この記事では「示唆」について解説する。

端的に言えば示唆の意味は「それとなく知らせること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

日本文学科出身で事務職を経て現在はライター業のかたわら校正もしているjasminを呼んです。一緒に「示唆」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/jasmin

日本文学を専攻し事務職を経て現在は校正兼ライター。正しく美しい日本語を追求している。過去にいろいろな人から「示唆」を受けてきたが、後になってそのありがたみに気づくことが多いらしい。今回はそんな「示唆」について説明していく。

「示唆」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「示唆」の意味や使い方を見ていきましょう。

「示唆」の意味は?

「示唆」には、次のような意味があります。

1.《「じさ」とも》それとなく知らせること。ほのめかすこと。「ーに富む談話」「法改正の可能性をーする」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「し-さ」

ものごとを他のものごとによってそれとなく相手に知らせることです。本質を分かりやすくストレートに伝えるのではなく、本当に伝えたい何かを別のものごとにこめて相手に知らせるといったときに使います。

軽いものごとよりは重要かつ意味のあることをあえて口に出さずとも、相手の心に刺さるような重みのある言葉を伝えたい、反対の立場からはそう感じたということですね。言葉をはぐらかすや濁すと同じように、はっきりと伝えないといった意味ですが相手の感じ方しだいで悪意がこもったネガティブなニュアンスにもなります。

「示唆」の使い方・例文

「示唆」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

\次のページで「「示唆」の類義語は?違いは?」を解説!/

1.教授に卒業論文を添削してもらい、テーマに関する知識が浅くいくつかの表現がワンパターンだということで関連資料をもらったが、これはもう一度学習するということを示唆していると思った。
2.ビジネス書の人気ランキングを見たが、どれも転職や敬語の使い方ばかりで現場の勉強をできるような本は置いてなかったので先輩に教えを請うたところ、発言の中で現場は甘くないがやりがいがあると示唆していた。

3.ミーティングで問題の解決方法を明示してほしいとメンバーに示唆したが、その後日本人は感化されやすく自分の意見がないと外国人の上司が嘆いていたのを耳にした。

例文1~3に共通しているのは、どれもはっきりとした用件を伝えてはいませんが「示唆」した、または「示唆」している人は自分の言わんとすることを察してほしいと思っています。「示唆」は例文3のように「示唆したが」と意図してするものと、例文1の関連資料をもらって評価のコメントでは伝えられていない再学習を勧められているような気がしたと意図はしていないが非言語的な行動で「示唆」しているのだなと受け手が感じる場合、そして例文2の「発言の中で~示唆していた」というように相手の発言の中に「示唆」を感じる場合と、立場によって文章の意味やニュアンスが違っていきますね。

「示唆」の類義語は?違いは?

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「示唆」の意味について解説しましたが、それでは似たような意味を持つ言葉は何でしょうか、見ていきましょう。

「暗に」

はっきりと口には出さず、なんとなく匂わせること、またはそれとなくという意味のほか、表立たないようにこっそりと、ひそかに、内々にすることでもあります。焦点をぱっと表に出すのではなく、小出しにすることで表現している状態で「示唆」と似ていますね。

「暗にほのめかす」や「暗ににおわせる」「社長が暗に辞職を迫ってきた」というような使い方をします。「暗」は「くらい」や「やみ」「黒っぽい」などの意味がありますが、「はっきりとしない」の意味もあり、「暗に」はここから来ているのですね。

「遠回し」

あからさまに言うのではなくそれとなく言うことで、よく「遠回しな物言いをする」や「部下の仕事ぶりについて遠回しに注意をする」などの使い方をされていて「示唆」と同じようににはっきりと口に出さないことです。

「回りくどい」という言葉もありますが、「遠回し」はあえて真意を伝えずに言うことで「回りくどい」は核心にたどり着くまでに時間がかかることなので意味が違っています。例文としては「彼女は遠回しに好意を持っていることを伝えてきた」です。

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「示唆」の対義語は?

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「示唆」の類義語の次は対義語です。それとなく相手に知らせることの反対の意味を持つ言葉は何でしょうか。

「単刀直入」

前置きや遠回しの言い方をしないで、いきなり話の本題から入ることをいいます。「単刀直入に話します」といったせりふがよくありますが、これはかなり大事な話を前置きなく本題から入るような場合に使うことが多いです。

刀を直接急所にぶすりと入れるように容赦なく相手に伝えることかと思っていましたが、語源は一人で刀を振るって敵陣に切り込むことからだそうですね。相当な決意をして相手に話すという感じがします。

「明言」

「明言」(めいげん)の意味は、言葉に出してはっきりと言い切ることです。核心を明らかにせずそれとなく伝えようとするのが「示唆」ですが、「明言」の場合は言いたいことや決まったことをはっきりと口に出して言うということでしょうか。

はっきりこうだと口に出すことでその発言の重みを感じますね。例をあげると「今回の騒動について大臣は明言をさけた」というように使われていて、同じ意味を持つ言葉として「言明」「立言」もあります。

「示唆」の英訳は?

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「示唆」を英訳するとどのように変化するのでしょうか、見てみましょう。

「suggestion」

「示唆」は提言としてなら「suggestion」暗示なら「a hint 」になります。「示唆する」という動詞的表現だと「suggest」です。いろいろな訳がありますね。例文は「この実験は長官の示唆で始められた」ですが英訳は「The experiment was begun at the suggestion of  secretary 」となります。

\次のページで「「示唆」を使いこなそう」を解説!/

「示唆」を使いこなそう

この記事では「示唆」の意味・使い方・類語などを説明しました。言いたいことをズバッと言うのではなく、さりげなく相手に伝えることで、その人が伝えたいことを相手に気づかせたりすることです。「唆す」はどちらかといえば悪いことをすすめる、悪い道に進ませることで使われることが多いですが、早く言ったようにすするよう勧めることでもあります。「示唆」はさりげなく相手に匂わせることによってことの真意を伝えようとしますが、「唆す」はアプローチの方法が違い少々強引ですね。「示」が1字付くだけでがらりと意味が違ってしまいます。

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国語言葉の意味

「示唆」の意味や使い方は?例文や類語を校正者兼ライターがわかりやすく解説!

この記事では「示唆」について解説する。

端的に言えば示唆の意味は「それとなく知らせること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

日本文学科出身で事務職を経て現在はライター業のかたわら校正もしているjasminを呼んです。一緒に「示唆」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/jasmin

日本文学を専攻し事務職を経て現在は校正兼ライター。正しく美しい日本語を追求している。過去にいろいろな人から「示唆」を受けてきたが、後になってそのありがたみに気づくことが多いらしい。今回はそんな「示唆」について説明していく。

「示唆」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「示唆」の意味や使い方を見ていきましょう。

「示唆」の意味は?

「示唆」には、次のような意味があります。

1.《「じさ」とも》それとなく知らせること。ほのめかすこと。「ーに富む談話」「法改正の可能性をーする」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「し-さ」

ものごとを他のものごとによってそれとなく相手に知らせることです。本質を分かりやすくストレートに伝えるのではなく、本当に伝えたい何かを別のものごとにこめて相手に知らせるといったときに使います。

軽いものごとよりは重要かつ意味のあることをあえて口に出さずとも、相手の心に刺さるような重みのある言葉を伝えたい、反対の立場からはそう感じたということですね。言葉をはぐらかすや濁すと同じように、はっきりと伝えないといった意味ですが相手の感じ方しだいで悪意がこもったネガティブなニュアンスにもなります。

「示唆」の使い方・例文

「示唆」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

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