この記事では「モラル」について解説する。

端的に言えばモラルの意味は「倫理・道徳」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

日本文学科出身で事務職を経て現在はライター業のかたわら校正もしているjasminを呼んです。一緒に「モラル」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/jasmin

日本文学を専攻し事務職を経て現在は校正兼ライター。正しく美しい日本語を追求している。日頃モラルは守っているほうだと思うがそもそもモラルとは何なのだろうか。今回はそんな「モラル」について説明していく。

「モラル」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「モラル」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「モラル」の意味は?

「モラル」には、次のような意味があります。

1.道徳、倫理。「モラルに欠ける」


出典:デジタル大辞泉(小学館)「モラル」

「モラル」《moral》は英語で道徳や倫理のことで「モラル」はラテン語の「モーレス」が起源です。「モラル」は外部から与えられる強制力ある規範のことではなく、みずからの良心や内面の命令により個人の決断によって生み出されるものだといわれています。人の行いに対する正邪の区別に関する姿勢や広い意味で人の生き方に対する考え方、精神的な態度のことともいわれていますが、この説のように私たちは外部から与えられるものに知らず知らずとらわれてしまい、自分の良心や内面からわきあがる感情を無視してしまっているときがあるのではないでしょうか。

「モラル」の語源は?

次に「モラル」の語源を確認しておきましょう。前に述べたようにラテン語の「モーレス」(mores)が語源で、習俗・風習、集団生活での掟を意味します。習俗は昔から伝わる風俗習慣やならわしのことです。社会規範の一種ですが法律ほど組織的ではなく、現代社会では主に社会的風潮によって是が非か問われる社会道徳や集団の中の礼儀作法から、国民性までさかのぼります。

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「モラル」の使い方・例文

「モラル」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.昨今はマナー違反や背徳行為でモラルを守らない人を攻撃したがる人が多いが、そのような人に限って自分の弱い部分に触れられたくないためなど、内面がダメージを受けることから防御しているだけだと気づかない場合が多い。

2.ネット社会でモラルが守られていないことは意外と多く、痛い目にあわず生き抜くためには情報が適正かを判断して怪しいサイトはブロックすることが必要だ。

3.私のボスはモラルハラスメントすれすれの善悪に厳しい人で、朝礼の際に行動が不道徳で常識がないと同僚を名指しした。

「モラル」は道徳や倫理のことですが、例文のように「モラル」が守られていない場合の内容が多いというのは、世の中の様子を表しているのかもしれません。例文1と3は「モラル」を守っていない人が攻撃の対象になるが、攻撃している人のほうがモラルを守れていないという矛盾を表しています。例文2は「モラル」どころか法律もないネットの世界では悪徳サイトやSNSを利用した悪魔の誘いが多く、狙われないためには言葉巧みに誘いかけてくる怪しいサイトを見分けられるようになりそのサイトをブロックするなど対策を立てなくては生きていけないということです。

「モラル」の類義語は?違いは?

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道徳や倫理のことを「モラル」といいますが、それでは「モラル」と同じ意味を持つ言葉の類義語は何というのでしょうか、見てみましょう。

「エシカル」

最近よく聞かれるようになった「エシカル」(ethical)は、道徳上または倫理的の意味があり「モラル」と似ていますね。「エシカル」は倫理的よりは環境や社会に配慮している商品を買うなどの「エシカルコンシューマーリズム」の意味で広まっていますが、道徳や倫理的といった意味もあるのです。「彼の行いはまさしくエシカルの見本だ」などの使い方があります。

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「ヒューマニティ」

ヒューマニティ(humanity)は人として守り行う道、人道のことです。人道的ともいいます。または人が通るように定められた歩道の意味もあり、ここでは前者のことですね。「医師だった彼はとてもヒューマニティにあふれ少しもイメージダウンを恐れていなかった」のような使い方をします。よく「人道支援」という言葉を聞きますが、これは他国で戦乱や自然災害による被害を受けた多くの人を救うために国境を超えて救援活動をすることです。

「ヒューマニズム」は「ヒューマニティ」と混同されがちですが、「ヒューマニズム」は人道主義や人間性の開放、尊重を目指す思想や態度を意味します。

「モラル」の対義語は?

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それでは「モラル」の反対の意味を持つ対義語は何になるのでしょうか。

「アンモラル」

不道徳な様子をいいます。道徳から反している状態や行為のことですね。「アン」は~でない、無~の意味があります。「インモラル」という言葉もありますが、こちらも道義に反している、背徳的という意味です。「アンモラルな関係」や「屋敷の内側はアンモラルな空気であふれている」といった使い方をします。あまりいい意味で使われてはいませんね。英語にすると「unmoral」です。

「モラル」の英訳は?

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ここでは英訳ではなく英語ではどのような意味なのか、英文にするとどのような文になるかご紹介します。

「moral」

限定的な意味は道徳上の道徳に関するや善悪の判断、道徳律、倫理上のという意味です。または、人の言葉や文学作品などが道徳的な、正しい行いを教えること、教訓めいているなどをあらわしています。そのほかには道徳的判断ができること、道徳の原理に基づくことや純潔を意味するほか、道徳を守る、品行方正なという意味を持ち、この場合は「インモラル」が対義語です。

「a moral bankrupt」で「道徳的観念に欠ける人」になります。文章にすると「His mormal composition was inpeccable.」は「彼の品性は非の打ち所がなかった」です。これは「品性」が「moral」の訳となります。

\次のページで「「モラル」を使いこなそう」を解説!/

「モラル」を使いこなそう

この記事では「モラル」の意味・使い方・類語などを説明しました。「モラル」にはいろいろな形がありますが、ひとことに「モラル」といっても辞書を引くと「人倫」や「道徳」「倫理」などさまざまな意味があり、「倫」という文字が多く使われていました。これは人の守るべき道という意味があるそうです。人の守るべき道とは何なのか、答えが分かっているようで分かっていないのが人生なのでしょうか。よく「良心が痛む」や「良心と葛藤する」という表現がありますが、これは自分自身の「モラル」が戦っているという表現なのですね。

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国語言葉の意味

「モラル」の意味や使い方は?例文や類語を例文や類語を文学部卒の校正者兼ライターがわかりやすく解説!

この記事では「モラル」について解説する。

端的に言えばモラルの意味は「倫理・道徳」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

日本文学科出身で事務職を経て現在はライター業のかたわら校正もしているjasminを呼んです。一緒に「モラル」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/jasmin

日本文学を専攻し事務職を経て現在は校正兼ライター。正しく美しい日本語を追求している。日頃モラルは守っているほうだと思うがそもそもモラルとは何なのだろうか。今回はそんな「モラル」について説明していく。

「モラル」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「モラル」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「モラル」の意味は?

「モラル」には、次のような意味があります。

1.道徳、倫理。「モラルに欠ける」


出典:デジタル大辞泉(小学館)「モラル」

「モラル」《moral》は英語で道徳や倫理のことで「モラル」はラテン語の「モーレス」が起源です。「モラル」は外部から与えられる強制力ある規範のことではなく、みずからの良心や内面の命令により個人の決断によって生み出されるものだといわれています。人の行いに対する正邪の区別に関する姿勢や広い意味で人の生き方に対する考え方、精神的な態度のことともいわれていますが、この説のように私たちは外部から与えられるものに知らず知らずとらわれてしまい、自分の良心や内面からわきあがる感情を無視してしまっているときがあるのではないでしょうか。

「モラル」の語源は?

次に「モラル」の語源を確認しておきましょう。前に述べたようにラテン語の「モーレス」(mores)が語源で、習俗・風習、集団生活での掟を意味します。習俗は昔から伝わる風俗習慣やならわしのことです。社会規範の一種ですが法律ほど組織的ではなく、現代社会では主に社会的風潮によって是が非か問われる社会道徳や集団の中の礼儀作法から、国民性までさかのぼります。

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