地学地質・歴史岩石・鉱物理科

「有色鉱物」って何?色や形などの特徴を科学館職員がわかりやすく解説!

よぉ、桜木建二だ。今回のテーマは「有色鉱物(ユウショクコウブツ)」だ。

そもそも鉱物が何か知っているか?鉱物とは天然でできた無機質結晶物質のことだ。化学組成によってその特徴が決められている一方、同じ化学組成でも構造によっては全く違う鉱物となることもある。鉱物にはいろいろな種類があり、その色も様々だ。

そこで今回は鉱物は何かを確認しつつ、鉱物の色を決める要因である有色鉱物の仲間を紹介する。解説は日々勉強中の科学館職員、たかはしふみかだ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/たかはし ふみか

中学生対象の家庭教師や学習塾講師のバイトをして、たくさんの問題を作成し試験対策をしてきたたリケジョ。知らないことを学べる理科が好きな科学館職員。

鉱物とは

鉱物とは

image by Study-Z編集部

そもそも鉱物とはどんなものでしょうか。鉱物とはコトバンクによると「天然に産する結晶質の物質。鉱物の結晶は分子またはイオンが規則正しく配列した結晶構造をもち、外形は鉱物によって特定の結晶形を示す」とされています。「自然で作られる」、「結晶構造を持つ」というのが鉱物のポイントなのですね。

そして鉱物には色がついているものと無色のものがあり、色がついているものを「有色鉱物」といいます。有色鉱物として知られているのが、黒雲母(クロウンモ)角閃石(カクセンセキ)輝石(キセキ)橄欖石(カンランセキ)磁鉄鉱(ジテッコウ)などです。

image by PIXTA / 67257191

対する無色鉱物は透明な鉱物のこと。基本的に無色鉱物は透明なのですが、白色ものもあるので注意してください。二酸化ケイ素の結晶である石英(セキエイ)、最も豊富な鉱物である長石(チョウセキ)などが無色鉱物として知られています。ちなみにこの石英のうち無色透明なものが集まってできた結晶が水晶です。

有色鉱物は鉄やマグネシウムを多く含んでいます。それに対して無色鉱物はシリカゲルやアルミニウム、ナトリウムを多く含んだシリカ鉱物や長石類のことを指すのです。

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鉱物のポイントは「自然で作られる」、「結晶構造を持つ」ということだ。有色鉱物の特徴として低温で融解する、比重が重いなどがある。

それにしても読みづらい、書きづらい変わった名前の鉱物が多いな。図鑑やネットできちんと特徴を捉えると名前も覚えやすいぞ。宝石となるものもあるから、そこから覚えるのもいいな。

代表的な有色鉱物

image by PIXTA / 41558820

鉱物についてわかったところで、覚えておきたい大切な有色鉱物を確認していきましょう。

黒雲母(クロウンモ)

image by PIXTA / 44107832

黒雲母は褐色や黒色をした鉱物です。その組成式はK(Mg, Fe)3AlSi3O10(OH, F, Cl)2となっています。「雲母」とは六角板状の結晶で、上の写真のような花崗岩などに含まれているのです。雲母には黒雲母の他に白雲母、というのもあります。ちなみに雲母にはマイカ、きららという呼びかたもあるので覚えておいてくださいね。

黒雲母は薄い板が重なったような構造をしていて、1枚ずつ剥がすことができます。

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