この記事では「頭が下がる」について解説する。「頭が下がる」は文学なんかよりも、どちらかというと大人になってから社会の中で見受けることが多いな。そのため、学生の間は学んでもなかなかピンとこないかもしれないが、今はそれでも良い。いずれ使う日のためと思って学習していけ。元建築系企業社員、現言葉大好きライターのsasaiを呼んです。一緒に「頭が下がる」の意味や使い方、類義語などを見ていきます。

ライター/sasai

元会社員の現役フリーライター。言葉が好きで文章が好き。読むのも書くのも大好きで、海外小説からビジネス書まで何でも読む本の虫。こだわりをもって言葉の解説をしていく。

「頭が下がる」ってどんな意味?

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「頭が下がる」とは以下のような意味です。

敬服する。感服する。

出典:goo辞書「頭が下がる 意味」

「頭が下がる」とは、「相手に対して敬服・感服する」という意味です。一般的に頭を下げる行為というのは相手を敬う気持ちが生じたときに行うもので、生活の中でもお辞儀がこれに当たります。つまり「頭が下がる」とは相手を敬う気持ちが生じ、「お辞儀をしても良いと感じるような思いです」という表現なのです。

したがって実際に頭を下げる動作をするかどうかは関係がありません。あくまで、そのような思いだという例えの表現となります。

「頭が下がる思い」ってどういう意味?

「頭が下がる思い」という言い回しもあります。しかしこれも「頭が下がる」と意味合いとしてはほぼ同様であり、相手に対しての敬服・感服を意味する言い回しです。

「頭が下がる」という言葉だけの場合は単純に「敬服・感服しています」という意味になりますが、「頭が下がる思いです」と表現された場合は、「私はそう感じています」という自分の気持ちをより強調した形になります。

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「頭が下がる」の使い方

「頭が下がる」は以下のように使用します。

1.彼女の献身的な態度には「頭が下がる」。
2.後日になって彼の残した功績を聞き、「頭が下がった」よ。
3.あの人の苦労が今になってわかり、「頭が下がる」としか言いようがない。

「頭が下がる」は言い回しのひとつであり、「頭が」と「下がる」が組み合わせられている言葉です。そのため、「下がる」は「下がった」などと変化させても問題はありません。また、そういう決まりがあるわけではありませんが、多くの場合前後に「頭が下がる」に至った原因になる部分が繋がります。

言い回しとしてあまり難しくはないため、使うのにそれほど苦労はしないでしょう。もしも使い方に戸惑ったときは、「感服する」などの言葉に置き換えることもできます。

「頭が下がる」の使いどころについて

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上記のトピックで、文法上どのように使えば良いのか解説をしました。次に学ぶべきなのは、文法ではなく状況的にどう使うのが適切かです。

言葉はたとえ日本語として正しかったとしても、使う場面を間違えるとトラブルを引き起こしたり、誰かを傷つける結果になってしまったりします。辞書上の意味だけでなく、実際に使う時のことを考えて理解を深めていきましょう。

「頭が下がる」って目上の人に使える?

「頭が下がる」は、目上の人に対する言葉としてはあまり適切ではありません。というのも「頭が下がる」というのは「敬う気持ちを持つ、感心する」という意味であり、転じて「今までは特段そうは思わなかったが改めて感心した」というニュアンスがある程度入っているためです。

一般的に目上の人は改めて敬う対象ではなく、常に敬うべき存在であるため、「頭が下がります」というと「今まで自分のことをどう思っていたのか?」と思われる場合があります。使うのであれば立場が下の人、もしくは友人や家族など気の置けない人を対象にしましょう。

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「頭が下がる」は褒め言葉?

「頭が下がる」は一般的に褒め言葉と言えます。例外として皮肉に使用される場合もありますが、それは「頭が下がる」だけに限らず、どのような褒め言葉でも当てはまることです。

ただし、良い意味であるからと言って誰が相手でも使って良いというわけではありません。「褒める」という行為はそもそも目上の人が下の立場の人に行うことであるため、「頭が下がる」に限らず褒め言葉は使いどころに注意しましょう。特にビジネスのシーンなどでは、緊張からパニックになると「とにかく褒め言葉を使っておけば問題ない」と考える人も居ますが、そういう時こそ落ち着きが重要です。

「頭が上がらない」とは?

「頭が上がらない」という言い回しもあります。一見「頭が下がる」と同様の意味にも取れますが、「頭が上がらない」は意味が異なるので注意が必要です。

「頭が上がらない」は「引け目を感じ対等に振る舞えない」と「病気が重く起きられない」という2つの意味があります。後者は物理的に頭が上げられない様であり、「頭が下がる」と明らかに意味が異なるため、覚えやすいでしょう。前者は「頭が下がる」と同様に気持ちの例えですが、「頭が上がらない」は相手を褒めるのではなく、「自分が下に見られるべき存在であると自覚している」という気持ちの例えです。

「頭が下がる」の類義語は?

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「頭が下がる」の類義語は、「恐れ入る/尊敬する/一目置く/敬意を表する」などです。単語と言うよりは、動詞との置き換えが多くなります。また、このように類義語を並べて改めて読むと、目上の人に対して使いにくい表現が多いこともわかるでしょう。

なお、「頭が下がる」のそもそもの意味は「敬服・感服する」になりますが、そもそも厳密には敬意と感心は別のものです。そのため置き換えの際は、敬意と言う意味で使用しているのか感心と言う意味で使用しているのかの判断も注意が必要になります。

「頭が下がる」の英訳は「head down」ではない?

「頭が下がる」の英訳は「take off my hat」です。直訳すると「帽子を取る」という意味になりますが、海外では相手に礼節を表すとき、お辞儀よりも被っている帽子を下ろし軽く礼をする動作が一般的になります。そのことから、「敬意を表す」という慣用句が「帽子を取る」という意味を表す言い回しになりました。

「頭が下がる」と検索すると「head down」とも出てきますが、これは間違いではないものの、実際に頭を下げる様子を表した言葉です。敬意について述べているわけではないため、注意してください。

自然な気持ちで使いたい「頭が下がる」

「頭が下がる」とは敬服や感服を表す言葉です。目上の人に対しての使用は、状況によって避けた方が良いというものの、一般的に相手に対する褒め言葉であることには違いありません。

褒め言葉にもいろいろなものがありますが、相手に対して敬意を払うことは人生においてとても重要なこと。「頭が下がる」を使用する時は、建前や立場などから無理して言葉を出すのではなく、できれば自然な気持ちで使いたいものです。

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この記事では「頭が下がる」について解説する。「頭が下がる」は文学なんかよりも、どちらかというと大人になってから社会の中で見受けることが多いな。そのため、学生の間は学んでもなかなかピンとこないかもしれないが、今はそれでも良い。いずれ使う日のためと思って学習していけ。元建築系企業社員、現言葉大好きライターのsasaiを呼んです。一緒に「頭が下がる」の意味や使い方、類義語などを見ていきます。

ライター/sasai

元会社員の現役フリーライター。言葉が好きで文章が好き。読むのも書くのも大好きで、海外小説からビジネス書まで何でも読む本の虫。こだわりをもって言葉の解説をしていく。

「頭が下がる」ってどんな意味?

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「頭が下がる」とは以下のような意味です。

敬服する。感服する。

出典:goo辞書「頭が下がる 意味」

「頭が下がる」とは、「相手に対して敬服・感服する」という意味です。一般的に頭を下げる行為というのは相手を敬う気持ちが生じたときに行うもので、生活の中でもお辞儀がこれに当たります。つまり「頭が下がる」とは相手を敬う気持ちが生じ、「お辞儀をしても良いと感じるような思いです」という表現なのです。

したがって実際に頭を下げる動作をするかどうかは関係がありません。あくまで、そのような思いだという例えの表現となります。

「頭が下がる思い」ってどういう意味?

「頭が下がる思い」という言い回しもあります。しかしこれも「頭が下がる」と意味合いとしてはほぼ同様であり、相手に対しての敬服・感服を意味する言い回しです。

「頭が下がる」という言葉だけの場合は単純に「敬服・感服しています」という意味になりますが、「頭が下がる思いです」と表現された場合は、「私はそう感じています」という自分の気持ちをより強調した形になります。

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