理科生物細胞・生殖・遺伝

メンデルの法則の1つ「優性の法則」とは何?医学部の実権助手が5分でわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。今日はメンデルの法則で最もなじみのある法則といってもいい優性の法則がテーマだ。生物の表現型にはヘテロ接合体になったときに表に出てきやすい形質(優性形質)と、出てきにくい形質(劣性形質)の2つがあるんだったな。ヘテロ接合体になったときに優性形質が発現する法則が優性の法則だ。ではヒトではどのような表現型が優性形質かしっているか?
今回はメンデルの法則の1つ、優性の法則について、生物に詳しいライターオリビンと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/オリビン

医学部の研究室で実験助手として勤務している。日頃から患者さんの遺伝子の解析や細胞培養を行っているため、分子生物学や化学については熟知している。

メンデルの法則とは

メンデルの法則について聞いたことがあるでしょうか?1866年、メンデルは修道院の庭に植えたエンドウの種子の形・サヤの硬さや色・花の位置・茎の高さなどの形質について交配実験を行い、論文としてまとめました。その論文の中でメンデルは̬遺伝の法則として優劣の法則・分離の法則・独立の法則の3つを提唱しており、3つ合わせてメンデルの法則と呼ばれています。メンデルの法則は1900年に3人の研究者によって再発見され、メンデルの法則が再現性のあるものだということが証明されました

 

優性の法則を発見したきっかけ

image by iStockphoto

メンデルは同じエンドウでも種子にしわのあるものとないもの、背の高いものと低いものなどいろいろな特徴があることに着目しました。生物が持っている特徴を生物学用語で形質と呼びます。また、種子にしわがある・しわがないというように2通りの型があるとき、ある生き物がその一方の形質が表れているときはもう一方は現れません。このような形質のことを対立形質といいます。メンデルは遺伝についての実験を行う際に、この対立形質に着目したおかげでメンデルの法則を発見したのです

純系を作る

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対立形質があるため、メンデルはまず純系を作るところから始めました。エンドウの花を自家受粉して何世代か累代し、1つの形質しか出現しなくしたのです。

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メンデル以前にも遺伝のしくみについて多くの仮説と実験が行われてきたんだが、純系を作っていなかったせいで結果が不安定だったんだ。

優性の法則とは

優性の法則とは

image by Study-Z編集部

エンドウの種子の形を例に優性(ゆうせい)の法則について解説しますね。エンドウの種子でしわがあるもの(a)としわがなくきれいな丸形のもの(A)を交配するとします。遺伝子は対になっているため、しわのないきれいな丸形の遺伝子はAA、しわのあるものはaaという遺伝子型になりますね。生まれる子は両親の遺伝子を一つずつ受け継ぐので、子の遺伝子型はすべてAaとなります。このとき、子の形質はずべてきれいな丸形となるんですよ。つまり、きれいな丸の方が優性形質ということになりますね。このように、対立する形質が対となったときは優性形質が現れるようになるという法則が優性の法則です。

\次のページで「優性の形質の別名」を解説!/

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