1.バイトで大きな楽器を運ぶ依頼を受け、お客様がお待ちだというので焦りもあったが丁寧に運び無事完了したとお伝えした。
2.うちの新入社員は英語と韓国語に堪能で、物腰も柔らかく言葉遣いも丁寧なうえ一緒にいると気持ちが明るくなるような素晴らしい人物で、自分とは大違いだなと思った。
3.サービス業なので正しい丁寧語を使えて当然だと思っていたが、言葉遣いがいい加減で意識の低い店員も中にはいるのだなと思った。
意味が3つ存在するのでそれぞれの意味を使った例文を作りました。1つ目は「丁寧」に扱うなどの意味、2つ目は礼儀正しいという意味の「丁寧」で、3つ目の「丁寧」は丁寧語についての文です。まず思慮深いや細かいといった意味で高価な荷物を「丁寧」に運んだという文と、3ヶ国語を話せて性格もよく物腰も柔らかいうえに言葉遣いも丁寧だと完璧な人物像を褒めている文、そしてサービス業に関わる人はお客に敬意を持って丁寧語を話せて当たり前とその人は思っていたのに礼儀のない店員もいるのだなと嘆いている文になります。
3つとも同じ「丁寧」の例文ですが、その意味は似ているようで違っていますね。
「入念」
「入念」(にゅうねん)は、細かいところまで行き届いていることで、念入りという意味もあります。「念を入れる」という言葉がありますが、これは間違いのないように丁寧にすることです。例文は「開発されたばかりの最新マシンは入念なチェックを終えて走り出す機会を得た」で間違いで事故が起こらないように細かいところまでチェックをしたという使い方をします。「丁寧」の意味のなかでも「細かい」や「注意深い」といった部分が共通していますね。
「丁重」
「丁寧」と似た意味を持つ「丁重」(ていちょう)は礼儀正しいや手厚いといったことのほか、注意が行き届いているという意味があり、よく「丁重にお出迎えしろ」や「丁重にお断りした」といった言い回しがありますが、これは「丁寧」に「礼儀正しく」といったことですが、少し含みも感じられますね。例文は「奥様が丁重におもてなししてくださったおかげで、私たちの緊張は解けていった」のようにむしろ手厚くもてなしてもらえたからよい結果になったという意味で使うこともあります。
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