この記事では「クラウド」について解説する。

端的に言えばクラウドの意味は「サーバー群」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

国立大で国語学を学んだライターのタケルを呼んです。言葉の解説を得意としていて、大学時代はクイズサークルに所属していたので雑学にも詳しい。一緒に「クラウド」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/タケル

某国立大で日本語学を専攻。以前スマホを紛失したが、クラウドにバックアップを取っていなかったため、取得していたデータを復元させるのに時間がかかった。今はクラウドに電話番号などのバックアップを怠らないようにしている。

「クラウド」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「クラウド」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「クラウド」の意味は?

「クラウド」には、次のような意味があります。

1.雲。また、雲状の煙やほこり。
2.「クラウドコンピューティング」「クラウドサービス」の略。または、同サービスで利用されるサーバー群を指す。「クラウドを活用する」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「クラウド」

現代ではほぼ辞書の2の意味で「クラウド」が使われます。その「クラウド」とは、インターネットを経由してサービスを利用すること、またはサービスを利用するために稼働させるサーバー群のことです。

今やネットでアプリケーションを動かすときなどにはクラウドが欠かせません。たとえば文書作成において、Googleドキュメントはクラウドで文書を保存します。Wordの場合、初期設定ではPC内で文書を保存しますが、One Driveをインストールすることでクラウドでの文書管理も可能です。

「クラウド」の語源は?

次に「クラウド」の語源を確認しておきましょう。辞書にも記載がありますが、「クラウド」とはもともと「雲」のことです。というのも、かつてコンピューター技術者たちがネットワークの図を書くときに、雲の形でコンピューターのシステムを表していました。ネットワークのつながっている先が見えないという特徴が、地上からは雲の上の空を見ることができないということになぞらえたからだと言われます。

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「クラウド」の使い方・例文

「クラウド」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.クラウドサービスに、パソコンのメモリに大量にある画像を保管することにした。
2.政府は納税手続きのデジタル化に備えて、クラウド型のシステム導入を検討することとなった。
3.終日サーバーがダウンして一切の株式取引ができなかった原因は、ハッカーにクラウドコンピューティングの脆弱性を見抜かれて容赦ないサイバー攻撃を受けた結果、エンジニアがメンテナンス作業に時間を費やしたからだ。

今やITなしで生活できません。「クラウド」という言葉1つ見るだけでもいろいろな場面で使われています。1のような自宅から、2の行政や3の法人と、大小問わず「クラウド」が私たちの生活に入り込んでいることに改めて注目しましょう。

また、例文にもある通り「クラウド」は、「クラウドコンピューティング」のように別の言葉と結びついて使われることもあります。例を挙げれば「クラウドストレージ」「クラウドソリューション」「クラウドプロバイダー」などです。

「クラウド」の類義語は?違いは?

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では、「クラウド」の類義語は何でしょうか。違いとともに見ていきましょう。

「サーバー」

サーバー」も、他のコンピューターにサービスを提供するコンピューターという意味では「クラウド」と同じです。しかし、「サーバー」は1つのCPUやメモリを共有するので使用時には貸し切り状態になるのに対し、「クラウド」は利用者ごとにCPUやメモリが割り当てられるので使いたいときにいつでも使えるという点で違います。

しかし、サーバーと言っても種類はいろいろで一概には言えません。身近なものだけでも個人向けと法人向け、自宅サーバーとレンタルサーバーなどと分けることができます。また、目的別に分ければメールサーバー、ウェブサーバー、データベースサーバー、DNSサーバーなどと、挙げたらきりがありません。共用サーバーと専用サーバー、物理サーバーやと仮想サーバーという区分もありますし、何よりもクラウドサーバーという言葉もあります。それだけITの世界は今も進化を続けていると言えるでしょう。

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「クラウド」の対義語は?

逆に「クラウド」の対義語は何になるでしょうか。

「オンプレミス」

オンプレミス」(on-premises)とは、企業などがサーバーやデータベースなどを自社内の設備で運用することを言います。外部サーバーを使用する「クラウド」に対する言葉として近年使われるようになりました。「プレミス」には「前提、根拠」などの他に「建物、構内」という意味があります。

ついでに言うと、オンがあればオフもあるのは道理であると言えますよね。「オンプレミス」に対する言葉として、他社のシステムや外部サーバーを意味する「オフプレミス」(off-premises)という言葉もあります。

「クラウド」の英訳は?

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念のため、「クラウド」の英訳も確認しましょう。

「cloud」

コンピューター関連で使用される「クラウド」は、英語では「cloud」と表記します。雲の英訳「cloud」のことであるとはすでに前述しました。

まぎらわしいことに、同じくカタカナで「クラウド」と書く言葉がもう1つ存在します。「大衆、群衆」を意味するカタカナ語も同じく「クラウド」です。しかし、英語では「crowd」とつづるため、RとLの違いにより「cloud」と発音は異なります。

「クラウド」を使いこなそう

この記事では「クラウド」の意味・使い方・類語などを説明しました。

「クラウド」と聞いて多くの人がゲームの主人公を思い浮かべたのではないでしょうか。実際に、『ファイナルファンタジーⅦ』の主人公であるクラウドという名前は、この記事で紹介した「クラウド」と同じく雲が由来だと言われているそうです。そういえば、ネットの世界をのぞき見ることはある意味で冒険ですよね。あらゆる情報を知ることができますし、瞬時にいろいろな物や場所を見ることができます。ですから、「クラウド」というものは冒険と切っても切れない言葉と言えるでしょう。今は自宅からでもインターネットを通じて冒険できる時代です。

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国語言葉の意味

「クラウド」の意味や使い方は?例文や類語を雑学大好きwebライターがわかりやすく解説!

この記事では「クラウド」について解説する。

端的に言えばクラウドの意味は「サーバー群」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

国立大で国語学を学んだライターのタケルを呼んです。言葉の解説を得意としていて、大学時代はクイズサークルに所属していたので雑学にも詳しい。一緒に「クラウド」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/タケル

某国立大で日本語学を専攻。以前スマホを紛失したが、クラウドにバックアップを取っていなかったため、取得していたデータを復元させるのに時間がかかった。今はクラウドに電話番号などのバックアップを怠らないようにしている。

「クラウド」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「クラウド」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「クラウド」の意味は?

「クラウド」には、次のような意味があります。

1.雲。また、雲状の煙やほこり。
2.「クラウドコンピューティング」「クラウドサービス」の略。または、同サービスで利用されるサーバー群を指す。「クラウドを活用する」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「クラウド」

現代ではほぼ辞書の2の意味で「クラウド」が使われます。その「クラウド」とは、インターネットを経由してサービスを利用すること、またはサービスを利用するために稼働させるサーバー群のことです。

今やネットでアプリケーションを動かすときなどにはクラウドが欠かせません。たとえば文書作成において、Googleドキュメントはクラウドで文書を保存します。Wordの場合、初期設定ではPC内で文書を保存しますが、One Driveをインストールすることでクラウドでの文書管理も可能です。

「クラウド」の語源は?

次に「クラウド」の語源を確認しておきましょう。辞書にも記載がありますが、「クラウド」とはもともと「雲」のことです。というのも、かつてコンピューター技術者たちがネットワークの図を書くときに、雲の形でコンピューターのシステムを表していました。ネットワークのつながっている先が見えないという特徴が、地上からは雲の上の空を見ることができないということになぞらえたからだと言われます。

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