この記事では「傲慢」について解説する。

端的に言えば傲慢の意味は「おごり高ぶって人を見下すこと」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

日本文学科出身で事務職を経て現在はライター業のかたわら校正もしているjasminを呼んです。一緒に「傲慢」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/jasmin

日本文学を専攻し事務職を経て現在は校正兼ライター。正しく美しい日本語を追求している。人より優れた力や後ろ盾を持っているのに謙虚な人は傲慢になる瞬間があるのだろうか……。今回はそんな「傲慢」について説明していく。

「傲慢」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「傲慢」の意味や使い方を見ていきましょう。

「傲慢」の意味は?

「傲慢」には、次のような意味があります。

1.おごりたかぶって人を見下すこと。また、そのさま。「傲慢な態度」「傲慢無礼」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「ごうまん」

「傲慢」はギリシア語で[ヒュブリス]といいます。古代ギリシア倫理思想の根底にある概念として慎み、節制、則などの反対の概念のことです。世間一般のイメージのとおり、おごり高ぶっている人やその様子をあらわす言葉で、自信過剰になって人に生意気な態度を取ったり自分より劣ると思っている人に対して優越性を感じて見下して無礼な態度を取り服従させようとすること、またはその人のことをいいます。

「傲慢」の使い方・例文

「傲慢」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この「おごり高ぶって周りの人を見下す」意味の言葉は、たとえば以下のような場合に用いられます。

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1.最近会社社長と結婚した彼女は全てを手に入れたように傲慢な振る舞いをしているが、その相手というのがうさん臭い人物でこの結婚があと何年で失敗になるか後輩たちと賭けをした。
2.私はジェーン・オースティンの『高慢と偏見』が好きで、自分より詳しいフリークはいないと傲慢になっていたが、より詳しいフリークの存在を知り感情がざわついた。
3.当時プライドの高い子供だった私は、自尊心だけは立派で誰にでも横柄な態度を取っていたが、その傲慢な態度が周囲を不快にさせていたことに無関心だったわけではなく、軽蔑されていた感覚があった。

「傲慢」とはおごり高ぶって威張ることですが、例文1のように自分たちと同じ階級だった同僚が人の権力を傘に着て不遜な態度を取りだすようになり周囲に反感を買われることや、例文3のように自分の無礼な態度のせいで周りの人から軽く見られていた、不当に扱われたというように自分を省みるときにも使います。例文2は自分よりも詳しいフリークはいないと自己満足し、知識の薄い人を見下していたが自分よりすごいフリークが現れたことにより心中穏やかでないという文です。

他の誰よりも自分がまさっているという気持ちがそうさせてしまうのですね。

「傲慢」の類義語は?違いは?

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それでは「傲慢」に関連している類義語は何というのでしょうか、見てみましょう。

「高慢」

よく混同されがちな「傲慢」と「高慢」(こうまん)ですが、「高慢」には才能や能力、容姿などがすぐれているとうぬぼれて得意がることやその様子のことです。「傲慢」は人を見下していばりくさることですが、人より優れていると他人を見下しているところは似ていますね。「お高くとまっている」という言葉はこの「高慢」な態度を冷やかした表現です。

「不遜」

「不遜」(ふそん)は思い上がっていることや目上の人に対してへりくだる気持ちがないことをいいます。「傲慢」と同じですね。「不遜」の「遜」は「謙遜」(けんそん)の「遜」です。

へりくだるなどになりますので、「不」は~しない、~が悪いといった意味があり組み合わせて「不遜」はへりくだらない、謙遜をしないといった意味になり、「話題になっていた政治家の不遜な態度について是非が問われた」のように使います。

 

\次のページで「「剛慢」」を解説!/

「剛慢」

「剛慢」(ごうまん)は「豪慢」ともいい、強がったり偉ぶったりすることで人を見下すことです。「傲慢」と同じですね。「剛」は強くて堅い、丈夫で意志が強いということですが、「豪」は人より抜きん出ていることや優れているという意味があり、これに慢心することで「豪慢」となるのでしょうか。

「傲慢」の対義語は?

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おごり高ぶることが意味の「傲慢」に対しての対義語は何でしょうか、紹介します。

「謙虚」

控えめでつつましいことです。素直に相手の意見を聞き入れて受け入れることやその態度をいいます。

「傲慢」とは違いおごり高ぶることなく周囲の人達を敬うということです。「傲慢」や「不遜」のように思い上がって周りの人をリスペクトしない人が軽蔑の対象となるのは万国共通ですね。なにごとも謙虚さを忘れないことが大事です。使い方は「あの俳優は容姿もさることながら実力もあるのに謙虚さを忘れていない」になります。

「へりくだる」

相手をうやまって自分は控えめにすることで、謙遜(けんそん)するといった意味もありますが悪く言えば卑下のことになります。人より優れているものを持っていても謙遜や控えめにすることは大事なことですが、やりすぎは卑下に見られてしまい人によっては不快感を与えてしまうだけです。「あの人はすばらしいものを持っているのに、いつも自信がなくてへりくだったものの言い方をしている」のような使い方をします。

「傲慢」の英訳は?

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「傲慢」を英訳するとどのような語になるのでしょうか。見てみましょう。

「arrogance」

「傲慢」は英訳すると「arrogance」になり、ほかには尊大や横柄などの意味もあります。形容詞的な用法の「傲慢な」は「arrogant」で例文は「I'll teach him to act so arrogantly!」を訳すると「あいつの傲慢さをくじいてやる」です。訳ではありませんが合成語として傲慢無礼が「insolence」という語もあり、「she is insolent to everybody.」が「彼女は誰にも傲慢無礼だ」になります。

 

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「傲慢」を使いこなそう

この記事では「傲慢」の意味・使い方・類語などを説明しました。「傲慢」は同義語だけでも「高慢」や「剛(豪)慢」と複数あり、それぞれ同じような意味を持っています。「傲慢」の「傲る」「高慢」の「お高くとまる」「豪慢」の「豪」などみな慢心することを戒めるような意味合いです。「傲慢」な人は鼻持ちならない嫌な人というイメージがありますが、実は傲慢な人ほど承認欲求が高いのかもしれませんね。人間らしく生きるには「自信」を持つことも大事ですが、「謙虚」も「自信」も過剰になってしまうと嫌味にしかなりません。なにごともバランスが大事なのかと思いました。

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国語言葉の意味

「傲慢」の意味や使い方は?例文や類語を文学部卒の校正者兼ライターがわかりやすく解説!

この記事では「傲慢」について解説する。

端的に言えば傲慢の意味は「おごり高ぶって人を見下すこと」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

日本文学科出身で事務職を経て現在はライター業のかたわら校正もしているjasminを呼んです。一緒に「傲慢」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/jasmin

日本文学を専攻し事務職を経て現在は校正兼ライター。正しく美しい日本語を追求している。人より優れた力や後ろ盾を持っているのに謙虚な人は傲慢になる瞬間があるのだろうか……。今回はそんな「傲慢」について説明していく。

「傲慢」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「傲慢」の意味や使い方を見ていきましょう。

「傲慢」の意味は?

「傲慢」には、次のような意味があります。

1.おごりたかぶって人を見下すこと。また、そのさま。「傲慢な態度」「傲慢無礼」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「ごうまん」

「傲慢」はギリシア語で[ヒュブリス]といいます。古代ギリシア倫理思想の根底にある概念として慎み、節制、則などの反対の概念のことです。世間一般のイメージのとおり、おごり高ぶっている人やその様子をあらわす言葉で、自信過剰になって人に生意気な態度を取ったり自分より劣ると思っている人に対して優越性を感じて見下して無礼な態度を取り服従させようとすること、またはその人のことをいいます。

「傲慢」の使い方・例文

「傲慢」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この「おごり高ぶって周りの人を見下す」意味の言葉は、たとえば以下のような場合に用いられます。

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