
「一事が万事」の使い方・例文
「一事が万事」の例文を見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のような形で用いられます。
1.「君を見ていると一時が万事だな!掃除からきちんとやらないと!ほらここに埃がある。」
2.何事も一時が万事だな…。しっかり猛省しないといけない。
3.ルール違反をする君のおかげで一事が万事、野球部の印象が悪くなる。
4、「こんなこともできやしないのなんて、○○さんは!一時が万事だわねぇ?」
5、「一時が万事塞翁が馬だな。ドンマイ。」
1の例文は筆者の体験談です。当時、勤めていた会社は朝、掃除をするのが日課でした。そして仕上がりのチェックをした上司からの言葉です。
2の例文は失敗をしたときに細かい点を挙げてくよくよするときに用います。またこの「一時が万事」を教訓として、細かいこともおろそかにしませんという意味として、プロフィール欄などに入れている人もいますね。最近の会社の面接で見ました。
3の例文はこれも筆者の体験談です。野球部は1名がルール違反(校則を破るなど)をすると連帯責任でした。大抵はこの後…。過激な表現のため、言及を避けておきます。
4の例文は職場の女子社員の会話で「一事が万事」には些細な欠点を指摘するという、嫌みや妬みなども含んでいるニュアンスです。
5はよく使う人はいますが間違っている日本語で、正確には「人間万事塞翁が馬」ですね。意味は「なんとかなるさ何事も」のようなこと。よく間違って「一事が万事塞翁が馬」と使う人がいますが、正しい日本語ではありません。

「一時が万事」とは細かいことから全体が見えるという意味で使われる言葉だ。大抵は目下の人に対し、注意や説教などをするときに使う。また嫌みや妬みなどの使われ方もする。
よし次は「一事が万事」の類義語や対義語、英訳を見ていくぞ。
「一を聞いて十を知る」
「一を聞いて十を知る」とは、ほぼ「一事が万事」と同意語です。ただし十という表現は、全ての意味の万事とは少しニュアンスが違います。一事が万事はネガティブなイメージのときに使う言葉ですが、一を聞いて十を知るはポジティブにものごとを捉えるほめ言葉です。
この言葉は自分自身で会話などに使った場合にも失礼には当たりません。
「万事につけ」
全てのものがという意味で共通の意味を持つ類義語です。主に「用心深く」とのニュアンス。自分に対しても相手に対しても、使って失礼にあたらない言葉です。