者や利害関係が合わない人はでてくるわけで、「アウトロー」はどんな時代にも存在していたのでしょう。ただ、「法」や「規律」がなければ、「無秩序な社会」になってしまいますので、「人々の多くが幸福で安心した生活の送れるきまりは必要です」が「すべての人にとって満足のいく法律は存在しない」というのもまた事実です。
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