
端的に言えば「毛が生えた」の意味は「ほぼ同程度」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
学習塾で国語を4年間担当し、契約書校正業務を3年以上経験している、ミリーを呼んです。一緒に「毛が生えた」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/持木ミリー
今回の記事を担当するのは、塾講師として国語などを4年間担当し、その後契約書作成や校正に3年以上携わっている、Webライターのミリー。間違った日本語に目ざといミリーが、慣用句の意味について、分かりやすく解説していく。
「毛が生えた」の意味は?
「毛が生えた」には、次のような意味があります。
少しは良いのかもしれないが、実質的にぜんぜん変わっていない様子、ほぼ同程度である様子などを意味する表現。
出典:実用日本語表現辞典
この言葉は「少しは良いのかもしれないが、実質的にぜんぜん変わっていない様子、ほぼ同程度である様子」を意味する慣用句です。「少しは良い」かもしれないものの、「ほぼ変化なし」という状態なので、程度を軽く見るような場面でよく使われます。
また、自身を謙遜するような場面でも使われることが多い言葉ですね。詳しくは、この後の例文で確認してみましょう!
「毛が生えた」の語源は?
次に「毛が生えた」の語源を確認しておきましょう。「毛が生えた」という言葉を、そのまま言葉通り受け取ってしまうと、何のことだか想像しにくいですよね。実は、具体的に何の毛を表しているのかということについては、明確な答えがないそうです。
ですが、毛と言っても、ふさふさ大量の毛が生えている様子ではありません。体のどこでもいいですが、数本だけちょろっと毛が生えていたところで、傍目にはあまり気づかれないものですよね。また、数本だけ毛が増えたところで、重さが変わるわけでもありません。
こういった様子から、「実質的にぜんぜん変わっていない」、「ほぼ同程度」という意味を表す慣用句となりました。
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