
5分でわかる「乳化作用」乳化剤の種類と役割を理系ライターがわかりやすく解説
1-2. エマルションの種類
そしてエマルションは水中に油滴が分散するか油中に水滴が分散するかによって2種類にわけられます。
水中油滴型エマルション: O / W型(Oil-in-Water type)
油中水滴型エマルション: W / O型(Water-in-Oil type)

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水中油滴型エマルションには油っぽさが少なくさっぱりとした特徴が、油中水滴型エマルションには肌を柔らかくしてハリと潤いを与えるといった特徴があります。

乳化剤により乳化し、乳化した乳濁液をエマルションと呼ぶことは理解できたか?水中に油を分散させるか、油中に水を分散させるかでエマルションの特徴が異なってくることも覚えておこう。
2. 乳化作用
乳化は水と油に乳化剤を混合することにより起こります。それでは乳化はどのように起こるのでしょうか。みていきましょう。
2-1. 乳化作用のメカニズム

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実は乳化剤は界面活性剤の一種です。界面活性剤は親油基(もしくは疎水基)と親水基からなっており、親油基としてはアルキル基やアルキルアリル基。親水基としてはカルボキシ基、硫酸エステル基、スルホン酸基、アンモニウム基、第4級アンモニウム基、ポリオキシエチレン基といったものから構成されていますよね。
油滴に親油基を向けてミセルを形成し分散したものが水中油滴型エマルション。水滴に親水基を向けてミセルを形成し分散したものが油中水滴型エマルションとなります。
2-2. 乳化剤の種類
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そして界面活性剤には非イオン性(ノニオン)界面活性剤。イオン性として3種類、陰イオン(アニオン)界面活性剤と陽イオン(カチオン)界面活性剤、両性(双性)界面活性剤の合計4種類があります。
これらの内乳化剤としての機能を持つのは非イオン性界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤の3種類です。

多くの人が乳化剤=界面活性剤のように捉えているかもしれないが実は違うんだな。両性界面活性剤は洗浄、消毒作用が強いことから殺菌剤や柔軟剤に使われているぞ。