
3分で簡単「ガンマ線」放射線の分類から理系ライターがわかりやすく解説!
ガンマ線(γ線)はアルファ線(α線)、ベータ線(β線)、そしてレントゲンで使われるエックス線(X線)同様放射線の一種です。この記事ではガンマ線がどのような経緯で発見され、どこから発生しその正体は何なのか、また社会でどのように活用されているかも含めて学習していこう。
国立大学理系出身で非破壊検査技術者としての経験をもち、ガンマ線に詳しいNaohiroと一緒に説明していきます。

ライター/Naohiro
国立大学の理系出身。非破壊検査技術者としての知識と経験をもとにガンマ線について分かりやすく解説する。
1895年:ドイツでレントゲンがエックス線を発見
1898年:イギリスのラザフォードがアルファ線、ベータ線を発見
1900年:フランスの物理学者ヴィラ―ルがエックス線のように透過性の強い別の放射線を発見
1903年:ラザフォードがこの放射線をガンマ線と命名
1900年当時はウランから放出される放射線の研究が進められており、正の電荷をもつアルファ線と負の電荷をもつベータ線の正体をつきとめるため質量と電荷の比率が主な研究対象となっていました。ヴィラ―ルも「透過力の高い第3の放射線がある」と発表しただけでそれ以降第3の放射線(ガンマ線)に関する研究は行いませんでした。その後この放射線に着目し研究をまとめ発表、ガンマ線と命名したのがラザフォードだったのです。
2. ガンマ線の特徴
ガンマ線とはアルファ線、ベータ線と同様に天然、もしくは人工の放射性同位元素(どういげんそ)の核反応(かくはんのう)によって放出される放射線の一種。アルファ線はヘリウムの原子核、ベータ線は電子からなる荷電粒子、そしてガンマ線の正体は電磁波です。
ここで「あれ?光とか電子レンジのマイクロ波とかも電磁波じゃなかったっけ?何が違うの?」と疑問に思った方がいらっしゃるかもしれませんね。この記事ではその疑問も含めて解説していきましょう。
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