化学理科

化学平衡とはどんな状態?生成物の増加に比例?教員免許持ちの理系ライターがわかりやすく解説!

よぉ、桜木建二だ。今回のテーマは「化学平衡」。化学反応は化学式と右向き矢印→で表されるが、→より左側に書く物質を材料、右側を生成物と呼ぶことにしよう。化学平衡とは、反応物と生成物の質量が一定(増えたり減ったりしない)の状態だ。では、化学反応が停止状態かと言うとそんなことはない。どういう状態になっているのか。分子軌道の基礎的な概念を交えて教員免許持ちの理系ライターR175と解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

R175

ライター/R175

1.化学平衡とは

image by iStockphoto

化学平衡(英語:Chemical Equilibrium)とは、可逆反応において、順方向の反応(正反応)と逆方向の反応(逆反応)の速度が釣り合っていて、時間に依存せず反応物(→の左側の物質)と生成物(→の右側の物質)組成比が見かけ上変わらない状態です。

可逆反応とは?

原料から生成物が出来る反応(正反応と呼ばれる。一般的に右向き矢印→で表記)と、生成物から原料に戻る反応(逆反応、左向き矢印←で表記)がどちらも起きる反応のこと。

反応が続くためには

材料から反応物が生成される「正反応」は、そもそも「材料」がないと起こりませんね。しかし、正反応が進むにつれて「材料」が減っていくのでどこかで正反応は止まってしまいます。反応が起きるためには「材料」が必要で、材料の多さに比例して反応が起きやすい(反応速度が上昇する)です。また、逆反応生成物の増加に比例して起こりやすくなります。

反応速度

反応速度

image by Study-Z編集部

以上のことはイラスト内のような式でまとめられます。材料の初期の量を1として、生成物の量をxとしましょう。反応がある程度進んだ後の材料の残量は1-xとなりますね。ここでは反応の次数を1として(材料の量の1乗に比例するものとして)正反応の速度は、反応速度定数と呼ばれる定数k1を使ってk1・(1-x)と表せます。また、逆反応の速度も同様に反応速度定数k2を使ってk2・xと表すことができ、両者が等しい時、つまりk1(1-x)=k2・xという条件を満たす時が化学平衡の状態です。k1、k2は既知の値なのでこれを代入すれば、生成物がどれくらいのできた時点で反応が止まるのか計算することができます。

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化学反応が起きるためには当然「材料」が必要があり、その量が多いほど反応が起きやすい。したがって、ある程度反応が進み材料が生成物に変化することで残量が少なくなると反応が起きにくきい。一方で、反応が進み生成物が増えてくると今度はそれが材料に戻ってしまう「逆反応」も起きやすくなる。正反応と逆反応の速度はどこかで釣り合い「化学平衡」の状態となり、全体として生成物が増えなくなってしまう。

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